アパートローンを利用するなら、金利の交渉について知っておくことが大切です。金利は交渉次第で変動することがあり、場合によっては大幅にお得にローンを利用できます。アパートローンの金利は、返済総額を決める重要なポイントです。
少しでもお得に利用できるように、アパートローンの金利交渉の流れや事前に準備しておくべきことを知っておきましょう。
アパートローンは金利交渉できる?
アパートローンは金利の交渉自体は可能ですが、交渉によって金利を下げてもらうのは難しいです。ただし、交渉が難しいからといって、必ずしも交渉ができなかったり、金利を下げてもらえなかったりするわけではありません。どのような場合なら金利の交渉が可能なのか、交渉が難しい理由とあわせて知っておきましょう。
金利は規定で決められているため交渉が難しい
アパートローンの金利の交渉が難しいのは、ローンの金利はパッケージの規定で決められたものが多いからです。金融機関が提供しているローン商品はパッケージ化されたものが多く、商品ごとに金利が決められていることがほとんどです。
つまり、商品ごとに均一の金利で売り出すことを基本としているため、金利の交渉は難しくなります。ただし、数年前よりも今のほうが市場金利が下がっているなら、パッケージ化されたものでも交渉の余地はあります。
借り換えを前提としている場合は金利交渉できる
金利の交渉がしやすいのは、他社への借り換えを前提としている場合です。たとえば現在A社からアパートローンを借りており、より金利の低いB社への借り換えを考えているとします。
この場合はより低金利の他社が競合となるため、借り換えの相談をすると自社と契約を続けてもらうために、金利を下げてくれるケースがあります。金融機関は利息によって利益を得ているため、自社のローンで完済を目指してもらったほうが、獲得できる利益は大きいです。
つまり、途中で他社に移られないためにも、金利を下げてでも自社ローンを利用してもらいたいと考えています。
借入開始から間もない場合は金利交渉しないほうがよい
交渉によって金利を下げてもらえる場合もありますが、借入開始からすぐに交渉をするのは避けましょう。借入開始後すぐに金利の交渉をすると、すでに返済ができずに困っているのではないかと思われてしまいます。
返済実績の少ないうちに金利の交渉をすると、返済の能力が低いと判断される危険性があるため、注意しなければなりません。
アパートローン金利交渉前に準備しておくこと
アパートローンの金利交渉をするなら、事前に準備しておくことがいくつかあります。
- 他社の金利を十分にリサーチする
- 物件の情報と資産を整理してまとめておく
- 事業計画書を用意するのが望ましい
事前準備を念入りに行うことで、金利の交渉をスムーズに行いやすくなります。
他社の金利を十分にリサーチする
金利交渉をするには、他社が提供するアパートローンの金利が重要な武器になります。他社のほうが低金利だと、交渉時の強い武器となるため、他社の金利は念入りにリサーチをしておきましょう。
1社だけだと説得力にかけるため、複数社にリサーチをかけておくことが大切です。現在の借入先よりも、他の複数社のほうが金利が低いと証明できるなら、交渉によって金利を引き下げてもらいやすくなります。
物件の情報と資産を整理してまとめておく
経営するアパートの物件情報や、資産の情報を整理してまとめておくことも大切です。金利の交渉では金融機関の担当者に、物件の魅力や自身の資産などについてプレゼンをする必要があります。物件の魅力や収益性の高さを伝え、金利が低くなるといかにスムーズに返済できるかを伝えましょう。
また、自身が所有する資産を正確に伝え、自己資金でいくら返済が可能なのかも伝えておくと、交渉時に有利に働きやすいです。
事業計画書を用意するのが望ましい
金利の交渉をするなら、事業計画書を用意することが望ましいです。事業計画書はアパート経営の事業計画についてまとめた書類であり、物件の概要だけではなく、対象物件の収益性や物件のコンセプト、経営の見通しなどを記載します。
事業計画に問題がないと判断されると、金利の交渉もしやすいです。融資をしても大丈夫だと金融機関の人に思ってもらうためにも、事業計画書は詳細まで記載したものを用意しましょう。
アパートを建築する可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。
アパートの建築費用は設計や工法によって大きく異なり、企業によって収益が1,000万円以上変わることもあります。
建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、気になるところを建築会社に相談してみましょう。
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間取り・内装はオーナー様のご希望から収納を沢山設け、ウォークインクローゼットもつけました。またキッチンにはワークトップが人工大理石で奥行90cmのフルフラット対面キッチンを設置しました。(大和財託株式会社の土地活用事例)
ローン借り換え時の金利交渉ポイント
ローン借り換え時に金利交渉をする場合は、次の2つのポイントを押さえておきましょう。
- まずは現在の借入先に金利交渉する
- 付き合いを大切に借り換えを検討する
失敗なく借り換えや金利の交渉を行うには、上記のポイントを守ることが大切です。
まずは現在の借入先に金利交渉する
借り換えを検討しているなら、最初に現在借入を行っている金融機関に金利の交渉を行いましょう。他社のほうが低金利だからといって、すぐに借り換えを行わずに、まずは現在の借入先に相談することが大切です。
借り換え前に相談しておくことで、場合によっては金利を下げてくれることもあります。交渉次第では借り換えをしなくても、希望する金利まで下げてもらえるケースもあるため、事前の相談は必須です。
付き合いを大切に借り換えを検討する
借り換えを検討するなら、現在の金融機関との付き合いを考えることも大切です。他社の低金利に惹かれて、すぐに借り換えをしてしまうと、現在借入をしている金融機関とは、付き合いがなくなってしまう可能性があります。
ドライに借り換えをしていると、金融機関からの信頼を失ってしまい、将来利用したくてもローンが組めなくなることも多いです。
信頼関係を壊すと将来的に融資が受けられなくなるなどのデメリットがあるため、借り換えは付き合いを大切に考えて、慎重に行う必要があります。
アパートローン借り換え時の注意点
アパートローンの借り換え時に注意したいポイントは、次の通りです。
- 解約時に違約金が発生する場合がある
- ローンの審査に通らない場合もある
注意点を把握して、失敗なく借り換えを行いましょう。
解約時に違約金が発生する場合がある
ローンを借り換えるには、現在契約している金融機関を解約することになります。契約の条件によっては、解約時に違約金が発生することもあるため、注意しなければなりません。
借り換えによって金利が下がる場合でも、違約金の支払い分を考えると、トータルで見て出費が多くなることもあります。借り換えをするなら違約金が発生しないか、発生する場合は違約金を支払っても借り換えたほうがお得になるのかを、事前にチェックしておきましょう。
ローン審査に通らない場合もある
借り換えでは、新たに契約する金融機関のローン審査を受けます。ローン審査は必ずしも通るとは限らず、場合によっては審査に落ちることもあります。
借り換え時には最初に契約したころよりも年数が経っているため、完済時の年齢が高かったり、担保とする不動産の資産価値が低下していたりして、審査では不利になりやすいです。
つまり、借り換えは必ずしも行えるわけではなく、あくまでも審査に通った場合のみ、融資が受けられることは理解しておきましょう。
アパートローンを借り換える際は、返済計画が立つかどうかを確認するためにアパートローンのシミュレーションを行っておくと安心です。
ローン返済額シミュレーター
試算条件(お借入金額、ボーナス返金元金、金利、返済期間)を入力していただくことで毎月のご返済額を概算します。
試算条件を入力し、「この条件でシュミレーションする」をクリックしてください。月額返済額が、画面下部に表示されます。
借入金額
万円
内ボーナス返済額
万円
借入れ金利
%
返済期間
年
ヶ月
※1年以上35年以内
想定年数経過後の借入残高
年後
※入力される年数経過後の借入残高を計算いたします。返済期間内でご希望の年数を入力ください。
[参考]アパートローン金利例
金融機関 | 固定金利 | 変動金利 |
---|---|---|
みずほ銀行 | 2.8~4.7% | 1~2.5% |
三井住友銀行 | 3.3~4.5% | 2.5~3% |
日本政策金融公庫 | 1.2~3% | なし |
毎月返済額
万円○○年後借入残高
万円※ローン返済額のシミュレーションは元利均等法に基づいて行われています。
※計算結果は簡易計算による概算金額です。
- 本当にシミュレーション通りの借入金額で大丈夫かな?
実際の建築費用の見積もりは坪数やアパートの材質だけでなく、建築会社の工法や設備のグレードによって大きく変動します。
建築費用が変動すると最初に必要となる借入金額も異なります。
建築費用の見積もりをとる際は、複数の建築会社で相見積もりをおこなって比較・検討をしましょう。
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アパートローンの金利交渉は準備が大切
アパートローンの金利は、交渉によって下げられることもあります。ただし、交渉によって金利を下げてもらうには、事前の準備を念入りに行わなければなりません。
交渉材料が十分にそろっていないと、金利を下げてもらえないだけではなく、金融機関に不信感を持たれてしまうこともあります。金利の交渉で失敗しないためにも事前準備は徹底して行い、慎重に借り換えを検討して、賢くアパートローンを利用しましょう。