駐車場経営は土地を持っている方が「とりあえず」の活用方法にあてるイメージを持っていませんか。しかし実際には、土地を持っていない方が駐車場経営をして副収入を得ているケースも少なくありません。
一方で土地なしで駐車場経営を始めるには様々なポイントがあるのもまた事実です。
本記事では、土地なしから駐車場経営を始めても儲けることはできるのかという基本的な疑問から、土地なしから駐車場経営を始めて、儲かるためのポイントや流れをまとめて紹介します。
- 土地なしからでも駐車場経営は収益化できる
- 手間が少ないため駐車場経営は副業として始めやすい
- 駐車場経営で儲けるためのコツ
- 土地なしからでも駐車場経営を始めても儲けることができるのか知りたい方
- 土地なしで駐車場経営を始める際のポイントについて知りたい
- 土地なしから駐車場経営を始める際の相談先を知りたい
駐車場経営の仕組みや費用、収益などをまず知りたい方は以下の記事をご覧ください。
土地なしで駐車場経営を始めても儲かるの?

結論からいうと駐車場経営で儲けることはできます。理由としては駐車場経営の安定性の高さにあります。
不動産投資で儲かるには安定して収益を発生させることが重要です。不動産投資は税金やローンの返済など多額のコストが10年や15年の間発生します。しかし、年月が経つほどローンの返済額や固定資産税は下がるため収益も増えていきます。
つまり、不動産投資で儲けるには、短期的な売上よりも長期的に収益を発生させ続けることが重要なのです。
駐車場経営が安定している理由としては、修繕費や管理費用などが少ないという点と、需要の変化による影響が少ないという2点が挙げられるでしょう。アパート経営といった不動産投資だと、初期費用はさることながら、入居者を集める広告費や定期的な修繕費なども必要になります。
その点駐車場経営では、更地をコンクリートで舗装したり、多少の設備を設置したりするだけでで始めることができ、初期費用と管理の手間が非常に少ないです。
さらに、アパート経営やマンション経営などでは引っ越しシーズンである4月や9月に入居者が集まらなければ、1年間の収益がなくなってしまう可能性が高いです。しかし、駐車場経営であれば車を停めてもらうだけで収入が発生するため年間を通じて需要が安定していると言えます。
実際に都心部の相場をもとに実際の収益を計算し、儲かるのかどうか調べてみましょう。
駐車場経営の表面利回り計算
駐車場経営の収益は月極駐車場にするかコインパーキングにするかで大きく変わってきます、それぞれの相場は以下を参考にしてみてください。駐車場経営の収入相場(都内・地方別)
都心部 | 地方都市 | |
---|---|---|
月極駐車場相場 | 4万円/1台 | 2万円/1台 |
コインパーキング相場 | 600円/1時間 | 400円/1時間 |
参考:小売物価統計調査(動向編)| e-stat
この相場をもとに、よくあるタイプの月極駐車場を参考にして、収入と表面利回りを算出してみます。また、土地の価格は大阪市の平均地価を参考にしています。
- 場所:大阪市内の月極駐車場(計算の際は大阪の平均地価を使用する)
- 土地の価格:943.5万円(1平米あたり18.8万円)
- 仲介手数料(3%+6万)を上乗せした金額:977.5万円
- 解体費用:100万円※購入した土地に古屋が建っている想定
- 車1台に必要な広さは約15m2
- 土地の広さ:60m2
- 駐車スペース4台
- 月額賃料:4万円/1台
- 空室率:0%(満稼働想定)
この場合、年間で得られる収益は「4万円 × 4台 × 12ヶ月 × 100% = 約192万円」になります。
さらに実質利回りを計算すると「192万(満稼働想定売上)/1077.5万(土地購入に必要な費用)=0.17(約17%)」となります。
上記の計算結果から土地なしで駐車場経営を始めてもきちんと準備をすれば十分採算はあうことはわかるかと思います。
駐車場経営は初期費用が少なく、収益の安定性が高いので長期的に続けるほど儲けることは可能です。特に長期的に副収入がほしいという方にはおすすめの不動産投資です。
活用事例:大栄パーク神田紺屋町

駐車場経営を始めるのに土地は購入するべき?借地すべき?

駐車場経営を始めるにはまず土地を用意する必要があります。土地を用意する方法には、借地と購入の2つのパターンがあります。
ローリスクで副収入を得たい方は借地がおすすめ
ローンなどの借り入れのリスクを減らし手軽に副収入を得たい方は借地で駐車場経営を始めるのがおすすめです。土地を購入するとなると資金の借り入れや契約などに手間取ることもありますが、借地であれば貸主との契約程度で済むためスムーズに事業を始めることができます。赤字がでてしまった際にも、より早く撤退することができるため失敗時のダメージを事前に減らすこともできます。
借地のデメリットとしては、長期的に駐車場経営を行うとどこかで購入時の金額を超えてしまうということが挙げられます。さらに、土地を自分の資産とすることができないため資産形成につなげることができません。
資産形成まで考えている方は購入がおすすめ
一方で、手元の資金にある程度の余裕がある方は、副収入だけではなく資産が形成できるため土地を購入して駐車場経営を始めることをおすすめします。ローンを返済した後でも、更地である駐車場は他の活用方法とも相性がよく、場合によってはマンションやアパート経営などのより収益性の高い投資を始めることができます。また、解体費用や残置物撤去などの費用が必要ないため売却しやすいというメリットもあります
土地を用意する際には、自身の元手や投資の目的に応じて、土地を購入する借地にするかを判断しましょう。
実際に土地なしから駐車場経営を考えてみると、「土地はどうやって用意するのが得策なのか」「実際にどのぐらいの収益が得られるか」「結局どんな土地を選べばいいのか」など、様々な疑問点が浮かぶかと思います。駐車場経営を考えたら、まずは様々な業者の資料や経営プランを比べて、情報収集することが成功の近道です。
しかし、自分で一つ一つ問い合わせるのは非常に手間がかかってしまいます。そこで、無料で複数企業から一括資料請求ができる土地活用比較サイトを利用することがおすすめです。
複数のプランを比較することで、費用や利回りの相場感がわかるだけではなく、企業によってはヒアリングをもとに自分に適したプランを提案してくれます。資料請求は一分もあれば完了してしまいます。まずは、チャットでかんたんな質問に答えて、複数の企業からあなたに合った駐車場経営プランを請求してみましょう。
経営方法別!土地なしの駐車場経営で儲かるためのコツ

駐車場経営には主に2つのパターンがあります。
- コインパーキング経営
- 月極駐車場経営
同じ駐車場経営でも、経営の仕方によって儲けるためのコツや注力すべきポイントが異なるため慎重に選ぶことが重要です。
どちらを選ぶかは持っている土地の特徴や周辺地域によって変わります。ここでは、それぞれの経営方法別に収益を上げるポイントを一つずつ確認していきます。
コインパーキング経営で儲かるためのコツ
コインパーキング方式の駐車場経営を行う際には設備の導入にある程度の初期費用が必要になるので、ある程度手元の資金にゆとりがある方におすすめの駐車場経営方法です。コインパーキング方式の駐車場経営で儲けるためのポイントは「稼働率」を上げることです。コインパーキングは月極駐車場に比べて収益が安定しづらく、単価も比較的低いため、稼働率が悪いと簡単に赤字になってしまいます。一方で、稼働率を上げることができれば月極の駐車場経営よりも高い収益を得ることができる経営方式です。
稼働率をあげるポイントは以下の3つが挙げられます方法には主に以下の3つのポイントがあります。
- インターネットを活用する
- 利用しやすいサービスを導入する
- 値段は高くても条件のいい土地を選ぶ
どれも重要なポイントなのでひとつずつ確認しましょう。
インターネットを活用して集客する
普段駐車場を探している際にどのように探すことが多いでしょうか。ほとんどの人は「駐車場+エリア名(現在地)」などのキーワードで検索するでしょう。つまり、ネット上に自身の駐車場の情報が出ていないと、なかなかユーザーに選ばれることができないのです。
そのため、経営している駐車場をインターネット上で発見してもらえるように、サイトに掲載したりしておく必要があります。
インターネットを活用してうまく活用して、多くのユーザーに選ばれる駐車場経営を行いましょう。
利用しやすいサービスを導入する
近くに駐車場が複数ある場合には、そのいくつかのなかから選ばれるような工夫が必要です。例えば、現金だけではなくクレジットカードを使えるようにしたり、ポイントがつくようなサービスを導入することなどが挙げられます。
これらのサービスの導入にはある程度の初期費用が必要な場合もありますが、少し工夫するだけで競合から選ばれる駐車場にすることができるでしょう。
値段は高くても条件のいい土地を選ぶ
駐車場経営は立地が命と言われています。値段だけではなくその土地に駐車場としての需要があるかどうかを見極めることが重要です。特にコインパーキング方式の駐車場経営では稼働率が重要であるため、多くの人の利用が見込めそうな土地を選ぶことがポイントです。例えば、以下のような土地が候補として考えられます。
- 観光地や観光スポットがある
- 首都圏や都市部
- 学校や人気店などの人が集まる場所の近く
3つの土地の共通点は、「車を停める場所に困るタイミングが多い」という点です。
例えば、流行りのお店や、人気のある美容院などの周りに多くの車が路上駐車しているのを見たことがある方も少なくないかと思います。お店の近くに多くの路上駐車がある際には駐車場への隠れた需要が見込めるため、要チェックの土地と言うことができます。
コインパーキング経営用の土地を選ぶ際には、単純に首都圏だけではなく様々な場所に目を向けることで隠れたスポットを見つけることができます。
月極駐車場経営で儲かるためのコツ
月極の駐車場経営は、初期費用が少なく毎月の収入も安定しやすいため、元手がすくない方やローリスクの投資を考えている方におすすめの駐車場経営方法になります。月極の駐車場経営で儲けるために注意して見ておくべきポイントは「契約率」と「低コスト化」です。
月極の駐車場経営は月々の収益が一定であり、かつ上限も台数に比例して決まっているため、収益を増やすには契約率の向上と同時にコストを削減する方法も考える必要があります。
「契約率」を上げるには「同じ人が定期的に利用する土地を選ぶ」、「低コスト化」を実現するためには「管理委託業者を選ぶ」という方法が挙げられます。
月極駐車場経営で儲かるためのコツについて1点ずつ確認していきましょう。
同じ人が定期的に利用する土地を見つけて契約率を上げる
月極の駐車場経営では「定期的な利用者がいる環境」を選ぶことが重要です。月額固定の利用料が収益になる月極駐車場では、利用者は一時的な利用ではなく日常的にその土地に車を停めたいと考えています。そのため、月極の駐車場経営を始める際には以下のような土地がおすすめです。
- 住宅街やオフィス街などの近くにある土地
- 市街化調整区域内の土地
住宅街であれば2台目以降の車用の駐車場としての利用などを想定できます。また、オフィス街であれば通勤用の車を停めたり、場合によっては社用車用の駐車場としての利用を見込むことができます。
市街化調整区域とは、郊外などに見られる原則として建物を建てることができない土地のことです。住宅街にあることが多く駐車場用の土地選びの目印として活用することができます。
管理委託業者を選んで低コスト化を実現
駐車場経営でかかるコストを下げるには、管理会社に管理業務を委託して進めるようにしましょう。通常、駐車場経営の経営方法は大きく3つに分かれます。1つ目は、清掃から集金、契約までをすべて個人で行う個人経営。2つ目は管理費用を払いクレーム処理や清掃などの面倒事をすべて委託できる管理委託。3つ目は、土地ごと業者にまるごと借りてもらうサブリース方式です。
副業として駐車場経営を行う際には、管理に時間をかけることは難しいと思いますので、管理費を支払って業者に委託することになります。
管理委託業者であれば収益の5%~10%、サブリース業者であれば15%~20%ほどの管理費が必要です。月極の駐車場は利用者を見つけるのが大変ですが、見つかりさえすれば収益は安定します。
そのため、管理コストを抑え収益を多くするために、管理業務を委託して経営することをおすすめします。
土地なしで駐車場経営を始めるまでの流れ

主に駐車場経営を始めるまでの流れは簡単にまとめると以下の3つにわかれます。
- 土地を探す
- 管理・運営業者を選ぶ
- 着工&竣工
- 事業を始める
それでは、駐車場経営を始める流れについて簡単に見ていきましょう。
土地を探す
土地なしから駐車場経営を始めるには、まずは土地探しから行う必要があります。土地を探す際には、コインパーキング方式か月極方式かなど、元手や投資スタイルに応じて探していく必要があります。土地を探す時は、全く知らない土地ではなく、ある程度知っている土地から探してみるようにしましょう。そうすることで、細かいエリアのニーズについてもイメージすることができ、効率よく土地探しを進めることができます。
ただ、古い建物が建っている土地やコンクリートで舗装されていない土地の場合には、整備のための初期費用が別で発生するため、そのための費用を確保できるのか確認が必要です。
初めて駐車場経営をする場合には、管理会社や専門業者に相談して、「どういった土地なら儲かりそうか」を判断しつつ進めていくようにしましょう。
管理・運営業者を選ぶ
土地を決めたら管理・運営会社を決める必要があります。初心者にとっては、駐車場経営の力強いパートナーになります。「大手だから」「名前を聞いたことがあるから」という理由だけで判断せずに信用してパートナー任せることができるかを総合的に確認しましょう。管理・運営業者を選ぶ際には以下の3つのポイントを抑えましょう。
- レスポンスが速いか
- 運営実績がきちんとあるのか
- 定期的な清掃のレベルが高いか
レスポンスの速さはサポートの手厚さに直結するポイントであるため見ておくべきポイントといえます。資料請求後に資料が届くまでの時間や、質問への答えの早さなどを確認しておきましょう。この返事が遅いと、何かあった時にすぐに確認して返事を求めることができないため、安心して駐車場経営を進めにくくなってしまいます。
運営実績や清掃のレベルを見る際には、可能であれば実際に運営を行っている駐車場を見学するなどして直接目で見てみましょう。清掃が行き届いてないと治安が悪化するだけではなく、駐車している車が汚れてしまうなどのトラブルに繋がることがあります。
着工&竣工
管理・運営会社が決まれば、いよいよ工事が始まります。月極駐車場の場合には、砂利やコンクリートで土地を舗装する程度なので、早ければ1日で終了します。コインパーキングの場合には、ロック板や精算機などの機材を導入するため、最短でも5日ほどかかります。
駐車場経営は工事の期間が短く、およそ2週間~1ヶ月ほどで終了します。効率的に事業を進めるために、工事の前から集客の準備は行っておきましょう。事業が始まる
工事が終われば、いよいよ駐車場経営が始まります。始めは収益が伸びない期間があるかもしれませんが、駐車場経営は長いスパンで行う事業ですので焦らずに経営を進めましょう。
駐車場経営を始める場合には、パートナー選びが非常に重要です。初心者であっても、パートナー選び次第で経験者以上の収益を出すこともできます。パートナー選びで失敗しないコツには、きちんと一つ一つ企業を比較することです。しかし、一つ一つ企業を調べて問い合わせるのはとにかく手間がかかります。
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駐車場経営に必要な費用
駐車場経営は他の土地活用方法に比べて、初期費用や修繕費などのコストが低いのが特徴です。しかし、どのような費用がかかるのか把握しておくことで、より失敗しにくい経営を行うことができます。
ここからは、駐車場経営に必要な費用について簡単に解説していきます。
初期費用
駐車場経営の初期費用は、主に整備費用です。月極駐車場の場合には、コンクリート舗装や車止めのブロックなどの費用がかかります。白線や番号を記載しておくことで、契約者間のトラブルを防ぐことができます。何も整備せずに経営を始めることもできますが、トラブルを防止するためにもある程度の整備は行っておきましょう。一方で、コインパーキングの場合には、精算機やロック板などの機器を導入する必要があります。機器の導入だけでおよそ100万円ほどかかります。しかし、管理運営会社との契約に応じて、初期費用を管理会社が補填してくれる場合もあります。できるだけ低コストで駐車場経営を始めたい際には、管理会社に相談してみましょう。
また、土地なしから駐車場経営を始める場合は、土地にかかる費用も考える必要あります。500平米以上の土地で駐車場経営を行う際には、都道府県知事等への届け出の提出が駐車場法で規定されています。空き地で500平米の土地はなかなかないと思いますが、郊外や田舎で始める際には広さも確認しておきましょう。
駐車場経営に必要な初期費用について、さらに具体的に知りたい場合には、以下の記事に細かな内訳が記載されているので参考にしてください。
ランニングコスト
駐車場経営にかかるランニングコストは、主に管理費用と税金です。定期的に発生するコストなので、こちらに関してもしっかりと把握しておきましょう。駐車場経営で必要な管理費用は、およそ満車時の5%~10%が相場です。毎月一定の管理費用が発生するため、収支計画をたてる際には、事前に把握しておきましょう
また、駐車場経営にかかる税金は主に以下の3つです。
- 固定資産税
- 都市計画税
- 所得税
駐車場経営の場合には、更地と同じ分の税金がかかります。土地を購入する場合には、「固定資産税・都市計画税納税通知書」などを確認し、事前に納税額について試算しておきましょう。副業として行う場合でも、駐車場経営は事業として行うため、所得税の申請が必要です。
駐車場経営にかかる税金や、所得税の計算方法については、以下の記事に詳しく記載されているため、参考にしてください。
駐車場経営を土地なしから始めるのはおすすめ
駐車場経営は土地所有者が行うものというイメージが先行していますが、実際にはポイントさえ押さえていれば土地がなくても可能です。
特に、他の不動産投資方法よりもローリスクで始めることができるため、土地なしで初めての投資を考えている人にとっては安心の投資方法だと言えるでしょう。
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記事のおさらい