マンションの内装解体費用(スケルトン解体)は、坪単価2万円~4万円が目安です。例えば、単身用マンション(約5.5坪、18.8㎡)の場合は11万円~22万円、子育て用マンション(約11坪、36.3㎡)の場合は22万円~44万円かかります。
- 内装解体(スケルトン解体)の坪単価がいくらか知りたい
- 内装解体(スケルトン解体)を安くするコツを知りたい
▼解体費用の基礎知識について知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
内装スケルトン解体の坪単価は2万円~4万円
冒頭で解説したとおり、内装解体(スケルトン解体)の坪単価は2万円~4万円が目安です。ただし、建物の造りや大きさによって解体の難しさは異なるため、物件の種類によって金額は異なります。
【マンション・ビル】の内装スケルトン解体坪単価
種別 | 坪単価の目安 |
---|---|
マンション | 2.0万円~4.0万円 |
オフィスビル・雑居ビル | 2.0万円~4.0万円 |
【飲食店・カフェ】の内装スケルトン解体坪単価
種別 | 坪単価の目安 |
---|---|
居酒屋(小)、レストラン | 2.1万円~3.5万円 |
居酒屋(大)、レストラン | 2.4万円~4.6万円 |
カフェ | 1.8万円~4.3万円 |
焼き肉店 | 2.6万円~4.0万円 |
【小売店・美容院】の内装スケルトン解体坪単価
種別 | 坪単価の目安 |
---|---|
小売店・アパレル店 | 1.7万円~4.2万円 |
美容院 | 2.1万円~4.5万円 |
エステ | 2.4万円~4.2万円 |
(※)一括見積サイトイエウールが2024年5月に取得した見積もり事例を参考に掲載しています。
私の家の解体費用はいくら?
内装スケルトン解体費用が高くなってしまう理由
前章で解説したのはあくまで相場で、建物の装飾や間仕切りによって金額は変動します。
本章では金額が高くなる要因を解説していますので、お手持ちの建物に該当しないか確認してみてください。
▼内装解体(スケルトン解体)が高くなってしまう理由
- 内装の装飾や間仕切りが多い
- 什器・備品・設備が多い
- エレベーターがない・通路や扉が狭い
- 奥まった場所に部屋がある
- アスベストが使用されている
以降で詳細を解説しています。
内装の装飾や間仕切りが多い
内装の装飾や間仕切りが多い場合、解体作業が複雑になってしまう他、廃棄物の量も増えてしまうため、工事にかかる費用は高くなります。また、特殊な装飾や間仕切りの解体には、専門的な工具や技術が必要な場合があります。
什器・備品・設備が多い
什器や備品、設備の解体は、通常の壁や床の解体よりも複雑で時間がかかるため、数が多いほど解体費用も高くなります。
解体工事では分別解体(工事前にリサイクル方法別に素材を分別する)が法律で義務付けられているため、数が多いほど分別作業も複雑になり、処分費用も高くなってしまいます。
エレベーターがない・扉や通路が狭い
大型のエレベーターがなかったり、扉や通路が狭い場合は解体工事に必要な重機を搬入できない可能性があります。特に狭い場所に建っているビルやオフィスは通路や扉が狭い場合が多いので、相場よりも金額が高くなりやすいです。
奥まった場所に部屋がある
奥まった場所に部屋がある場合も、重機がはいりにくいため解体費用が高額になります。また、廃材撤去のための手間が多くなるため、そのぶん費用も上乗せされます。
アスベストが使用されている
内装にアスベストが使用されている場合は、アスベストの処理が必要になり別途費用がかかります。アスベストは、人体への有害性が問題視されており、現在は使用禁止となっていますが、古い建築物では天井や床材に使用されている可能性が高いです。
アスベスト処分費用は使用されているアスベストの量と使用箇所によって決まります。
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内装スケルトン解体費用を安くおさえるコツ
内装スケルトン解体費用は高額であるため、できるだけ安く抑えたいと考える人も多いのではないでしょうか。
本章では、内装スケルトン解体費用を安くおさえるコツを解説します。
▼内装スケルトン解体を安くおさえるコツ
- 不用品はなるべき自分で処分する
- 工期に余裕をもって工事を依頼する
- 解体業者の閑散期に依頼する
- 複数の業者から見積もりをとる
- 解体業者を指定されたら見積もり金額は交渉する
- 見積書の内訳は細かく確認する
不用品はなるべく自分で処分する
室内に残された家財や家具はできるだけ自分で処分することで廃材処分費用をおさえることができます。
複数の解体業者に見積もりを取る
スケルトン解体工事を行う場合、複数の業者へ見積依頼をしましょう。
複数の業者への見積依頼で、相場を確認できます。そして、一番安いまたは条件のいい業者を選べるので、必ず複数の業者から見積もりを取りましょう。
解体業者の閑散期に依頼する
解体工事は12月〜翌年3月の年度末が繁忙期とされ、梅雨時など悪天候が続く時期にも解体費用が高額になる傾向にあります。
そのため解体工事は年度末を避け、梅雨や冬場以外の時期に依頼することをおすすめします。
工期に余裕をもって工事を依頼する
工期に余裕をもって工事を依頼することも、費用をおさえるためには重要です。緊急の工事や短期間での作業依頼の場合、解体業者は通常より高い料金を請求することがあります。
解体業者を指定されたら見積もり金額は交渉する
テナントを借りている場合、入居時点の契約内容によっては、契約元から解体業者を指定される場合があります。
契約書で合意している以上は別の業者に依頼することはできませんが、見積もり金額の妥当性は確認し、場合によっては交渉するようにしましょう。
見積書の内訳は細かく確認する
提示された見積書の内訳は細かく確認しましょう。
内訳を細かく確認することで、不要な工事項目が含まれていないか、費用の総額が含まれているか、物件以外の部分まで工事範囲に含まれていないかを確認できます。
私の家の解体費用はいくら?
▼解体費用をおさえるコツは次の記事で解説しています。
内装スケルトン解体・原状回復・居抜き工事の違い
内装解体には、前章で解説した「スケルトン工事」以外に「原状回復工事」「居抜き工事」等があります。種類に応じて金額が異なるので、違いをおさえておきましょう。
▼内装解体の3つの種類
種類 | 目的 | 工事の対象 | 坪単価の目安 |
---|---|---|---|
①スケルトン工事 | 建物の骨組み以外をすべて撤去する | 内装工事で造作されているものすべて | 1万円~5万円 |
②原状回復工事 | 入居前の状態に戻す | 間仕切り・給排水などの設備等 | 3万円~30万円 |
③居抜き工事 | 既存の設備を利用して新しい内装をつくる | 食器・壊れている家具や什器のみ | 15万円~50万円 |
スケルトン工事
前章で相場を解説したスケルトン工事とは、建物の内装や設備をすべて取り除いて、構造体(柱、梁、床、天井など)だけの状態にする内装工事のことを指します。
原状回復工事
原状回復工事とは、賃貸物件(オフィスや店舗など)の退去時に、借り手が入居時の状態に戻すために行う内装工事のことです。賃貸契約に基づき、借り手は物件を原状回復する義務を負っていることが一般的です。
原状回復工事は内装や設備の修復(壁の穴埋め、床の貼り替え、クロスの貼り替えなど)、借り手が設置した設備の撤去、清掃やクリーニング時に行われます。現状回復工事の場合、坪単価はスケルトン解体より高くなるケースがあります。
居抜き工事
居抜き工事とは、既存の内装や設備をそのまま利用し、新しいテナントが入居するための内装工事のことです。特に飲食店や美容室など、特定の業種に適した内装や設備が整っている場合に行われます。
居抜き工事で解体の対象となるのは食器や壊れた設備や什器のみです。
内装スケルトン解体費用がいくらか知りたいならイエウール
内装解体工事をご検討中であれば、まずは費用がいくらになるのか、相場を把握することから始めましょう。
私の家の解体費用はいくら?
記事のおさらい