土地活用は専門業者に相談することが大切であり、プロのアドバイスを受けることでより適切な方法で活用しやすくなります。土地活用のプロとしてゼネコンがあげられます。
ゼネコンに土地活用を依頼するにはさまざまな条件があり、誰でも利用できるわけではありません。また、利用した際のメリットとデメリットもあるため、細かい点まで理解を深めて土地活用に役立てましょう。
ゼネコンに関する基礎知識
ゼネコンへの土地活用の依頼を検討しているなら、ゼネコンについての基本的な理解を深めておくことが大切です。
ゼネコンとはなにかだけではなく、どのような種類があるのかも知っておく必要があります。また、ゼネコンに相談できる土地活用のプランも合わせて知り、基礎知識を身につけましょう。
ゼネコンとは
ゼネコンは建築工事の請負から施工までを行う、大規模な建設会社です。通常の建設会社とは規模が異なり、より大規模なものをゼネコンと呼びます。総合的に建築工事を請け負ってくれることが特徴であり、1社に依頼するだけで建物を完成させられます。
ゼネコンの種類
ゼネコンは複数の種類にわけられます。
年間受注高 | 種類 |
---|---|
1兆円超え | スーパーゼネコン |
1,000億円以上 | 準大手ゼネコン |
100から1,000億円 | 中堅ゼネコン |
年間の受注高によって種類が異なり、もっとも大規模なものがスーパーゼネコンです。スーパーゼネコンは国内だけではなく、海外にも広く事業を展開している企業が多いです。スーパーゼネコンよりも規模の小さいものが準大手ゼネコンであり、事業を全国に展開しています。
規模の小さい中堅ゼネコンは地方を中心に事業をしており、種類によって規模が異なるだけではなく、対応しているエリアも違います。
スーパーゼネコンの建設会社一覧
スーパーゼネコンと呼ばれる建設会社は、次の通りです。
- 清水建設
- 大林組
- 鹿島建設
- 大成建設
- 竹中工務店
ゼネコンの中でもスーパーゼネコンは大規模であり、国内に複数社しかありません。スーパーゼネコンは知名度が高く、建築関係以外の人にも知られています。
ゼネコンの土地活用プラン
ゼネコンが対応している土地活用プランは、次の通りです。
- 住居系(高層賃貸マンション)
- 商業施設系(商業ビル・ショッピングセンター・スーパー)
- オフィス系(オフィスビル・学校施設)
- 健康レジャー系ホテル・旅館・スポーツジム)
- その他(サービス付き高齢者向け住宅)
基本的には大規模な建築物に対応しており、小規模な活用だと非対応となります。また、旅館やサービス付き高齢者向け住宅は、土地活用の規模や相談する企業によって、対応可能かどうかが変わります。
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土地活用をゼネコンに依頼するメリット
ゼネコンに土地活用を依頼するメリットは、次の通りです。
- 大規模用地の土地活用ができる
- 大手企業という安心感がある
- 技術力が高い
メリットからゼネコンならではの魅力を知り、どのような点で優れているのか理解を深めていきましょう。
大規模用地の土地活用ができる
ゼネコンは大規模用地の土地活用に対応しており、大型の商業施設や高層の賃貸マンションの建築なども相談可能です。建設会社によっては規模の大きすぎるものは対応できないこともありますが、ゼネコンなら大規模でも対応してもらえます。
また、工事の請負から施工まで一括で行うため、ゼネコン1社に相談するだけで、大規模建築もスムーズに行ってもらえることも魅力の1つです。
大手企業という安心感がある
ゼネコンは多くの人が名前を知っている大手企業ばかりであり、安心感があるのもメリットです。知名度が高いと安心して利用しやすく、工事を依頼する精神的なハードルも低いです。
多くの人に知られているということは、それだけ活躍している証拠でもあるため、悪徳業者に引っかかりづらい点もゼネコンならではのメリットでしょう。
技術力が高い
高い技術力を誇り、安心して施工を任せられることも、ゼネコンに依頼するメリットです。ゼネコンは自社で設計や施工、技術の研究を行っているため、高い技術力を持っています。
また、ゼネコンによっては特定の建築物に特化しているものもあり、業界でも屈指の技術力を持っていることも多いです。マンションや商業施設など、特定の建築物に強みがある業者を選ぶことで、より安心して建物の建築や土地活用を任せられます。
土地活用をゼネコンに依頼するデメリット
ゼネコンに土地活用を依頼する場合には、デメリットもあります。
- 一般人には運用が難しい
- 個人の相談には応じてくれない場合がある
- 建設費が高い
メリットだけではなくデメリットも把握して、ゼネコンへの理解を深めていきましょう。
一般人には運用が難しい
ゼネコンは基本的に大規模用地で、かつ商業用地の土地活用に対応しています。そのため、土地活用を手掛けてもらっても、大規模用地や商業用地の専門的な知識がないと、運用で失敗する可能性が高いです。
特に土地活用が未経験でノウハウがないと、運用で失敗して損失を出してしまうリスクがあります。ゼネコンに手掛けてもらったから安心というわけではありません。実際に利益を出すには自身の運用能力や専門知識が必要になることは理解しておきましょう。
個人の相談には応じてくれない場合がある
ゼネコンが手掛けているのは大規模な土地活用であり、取引相手の多くは企業や法人です。そのため、個人の相談には応じてくれないケースも多く、そもそもゼネコンに土地活用を依頼できない場合もあります。
もちろん、個人でもゼネコンに土地活用を依頼できる場合はありますが、基本的には大規模用地の活用を前提としています。小規模な土地活用だとゼネコンでは非対応であるため、想定している事業規模によっては、ゼネコンに依頼できないことは覚えておきましょう。
建設費が高い
もしゼネコンに相談ができ、建築を依頼できたとしても建設費が通常よりも高くなりやすいことはデメリットです。大規模な建築物の建築には高額な費用がかかりますが、ゼネコンの場合は下請け業者に工事を依頼するため、中間手数料分コストは上がります。
同じ建築物を建てる場合でも、ゼネコンに依頼する場合と、自社で建築する建設会社では、ゼネコンのほうが費用は高額です。間に入る業者の数が多いほど、中間手数料も増えるため、莫(ばく)大なコストがかかりやすい点はデメリットです。
土地活用を依頼するゼネコン選びのポイント
ゼネコンに土地活用を依頼する場合は、依頼先の企業の選び方が重要です。
- 建設工事の規模に合わせる
- 土地活用の事例を調べる
- 複数社に査定を依頼する
ポイントを把握して、土地活用を依頼するゼネコンを上手に選びましょう。
建設工事の規模に合わせる
建設工事の規模によって、受注してもらえるゼネコンの種類は異なります。10億円以上の巨大規模の建設なら、スーパーゼネコンが受注してくれます。準大手ゼネコンの場合は、基本的には受注額が5億円以上からです。ただし、企業によっては1億円程度でも受注してくれることもあります。
地方を中心に事業を展開している中堅ゼネコンの場合は、数千万円が受注の目安です。建設工事の規模によって、利用できるゼネコンは異なるため、どこなら対応してもらえるかを確認しておきましょう。
土地活用の事例を調べる
ゼネコンによって得意分野は異なるため、企業のホームページなどから、どのような土地活用を行っているのか、事例をチェックしておきましょう。得意分野に合わせて企業を選ぶことで、より効率的な土地活用を実現しやすくなります。
また、依頼できるゼネコンを見つけるには、小規模な土地活用の事例があるかも確認してみましょう。事例を参考にして、自身の想定している事業規模を相談すると、土地活用を請け負ってくれる場合があります。
複数社に見積もりを請求する
同じ土地活用でも、依頼先のゼネコンによって建設費が異なることは多いです。少しでもコストを削減するには、複数社に見積もりを請求して、各社の建設費を比較しておきましょう。
より安く請け負ってくれるゼネコンを選ぶことで、初期費用は抑えられます。ただし、金額だけで選ぶと失敗するケースもあるため、建設費に加えて、信頼度が高いかも確認して、土地活用を依頼するゼネコンを選定しましょう。
所有する土地でどのような土地活用種別が良いのか迷ったときは複数の土地活用プランを一括請求・比較できるサービスを使うことをお勧めします。イエウール土地活用なら、複数のプランを比較して収益性の高い土地活用方法を見つけることができます。
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土地活用をゼネコンに依頼する場合のQ&A
ゼネコンに土地活用を依頼するなら、詳細な疑問まで解消しておくことが大切です。
- どんな人が向いている?
- ゼネコンとデベロッパーの違いは?
Q&Aを参考にして、疑問を解決してからゼネコンに土地活用を依頼しましょう。
どんな人が向いている?
ゼネコンに依頼して土地活用を行うのが向いているのは、次の条件に当てはまる人です。
- 大規模用地を所有している
- 大規模な土地活用を計画している
ゼネコンは規模の大きい土地活用を専門に請け負っているため、小規模な土地活用だと相談すらできない場合も多いです。そのため、大規模用地を所有していて、規模の大きい土地活用を検討している人に、ゼネコンが向いています。
小規模な土地活用を考えている場合は、建築会社・ハウスメーカー、不動産会社に相談して、活用方法についてのアドバイスをもらうとよいでしょう。
ゼネコンとデベロッパーの違いは?
ゼネコンは大手の建設会社であり、デベロッパーは不動産開発事業を行う、大手不動産会社です。都市の開発や再開発を行うのがデベロッパーであり、ゼネコンとデベロッパーでは建設事業と不動産事業という違いがあります。
デベロッパーは自社で大規模なオフィスビルやマンションなどの建築をすることもありますが、計画を実行するためにゼネコンに建築を依頼することも多いです。
たとえばデベロッパーが都市計画を考え、建築物をゼネコンが建てるといったように、双方連携して事業を行うこともあります。土地活用を相談できるのはゼネコンであり、デベロッパーは場合によっては土地の売却が可能な業者と考えましょう。
自分の土地にどこのゼネコンが合っているかを見極めよう
ゼネコンに依頼して土地活用をするなら、所有する土地の広さや想定する事業規模が、どのゼネコンに合っているかを見極めることが大切です。ひとくちにゼネコンといっても多数の種類があり、各社で請け負ってくれる土地活用の内容や規模は異なります。
多くの場合で法人や企業を相手にするゼネコンですが、条件次第では個人でも相談に乗ってもらえます。所有する土地に合ったゼネコンを見つけ、プロからアドバイスをもらうことで土地活用を成功させましょう。