賃貸経営を考えているなら、投資物件の購入や建築の際に多額の費用がかかります。資金を捻出するには、アパートローンの利用がおすすめであり、場合によっては1億円もの高額融資を受けられます。
1億円の融資を受けるには、多数のコツを踏まえてローンを申請しなければなりません。スムーズに融資を受けるためにも、1億円のアパートローンはどのように組むのか、詳細なポイントまで把握しておきましょう。
アパートローンで1億円の融資を受けるためのコツ3選
アパートローンで1億円の融資を受けるためには、覚えておきたいコツが複数あります。
- 資産価値の高い物件を選ぶ
- 複数の金融機関と交渉する
- 専門性の高い書類を提出する
上記のコツを押さえて、スムーズに融資を受けましょう。
資産価値の高い物件を選ぶ
アパートローンを利用できるかどうかは、投資物件の資産価値によって決まります。価値が高いほど、不動産担保としての評価も上がるため、高額融資を受けやすいです。
1億円の融資を受けるには、資産価値の高い物件を選ぶことが重要です。資産価値が高いほど高額融資を受けやすくなり、自己資金を少なくして賃貸経営を始められます。
複数の金融機関と交渉する
1億円のアパートローンを通すには、複数の金融機関と交渉しておくことが大切です。1社だけに申し込みをすると、審査に落ちて融資を受けられない可能性があります。高額融資は審査に通らない可能性が上がるため、保険をかける意味でも、複数の金融機関に交渉しておきましょう。
複数社と交渉をしておくことで、審査に通る確率を上げられるだけではなく、各社の条件を比較して、よりよい金融機関を見つけやすくなります。
専門性の高い書類を提出する
審査に通りやすくするには、専門性の高い書類を金融機関に提出することが大切です。説得力のある事業計画書を提出すると、投資物件の収益性を正しく理解してもらえるため、審査に通りやすくなります。
もちろん、1億円の融資を受けるに値する、収益性があることが大前提です。ただ事業計画書を提出するだけではなく、高額融資を受けても返済が可能であると、金融機関に証明する必要があると考えましょう。
収益の詳細なシミュレーションについては、不動産会社や土地活用業者など、専門家に依頼して行ってもらうことがおすすめです。収益のシミュレーションをしてもらうだけではなく、金融機関に提出できるように書類にまとめてもらいましょう。
アパートローンの審査で重視される基準
アパートローンの審査で重視される基準は、次の通りです。
- アパートの収益性
- 本人の資産状況
- アパート経営の実績
基準を把握しておくことで、審査の際になにが見られているのかを理解しやすくなります。
アパートの収益性
アパートローンの審査では、アパートの収益性の高さが基準として見られています。高額融資を受けるには収益性が高いことが重要であり、集客力があるか、空室リスクが低いかなどがチェックされると考えましょう。
また、立地条件や築年数も、基準として見られています。アクセスがよく、周辺に生活利便施設の多い立地なら、審査の際には高評価になりやすいです。築年数は新しいほど評価が高く、新築物件だとよりアパートローンは通りやすくなります。
本人の資産状況
ローンの借入をする本人の資産状況も、審査では見られています。ローン契約者本人の資産状況はもちろん、連帯保証人となる人や契約者の家族が資産を持っている場合は、審査で有利になりやすいです。
チェックされているポイントとしては、収入や職業、貯金額などです。高収入で安定した職業の人は、審査に通りやすくなります。また、会社員の人は、本業以外の副収入があると、より審査には通りやすいでしょう。
アパート経営の実績
これまでのアパートの経営実績も、審査の基準となります。経営実績が豊富であり、かつ円滑に経営できている人ほど、高額融資のローンも通りやすいです。賃貸経営を成功させている実績があるなら、審査に通りやすいだけではなく、金利が安くなるなどのメリットが得られることもあります。
もちろん、賃貸経営未経験の人でもアパートローンは利用できますが、1億円の高額融資となると、実績のある人のほうが通りやすいといえます。
アパートを建築する可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。
アパートの建築費用は設計や工法によって大きく異なり、企業によって収益が1,000万円以上変わることもあります。
建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
イエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーの見積もりを一括請求することができます。
\建築費は?初期費用は?/
高額なアパートローンを組む前に知っておきたいリスク
1億円などの高額なアパートローンを組むなら、リスクも把握しておかなければなりません。
- 空室リスク
- 家賃下落リスク
- 自然災害リスク
高額融資は魅力的ですが、その分リスクも大きいことは理解しておきましょう。
空室リスク
アパート経営は必ずしもうまくいくとは限らず、入居者が獲得できずに空室が生まれてしまうこともあります。空室が多いとその分家賃収入も減ってしまい、ローンの返済が滞りやすいです。
もし空室が続いて家賃収入だけではローンの返済ができない場合は、自己資金を切り崩さなければなりません。空室による滞納のリスクは高く、自己資金が十分にないとローンの返済が苦しくなりやすいことは理解しておきましょう。
家賃下落リスク
アパートは常に同じ家賃に設定できるわけではなく、築年数の経過によって家賃が下落するリスクがあります。アパートは経年劣化によって価値が下がるため、価値減少に合わせて家賃を下げなければなりません。
建物の価値が下がっているのに、家賃を高めに設定し続けていると、入居者が確保しづらくなったり、家賃の高さを理由に、退去されたりする可能性があります。
将来的には家賃は下落していくため、長期的に見ると収益が下がることを見越して、無理のない返済計画を立てることが大切です。
自然災害リスク
自然災害によってアパートが滅失したり、損傷したりするリスクはあります。大雨の影響で雨漏りしたり、台風によって屋根が損傷したりするなど、自然災害によってアパートがダメージを受ける可能性は高いです。
他にも地震や水害などのリスクもあり、アパート経営をするなら自然災害のリスクは考慮しておかなければなりません。自然災害リスクに備えるには、保険に加入しておくか、事前にハザードマップを確認して、リスクの少ない場所にアパートを建築することがおすすめです。
1億円のアパートローンを返済するためには
1億円の融資を受けるなら、返済するための方法を考えておく必要があります。
- 黒字の月は貯蓄を増やしておく
- 返済比率が50%以内になるようにする
- 状況によって借り換えを選択する
返済を滞らせないためにも、スムーズにローンを返済するためのポイントを把握しておきましょう。
黒字の月は貯蓄を増やしておく
アパート経営をしていて黒字になった月は、できるだけ貯蓄を増やしておくことが大切です。利益が多く出たからといってお金を使ってしまうと、赤字が出た月にマイナスが発生しやすくなります。
アパート経営は、いつ空室による収入の減少が起きるかわかりません。また、経年劣化や自然災害などの影響によって、修繕が必要となることもあります。ローン返済以外にも費用がかかることは多いため、出費が増えた月に備えて、黒字の月は貯蓄を増やしておきましょう。
ローン返済額シミュレーター
試算条件(お借入金額、ボーナス返金元金、金利、返済期間)を入力していただくことで毎月のご返済額を概算します。
試算条件を入力し、「この条件でシュミレーションする」をクリックしてください。月額返済額が、画面下部に表示されます。
借入金額
万円
内ボーナス返済額
万円
借入れ金利
%
返済期間
年
ヶ月
※1年以上35年以内
想定年数経過後の借入残高
年後
※入力される年数経過後の借入残高を計算いたします。返済期間内でご希望の年数を入力ください。
[参考]アパートローン金利例
金融機関 | 固定金利 | 変動金利 |
---|---|---|
みずほ銀行 | 2.8~4.7% | 1~2.5% |
三井住友銀行 | 3.3~4.5% | 2.5~3% |
日本政策金融公庫 | 1.2~3% | なし |
毎月返済額
万円○○年後借入残高
万円※ローン返済額のシミュレーションは元利均等法に基づいて行われています。
※計算結果は簡易計算による概算金額です。
- 本当にシミュレーション通りの借入金額で大丈夫かな?
実際の建築費用の見積もりは坪数やアパートの材質だけでなく、建築会社の工法や設備のグレードによって大きく変動します。
建築費用が変動すると最初に必要となる借入金額も異なります。
建築費用の見積もりをとる際は、複数の建築会社で相見積もりをおこなって比較・検討をしましょう。
イエウール土地活用なら、 最大で10社の建築費の見積もりを一括請求 することができます。
返済比率が50%以内になるようにする
1億円の融資を受けるなら、返済比率が50%以内に設定しましょう。返済比率とは、年間の収入に対する、ローン返済額の割合です。返済比率50%以上でも融資は受けられますが、比率が高すぎると返済が苦しくなりやすいです。
借りられるからといって限度いっぱいまで借りると、返済が滞りやすいため注意しなければなりません。滞納なく返済を続けるためにも、返済比率は50%を限度として、可能ならより低く設定しておくことがおすすめです。
状況によって借り換えを選択する
アパートローンを借りた後は返済を続けますが、必ずしも同じ金融機関を利用し続ける必要はありません。状況によっては借り換えを検討し、より金利の低い金融機関がないかは定期的にチェックしておきましょう。
低金利の金融機関に借り換えることで、利息の負担を減らすことができ、スムーズに完済を目指しやすくなります。借り換えの目安は、金利が1%以上下がるかどうかです。
借り換えの際には一括返済手数料や借り換え先の事務手数料などがかかるため、それらの費用を支払ってもお得になるかを確認しておきましょう。
アパートを建てようか考えたとき、どのようにアパートを設計すればいいのか見当がつかないのではないでしょうか。
例えば2階建てにするか3階建てにするか、間取りの設計をどうするかについては土地の条件やアパート経営の目的によって変わります。
イエウール土地活用なら土地所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーから提案を受けることができます。
\建築費は?初期費用は?/
活用事例:目黒の活用事例

エリア | 東京都 |
土地面積(㎡) | 140 |
延べ床面積(㎡) | 269 |
工法 | RC造+木造2×4工法 |
建築費用(円) | 10,000万 |
アパートローンに関するQ&A
アパートローンを利用するなら、よくある疑問を解消しておくことが大切です。
- 自己資金はいくら用意するべき?
- 自己資金ゼロでアパートローンは組める?
- 借入可能額が決まる要素は?
Q&Aを参考にして、細かな疑問も解消してからアパートローンを利用しましょう。
自己資金はいくら用意するべき?
アパートローンを利用する際の自己資金は、投資物件価格の15から30%程度用意することがおすすめです。ある程度の自己資金がないと、審査には通りづらくなります。
不動産投資を始めるにはローンの頭金だけではなく、初期費用の支払いも必要です。自己資金はできるだけ多いほうが望ましいため、可能な限り貯蓄を増やしておきましょう。
自己資金ゼロでアパートローンは組める?
自己資金がゼロであっても、フルローンでアパートを組むことは可能です。ただし、フルローンの場合は審査が厳しくなり、1億円もの高額融資だと利用できないこともあります。フルローンを組むための条件は金融機関によって異なりますが、大まかに次の通りです。
- 契約者の個人属性(年収や勤務先など)が優れている
- 投資物件の資産価値が高い
- 投資物件の利回りが高い
- 不動産投資のノウハウがあり実績が豊富
フルローンは頭金を入れる場合よりも審査基準が厳しくなるため、利用できる人は少なくなると考えましょう。
借入可能額が決まる要素は?
借入可能額が決まる要素として大きいのは、契約者の年収です。金融機関によっては借入可能額の条件を定めていることもありますが、基本的には年収の10から30倍が目安となります。
つまり、高年収の人ほど高額融資を受けやすくなるため、収入次第では1億円の融資も組みやすいです。詳細な条件は金融機関によって異なるため、複数社と比較してより条件のよい金融機関を選びましょう。
アパートローンで1億の融資を受けたいなら物件選びが重要
1億円のアパートローンを組むなら、物件選びが重要です。投資物件の資産価値が高くないと、高額融資を受けることは難しいです。物件の資産価値が高く、高年収の人ほど、高額融資は受けやすくなります。
アパートローンは審査に通るだけではなく、融資を受けた後に滞納せずに完済を目指すことも大切です。ローンは借りただけで終わりと考えず、返済のことも考えて無理のない資金計画でローンを利用しましょう。