遊休農地は放置せず収入を増やそう|有効活用する6つの方法とは

遊休農地は放置せず収入を増やそう|有効活用する6つの方法とは

数年前は農業をしていたものの、現在は何も作っていない農地をお持ちの方も多いでしょう。実は、この遊休農地は放置していると固定資産税の支払いなど多くのお金が出ていきます。

そう考えると、資金が流れっぱなしにするよりもその土地を活用して収益を生んだほうが利益を得ることもできます。

今回はそんな遊休農地を持つ人に向けて、遊休農地の基礎知識やデメリット、またさまざまな活用方法についても解説していきます。ぜひ、遊休農地を有効活用して収入につなげてください。

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遊休農地の基礎知識

遊休農地について調べていくと、そもそもの「遊休農地」とはどのように定義されているのか、疑問に思ったことはありませんか。
ここでは、遊休農地がどのように定義されており、耕作放棄地とどのように違っているのかを解説していきます。まずは、遊休農地の基礎知識を理解しましょう。

遊休農地の農地法での定義

農地法では、毎年各地区で農地がどのように活用されているのかを調査しています。
そして、その調査の中で以下に当てはまるものを「遊休農地」と農地法で定義しているのです。
  • 1. 現在も今後も農地として使われない土地
  • 2. 地区の他の農地と比べて明らかに活用されていない農地

つまり、かつては畑として使っていたものの現在はただの荒れ地になっていたり、周りと比べてほとんど農地として使われていなかったりした場合に、これに当てはまります。
したがって、農地法による調査によって上記の定義に合致する農地が遊休農地というわけです。

遊休農地と耕作放棄地は認識の違いだけ

遊休農地と似た言葉である「耕作放棄地」は、農林業の統計データを集める目的で行われる農林業センサスで、以下のように定義されます。
以前は耕地されていたが、1年以上作付けしていない耕地であり、かつ今後数年間は耕地しない耕地

なお、この農林業センサスは5年に一度行われ、農業を行っている人にアンケート形式で売り上げなどを調査するものです。そして、この調査で所有者が上の定義に当てはまると答えると、耕作放棄地に認定されます。
以上のように、これらは土地の所有者や調査する人の認識の違いによるものです。つまり、遊休農地は農業委員会が毎年調査を行い認定しますが、耕作放棄地はあくまでも所有者の認識によって認定されます。したがって、農地が農地法では遊休農地と認定されたものの、農林業センサスでは耕作放棄地とはならない、逆に遊休農地ではないが、農林業センサスでは耕作放棄地になることがあります。
そのため、意味として若干の違いはありますが、どちらも活用されていないという点では共通といえるでしょう。
これらの問題に関しては、国も対策を行っています。

国は遊休農地解消のために対策を強化中

遊休農地はさまざまな問題を生みますが、例えば遊休農地の増加によって食料自給率が低下したり、手入れがなされず農地として使えなくなったりなどが挙げられます。そのため、国では遊休農地の仕分けを行い、使えるものは農地中間管理機構へ貸し付けを誘導し、農業を始めたい人に貸すなどの取り組みを行っています。
また、仕分けで使えないとされても農業の振興に利用できないか検討し、役立てていたりもします。さらに、国は農業を新規で始める人に向けての補助金制度を設け、農業の振興に努めており、地方自治体も同様に補助金制度を設けています。
以上のように、国は遊休農地などの解消のためにさまざまな取り組みの強化を行っているため、あなたの遊休農地は眠らせておくよりも、活用していくほうがよいといえるでしょう。

遊休農地の活用を考えたら、まずは企業からプランを取り寄せることをおすすめします。農地には建物を建てて活用することが難しいため、プランを取り寄せた企業に最適な活用プランを相談すると、失敗しない活用ができるでしょう。

相談する際、1社だけでは最適なプランを見つけることが難しいかもしれませんので、複数の企業からプランを取り寄せて比較すると良いかもしれません。複数の企業からプランを取り寄せる方法としては、土地活用の比較サイトを利用することをおすすめします。

契約するまでは無料で利用できますし、企業によっては実際の農地を確認して最適なプランを提案してくれます。まずは、カンタンな質問に答えて企業から無料でプランを取り寄せてみましょう。

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遊休農地のままにしておく3つのデメリット

遊休農地のままでも問題ないだろうと考える人もいるかもしれませんが、そのままにしておくといくつかのデメリットがあります。例えば、税金の問題や農地の価値の減少などがあります。
ここでは、あなたに知ってほしいこれらのデメリットについて解説していきます。

固定資産税が通常の農地より高い

遊休農地をそのままにしておくと、高い固定資産税を払わなければなりません。
まず、遊休農地でない通常の農地の場合には、以下のような計算式で固定資産税が算出されます。
  • (1)評価額(売買価格×0.55)× 税率(1.4%)
  • (2)前年度の課税標準額(前年度の売買価格×0.55) × 負担調整率 × 税率(1.4%)

上記の2つのうち、実際に支払われるのは少ない金額のほうです。つまり、(1)の方式で10,000円と計算され、2の方式で9,000円と計算されれば後者で支払います。そして、これが遊休農地だと税率がアップしてしまうのです。
具体的には、上記の0.55の税率が適応されず、評価額や前年度の課税標準額が1.8倍になります。これは特例措置によるものであり、何らかの活用を行わなければ必ず適応されてしまうので、注意しましょう。

農地の価値が下がり再利用も困難に

農地は手入れを行わなければ自然の状態に戻りますが、例えば、農薬を散布しなくなることで虫や雑草が増加し、ただの草むらのようになります。そのような状況が続くと、人間と動物の境界線があいまいになり、鳥獣による被害が発生します。
さらに、人の目がないことでゴミの不法投棄が起きることもあり得ます。
そうなれば農地の価値は下がり、最終的には再利用できない状況に追い込まれかねません。ただし、これらは適切な手入れを行っておけば起こることはないでしょう。
しかし、手入れには手間や時間がかかり出費は膨らんでいきます。したがって、遊休農地は何らかの手を打って活用していくほうよいといえるでしょう。

周囲の農地に悪影響を及ぼす

遊休農地をそのままにしておくと、近隣の農家にも悪影響を及ぼしてしまうことも考えられます。
自然に戻ってしまった農地は害虫や雑草が大量に発生し、その状態に陥ると、今度はそれらが境界線を無視して自由に広がっていってしまいます。そうなれば、近隣家庭に迷惑をかけるだけでなく、耕作中の農地へ深刻な被害を与えてしまうこともあるため、気を付けなければなりません。
何の対処もしなかったことで、周りに迷惑がかかることは極力避けたいので、これらのデメリットを解決するようにしていきましょう。
土地活用を始めたいと思っても、どの方法が良いのかわからず悩んでしまう、ということもあるでしょう。この診断では3つの質問に答えるだけで、あなたの土地に合わせた活用方法をランキング形式で紹介します。

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遊休農地を農地として活用する3つの方法

遊休農地の活用方法にもいくつか方法がありますが、ここでは農地として活用する以下の3つの方法について解説します。

  • 体験農園で観光化
  • 業者と契約して運営する市民農園
  • 遊休農地を近所の農家に貸し出す

これらがどのような活用かを確認して、実際に活用できるか考えてみましょう。

体験農園で観光化

活用法として、野菜や果物の摘み取りを体験できる観光向けの事業に活用していく方法があります。
分かりやすい例では、遊休農地をタマネギ掘りが体験できる農園に変えたり、イチゴ狩りが体験できる場所にしたりするなどが当てはまります。
もちろん、収穫を体験するだけでなく、田植えなど実際の農業を肌で体験できたり、収穫物を使った料理を楽しんだり、農業に従事する人と触れ合ったりする場としても活用できます。
なお、これらは観光化していく都合上、ツアー旅行などと提携すると収入が安定しやすくなるため、遊休農地を活用する方法として検討してみてもよいでしょう。

業者と契約して運営する市民農園

遊休農地を市民農園として活用する方法がありますが、業者と契約して農地を貸し出すもので、いくつかのメリットがあります。
例えば、市民農園に関する維持管理のすべて業者に委託することができ、農園の清掃や近隣とのやり取りなど、面倒な作業は全て業者に任せられます。そのため、余計な手間が掛かりません。
また、市民農園の利用者は専門家の指導のもとで野菜の栽培ができます。農作物を育てる知識を得られるだけでなく農作物の収穫ができるので、より純粋に農業を楽しめます。もちろん、市民農園の開設は、活用という点で行政にとってもありがたいのです。
なお、こちらは農地を区分けしたり、資材の調達を行うなどある程度の手間や初期費用が必要ですが、そのままにしておくよりは間違いなく得られるメリットは多いでしょう。

遊休農地を近所の農家に貸し出す

遊休農地を、身近な近所の農家に活用してもらう方法もありますが、メリットは手続きなどが比較的簡単に済む点です。体験農園や市民農園とする場合は、行政との協議や各種申請を行い認可を得るなど、ある程度の手続きが必要です。
しかし、近所の農家に貸し出す方法であれば、農業委員会や都道府県の知事からの許可を得れば貸し出せます。そして、借主から使用賃料を収益として得ていきます。
全く知らない他人ではなく知っている人に農地を任せたいと思っている場合に、うってつけの方法といえます。もし、農地を任せられる近所の農家がいるなら、一度検討してみてください。

また、農地として活用する以外の土地活用を検討している方は、イエウール土地活用で複数企業から土地活用プランを取り寄せ、比較することが可能です。

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まとまったお金に変えるなら売却

農地として活用するのではなく、遊休農地をまとまった現金に変えたい人もいるでしょう。もちろん、現金に変えられますが、その場合は農地のまま売るか転用して売るかの2つの方法が考えられます。
ここでは、あなたに合わせた2つの売却方法を解説していきましょう。

農地のままなら農地集積バンクを通して売却

農地は農業を行っている人などにしか売れない決まりがあるため、農地として売りたい場合は農地集積バンクを利用する必要があります。
なお、農地集積バンク(農地中間管理機構)とは、農地を集約してより活用しやすくする目的などで設立された制度兼機構です。
農地をまとめて大規模農家に売却や貸し出しをしているので、自分で売却先をみつける必要もなく、容易に売却先がみつかります。また、市町村が窓口となって対応してくれるので、あなたにとっては身近な存在ともいえます。
そのため、検討するならお住いの市町村に問い合わせてみるとよいでしょう。なお、農地として売るにはこれ以外の方法もあります。詳しくは以下で確認してみましょう。
参考:農地集積バンク

農地転用をしたら農家以外にも売却可能

農地は、50a以上の農地を持っている農業関係者といった、限定的な人にしか売れません。しかし、「農地転用」を行えば不動産として売却が可能です。なお、その場合は農地を普通の土地に変える手続きが必要で、農業委員会が転用後にその土地をどのように使うのかといった一般条件の審査を行います。そして、合格すれば転用が認められ、宅地という通常の不動産になります。
転用できれば農家以外にも売れるので、より高く売却できる期待が持てますが、審査では立地条件に注意が必要です。農地は5つの区分に分かれており、その中で転用が認められるのは「第二種農地」と「第三種農地」の2つだけで、他の区分に関しては転用ができません。
そのため、この条件に当てはまっているのかを確認してみてください。

農地転用できない土地とできる土地の違いとその活用方法を紹介


農地を活用する方法は?農地転用の方法や生産緑地について解説します

遊休農地の転用後に可能な3つの活用法

遊休農地を転用する際には、転用後にどう使うのかという一般条件の審査を通る必要がありますが、遊休農地の活用方法としては以下の3つのいずれかを選択する方が多くなっています。

  • 駐車場
  • 太陽光発電
  • アパート経営

ここでは、上の3つの活用法について詳しく解説するので、検討している方は以下の内容をしっかりと理解しておきましょう。

住宅街に近いなら駐車場経営

転用を行う農地が住宅街に近い場合は駐車場にするとよいですが、例としては月極駐車場にしていくのがよいでしょう。
なぜなら、駐車場の少ない都会はもちろん、マイカー利用が当たり前の地方でも需要があるためです。その需要にしっかりと応えられれば、安定した利益が見込めます。
コンクリートを敷き詰めたり設備を用意したり、初期投資が意外にかさむのではと思う方もいるかもしれませんが、整地をして枠を引けば駐車場として完成するので、それほど費用はかかりません。
駐車場経営は、初期投資をかけたくない方におすすめの活用方法です。駐車場経営について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

日当たりがよく広い農地なら太陽光発電

農地の面積が広く日当たりがよいなら、太陽光発電を行うことも選択肢のひとつです。
こちらは、ソーラーパネルを設置して、売電収入によって利益を得ていく仕組みですが、初期費用としては数百万円の費用がかかり、駐車場経営と比べると高くなります。
一方で、ランニングコストがそれほどかからず、国からの補助や補助金があるなどメリットが多いです。また、耕作を続けている農地があるなら、ソーラーシェアリングが使える点もありがたいです。
農業と太陽光発電の両者を同時に行えるもので、ソーラーパネルを農地の数m上に配置して下では農業を行います。
メリットは、特に転用できない土地でも一時転用という形で利用できる点です。
そのため、立地条件の審査に通らない場合は、こちらを検討してみてはいかがでしょうか。

固定資産税の節税になるアパート経営

不動産を建てる関係上、アパート経営は初期投資がほかの方法よりもかかります。
しかし、狭い土地であっても経営することが可能であったり毎月の現金収入があったりすると同時に、税金面では固定資産税が6分の1に減額されます。固定資産税の高さに悩んでいるなら、アパート経営は非常に向いているといえるでしょう。
さらに、相続税も一定の減額処置が受けられるので、家族に遺産として残したい場合も検討してみるべきです。

所有する土地でどのような土地活用種別が良いのか迷ったときは複数の土地活用プランを一括請求・比較できるサービスを使うことをお勧めします。イエウール土地活用なら、複数のプランを比較して収益性の高い土地活用方法を見つけることができます。

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遊休農地を収益がある土地に変えよう

遊休農地は現在活用されておらず、将来も活用されない予定の農地のことですが、放置すると固定資産税が高くなることや、周りに迷惑をかけてしまうことも少なくありません。
そのため、体験農園で観光化したり農地を売って現金にしたり、または転用して駐車場などにしたりするとよいです。あなたにとって、収益が期待できる方法で活用してください。

遊休農地の活用方法、手続きについて知りたいなら

遊休農地を転用すべきかそうでないか、またどういった手続きで転用できるのかを知りたい方は、土地活用一括比較サイト「イエウール土地活用」を利用するのがおすすめです。住所などを入力するだけなので非常に手軽に土地活用会社に相談する事ができ、複数社から送られてくるプランの中から自分に合ったものを選ぶことが可能です。

遊休農地活用は、いかに「自分に合った土地活用方法」を知るかが大切です。イエウール土地活用を使って複数の会社からさまざまな意見を聞くことで、よりよい土地活用方法を知れる確率がぐっと高まるでしょう。

初心者でもわかる!
記事のおさらい
遊休農地はどんな土地のこと?
遊休農地とは、現在も今後も使われていない農地や、荒れ地になっている農地を指します。詳しい定義は、遊休農地の基礎知識をご覧ください。
遊休農地のデメリットはある?
遊休農地は農地に比べて固定資産税が高くなり、農地としての価値も下がります。詳しくは、遊休農地のままにしておく3つのデメリットをご覧ください。
遊休農地を活用する方法は?
遊休農地を農地として活用するには、観光化、市民農園、農地として貸し出しが考えられます。詳しくは、遊休農地を農地として活用する3つの方法をご覧ください。
遊休農地を売るにはどうしたらいいの?
遊休農地を売却するには、農地集積バンクがおすすめです。詳しくは、まとまったお金に変えるなら売却をご覧ください。
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