RC3階建て解体費用は坪数で100万変わる|早見表と安くする方法

「RC(鉄筋コンクリート)造の3階建て、解体するといくらかかるんだろう?」
相続や建替え、売却を前に解体を検討しているものの、費用の見当がつかず一歩が踏み出せない方は多いです。特にRC造は木造に比べて解体費用が高く、「思っていたより高かった」「追加費用が発生して想定外の出費になった」という声が後を絶ちません。RC造3階建ての解体に実際に踏み出した方の多くが、最初に直面するのが「いったいどのくらいの費用を準備しておけばいいのか」という問いです。坪数によっては100万円以上の差が生まれることもあり、早い段階で正確な目安を把握しておくことが、資金計画の狂いを防ぐために不可欠です。
この記事では、RC造3階建ての解体費用の目安を坪数別の早見表で即確認できるようにしたうえで、費用が想定を大きく上回るケースと、実際に費用を抑えるために有効な方法を専門家の知見をもとに解説します。「自分の物件はおよそいくらかかるか」を読み終えるころにはっきりイメージできるよう構成しています。
RC3階建て解体費用は坪数によって100万以上変わる理由
RC(鉄筋コンクリート)造の解体費用は、木造や軽量鉄骨造に比べて坪単価が高く、かつ建物の延床面積によって総額が大きく変わります。RC造の解体がなぜ高額になるかというと、コンクリートを砕くために大型の重機が必要なうえ、廃材の分別と産業廃棄物処理に木造の2倍以上の費用がかかるからです。30坪の建物と100坪の建物では、同じ坪単価でも総額が3倍以上変わります。坪数の確認は費用把握の出発点です。
RC3階建て解体費用の坪数別早見表(通常ケース・上振れケース)
RC造3階建て建物の解体費用の坪単価の目安は3.5万円〜8万円です。坪数が増えるほど総額も大きくなりますが、立地条件やアスベスト有無によって上振れケースも想定する必要があります。以下の早見表は、全国のRC造解体工事の実績データをもとに、通常ケースと上振れケースの両方を示したものです。
「直近2年間におけるイエウール解体の累計相談・見積もりデータをもとに集計しています。構造種別・延床面積・都道府県の各データから中央値を算出しており、外れ値(上位・下位5%)は除外しています。」
| RC3階建ての坪数目安 | 解体費用の目安(通常) | 上振れケース(アスベスト・都市部) |
|---|---|---|
| 30坪(約99㎡) | 105万〜240万円 | +50万〜+200万円 |
| 50坪(約165㎡) | 175万〜400万円 | +50万〜+200万円 |
| 80坪(約264㎡) | 280万〜640万円 | +50万〜+200万円 |
| 100坪(約330㎡) | 350万〜800万円 | +50万〜+200万円 |
| 150坪(約495㎡) | 525万〜1,200万円 | +50万〜+200万円 |
※坪単価3.5万〜8万円をもとに試算。アスベスト含有・都市部・重機制限等の条件で上振れあり(詳細は次の章で解説)。
早見表の数値は「通常の条件」を前提にしています。築年数が古い物件、都市部の物件、前面道路が狭い物件は、上振れケースの金額を基準に資金を準備しておくことが重要です。この表はあくまで目安であり、実際の費用は現地調査を伴う見積もりによって確定します。
RC3階建て解体費用の計算式と実例
解体費用の大まかな計算式は以下のとおりです。
例:坪単価5万円 × 延べ床面積80坪 = 400万円
ただし、この計算はあくまで本体工事費の目安です。実際には足場設置費・廃棄物処理費・近隣養生費などの付帯工事費が加算されます。付帯工事費の目安は本体工事費の15〜25%程度が多く、これを含めた総額で資金計画を立てることが重要です。
木造と比較するとRC造の解体費用が高い理由は、コンクリートを砕く作業に大型の重機が必要なうえ、廃材の分別・産業廃棄物処理費が木造の2〜3倍かかることにあります。「木造より高い」という感覚はあっても、その差が倍以上になるケースも珍しくありません。RC造の解体は「コンクリートを壊す工事」と「廃材を処理する工事」の2つが合わさって成り立っているため、単純な坪単価の掛け算では全体像が見えにくい点に注意が必要です。
実際に横浜市で行われた解体工事の事例を見ると、坪単価と付帯費用の内訳がより具体的にわかります。以下の見積もり事例で実際の費用構造を確認してください。
この事例のポイントは、本体解体工事費310万円に対して付帯工事費が121万円(約39%)かかっている点です。「坪単価×坪数」で計算した金額より実際の総額が高くなるのは、この付帯工事費が必ず加わるためです。見積もりを取る際は、必ず付帯工事費の内訳まで確認するようにしてください。
アドバイス
RC造の解体は「建物を壊す」工程だけでなく、コンクリート廃材を分別して適切に処分する工程に費用がかかります。廃棄物の量が多く、産業廃棄物として処理するため、木造の1.5〜2倍以上の費用になることを前提にしてください。延べ床面積と上の早見表を照らし合わせて、まず「想定レンジ」を把握することが大切です。
費用の目安が把握できたら、次は「自分の物件がなぜ上振れしやすいのか」を確認しましょう。思わぬ追加費用を防ぐために、最も重要なステップです。
早見表の数字はあくまで「標準的な条件を前提にした目安」です。現地を見ずに出せる金額ではありません。物件によって道路幅・隣地との距離・建物の形状・アスベストの有無が全く異なり、それらが費用に直結します。早見表は「おおよその金額を知るための入口」として使い、必ず現地調査ありの見積もりを取るようにしてください。
では、早見表より大幅に高い金額が来たとき、それが妥当なのかどうか、どうやって判断すればよいですか?
見積もり書の「内訳」を確認することが最初のステップです。本体解体費・廃棄物処理費・足場養生費・アスベスト対応費などが項目ごとに分かれて記載されているかを確認してください。内訳が「一式」とだけ書かれている場合は、追加費用が発生しやすい業者のケースもあります。複数社の見積もりを内訳で比較すれば、どの項目で差が出ているかがわかります。
早見表は入口として使い、現地調査つきの見積もりを取って内訳で比較する、ということですね。複数社から取れば適正かどうかも判断できる、というのがよくわかりました。
RC3階建て解体費用が相場より200万高くなる3つのケース
「早見表の通常ケースで収まると思っていたのに、見積もりを取ったら大幅に高かった」という相談はよくあります。RC造3階建ての解体では、以下の3つのケースで費用が相場より大幅に上振れします。いずれも事前に把握していれば心構えができますが、知らないまま解体を進めると「想定外の出費」として後から発覚します。
アスベストが含まれる鉄筋コンクリート3階建て解体費用はいくら上がるか
1975年以前に建てられたRC造建物の多くに、アスベスト(石綿)が使用されています。アスベストが確認された場合、通常の解体工事とは別に専門業者による除去工事が必要です。除去費用の目安は除去面積300㎡以下の場合で1㎡あたり2万〜8.5万円程度です。延べ床面積100坪の建物で除去面積が100㎡に及ぶ場合、それだけで200万〜850万円の追加費用が加わる計算になります。
アスベストには「レベル1(吹き付け材)」「レベル2(保温材・断熱材)」「レベル3(成形板など)」の3種類があります。最も危険性が高くかつ費用がかかるのはレベル1の吹き付けアスベストです。レベルによって除去方法・費用・工期が大きく異なるため、アスベスト調査の段階でレベルの確認まで行うことが重要です。
大気汚染防止法の改正により、2022年4月1日以降に着工する解体工事では、請負金額にかかわらず事前のアスベスト調査と結果報告が義務付けられました(環境省・厚生労働省告示)。「調査したらアスベストが出た」という状況は珍しくないため、解体費用の見積もり段階でアスベストの有無を確認することが不可欠です。
「築30年以上のRC造だから大丈夫」という思い込みは危険です。建物の外壁・天井・配管周辺など、使用箇所によってアスベストが存在する可能性があります。アスベスト調査の費用は数万〜十数万円で依頼できるため、解体前に必ず確認することを推奨します。アスベストが見つかった場合の費用増加の実態を、以下の見積もり事例で確認してください。
この事例では、アスベスト除去費用だけで280万円が加わりました。通常なら350万円程度の工事が630万円になっています。築48年のRC造では、解体前にアスベスト調査を行うことが費用の見通しを立てるうえで不可欠です。調査費用は数万〜十数万円で済む場合がほとんどです。事前調査のコストを惜しんで後から発覚するより、解体着手前に確認しておくほうが長期的には費用を抑えられます。
アドバイス
築40年以上のRC造の場合、アスベストの使用部位と量によっては解体費用の総額が通常の2倍近くなることもあります。アスベスト調査は解体業者に依頼する前に行い、費用の全体像を把握してから資金計画を立てることを強くお勧めします。
都市部の鉄筋コンクリート3階建て解体費用はなぜ2〜3割高くなるのか
都市部(東京・大阪・名古屋等の中心部)では、解体費用が地方に比べて20〜30%高くなることが多いです。理由は大きく2つあります。1つ目は人件費の高さです。都市部では解体作業に従事する職人の日当が地方に比べて高く、工期が長いほど差が広がります。2つ目は近隣対応費用の増加です。住宅密集地では防音シートや飛散防止ネットを厚く設置する必要があり、近隣説明・道路使用許可の取得費用も加わります。
たとえば坪単価5万円で計算した60坪の建物(300万円)が、都市部では坪単価7万〜7.7万円になることで420万〜462万円となり、120万〜162万円の差が生じます。「土地を売るつもりだから早く解体したい」という方ほど、見積もりを1社だけで判断することを避けてください。以下の事例は東京都世田谷区での実際の費用です。
この事例の道路使用許可・交通整理費32万円は、郊外では発生しないケースが多い費用です。都市部では廃材を運ぶトラックの駐車・誘導のために交通整理員を配置する必要があり、日数分の費用が積み上がります。「都市部の物件だから安くならない」という前提で相場を確認することが重要です。
アドバイス
都市部の解体工事では近隣への配慮義務が事実上高くなります。騒音・振動・粉じんに関するクレームを避けるため、養生を厚くする、作業時間を制限するなどの対策が必要になり、それが費用に反映されます。都市部の物件を解体する場合は、郊外の相場感で判断しないことが大切です。
重機が入れない場合の鉄筋コンクリート3階建て解体費用の上振れ目安
前面道路が狭く大型重機が搬入できない場合は、手作業(人力解体)の割合が増え、費用が30〜50%上振れするケースがあります。RC造は手壊しに非常に時間がかかるため、人力比率が高まるほど費用への影響が大きくなります。旗竿地や通路幅が2m程度の敷地では、大型重機どころかミニショベルの搬入も困難な場合があります。その場合、コンクリートをハンマードリルで手壊しする作業が主体となり、工期も大幅に延びます。
重機が使えない工事では、解体業者も単純に人手を増やして対応する必要があります。RC造の手壊しは作業員1人あたりの進捗量が少なく、工期が標準の倍近くになるケースも珍しくありません。工期が延びると仮設費・現場管理費も比例して増加します。旗竿地や狭小地に建つRC造3階建ては、見積もり前から「重機が入れるか」を業者に確認しておきましょう。
重機制限がある物件は、業者によって対応力が異なります。ミニショベルを活用できる業者、手壊し専門の職人を抱えている業者など、選ぶ業者によって工期と費用が変わることがあります。旗竿地や狭小地の解体では、特に複数社から見積もりを取ることが費用を抑えるうえで効果的です。
アドバイス
RC造の解体で失敗する方のパターンは「1社だけ見積もりを取って即決してしまう」ことです。アスベストが含まれているか、重機が入れるか、これらを事前に確認しているかで、同じ建物でも見積もりが100万〜200万円以上変わることがあります。まず物件の状況を整理してから、複数社に同じ条件で見積もりを依頼することが、追加費用を防ぐ最大の対策です。
「アスベストが見つかったら、解体費用が高くなりすぎるので建物を放置しておいたほうがまだマシなのでは?」という相談を受けることがあります。しかし、放置した場合のリスクは費用だけではありません。老朽化が進んだRC造建物は倒壊・外壁落下の危険があり、万一周囲に被害が生じた場合は建物所有者が責任を問われます。また特定空き家に指定されると固定資産税の住宅用地特例(税額を最大1/6に抑える制度)が外れ、税負担が大幅に増えます。費用が高くても、アスベスト除去と解体を完了させるほうが中長期的には合理的な判断です。
特定空き家に指定された場合の具体的な税負担増はどの程度ですか?
住宅用地特例が外れると、固定資産税の課税標準が最大6倍になります。仮に年間固定資産税が30万円の物件なら最大180万円になる計算です。毎年この差額が発生し続けるため、5年放置すれば差額だけで750万円になります。アスベスト除去費用が高くても、放置の累積コストと比較すれば解体に踏み切るほうが合理的なケースがほとんどです。
放置すると固定資産税が6倍になることもあるのですね。解体費用が高くても、放置し続けることによる累積コストと比較すれば、解体に踏み切った方が合理的とよくわかりました。アスベスト調査をまず先に進めようと思います。
RC3階建て解体費用を50万以上安くするために絶対やること
費用を抑えるためにできることは確実にあります。ただし「安さだけで業者を選ぶ」のは絶対に避けてください。手抜き工事や産業廃棄物の不適切処理によるトラブルが後から発覚するケースがあるからです。正しい方法で費用を抑える3つのポイントを解説します。RC造3階建ての解体費用の相場は幅が広く、同じ建物でも業者によって100万円以上の差が出ることがあります。その差を生み出す要因を理解したうえで、適切な費用削減に取り組むことが重要です。
相見積もりで鉄筋コンクリート3階建て解体費用が変わる理由
解体費用は業者によって大きく異なります。同じ条件の建物でも、3社に相見積もりを取ることで最大100万円以上の差が出るケースがあります。これは業者の作業効率・廃棄物処理の方法・重機の保有状況によって原価構造が異なるためです。廃棄物処理については、自社で処理施設を持っている業者と外部委託する業者では費用が異なります。重機についても、自社所有の業者は回送費がかからないため、その差が見積もりに反映されることがあります。
解体費用の見積もりには「適正な安さ」と「不当な安さ」があります。適正な安さは業者の効率化や規模の経済によるものです。一方、不当な安さは廃棄物処理の手抜き・無資格業者への再委託・近隣対応の省略などによるものです。安い見積もりを受け取ったときに内訳を確認することで、どちらの安さかを見極められます。廃棄物処理費の内訳がなく「一式」とだけ書かれている場合は注意が必要です。
相見積もりを取る際は、以下の点を全社に共通の条件として伝えることが重要です。
条件が統一されていないと、A社とB社で全く異なる条件の見積もりを比較することになります。安い方を選んだら追加費用が発生した、というトラブルにつながります。以下の実際の相見積もり事例で、費用差の実態を確認してください。
この事例が示すのは、相見積もりを取ることで「適正な費用の業者」を見つけられるという点です。A社とB社の差額85万円は、同じ条件・同じ品質で生じた価格差です。B社が品質を落としているわけではなく、廃棄物処理の内製化や効率的な施工計画によって原価を下げた結果です。相見積もりを取らなければ、この85万円の差に気づかないまま工事を発注していた可能性があります。
アドバイス
相見積もりは3〜4社が目安です。見積もり金額だけでなく、廃棄物処理費の内訳・建設業許可(解体工事業)の登録・担当者の現地説明の丁寧さを合わせて確認してください。「安さの理由」が説明できる業者を選ぶことが、後のトラブルを防ぐうえで最も効果的な方法です。
解体工事の依頼時期で鉄筋コンクリート3階建て解体費用が下がるケース
解体業界には閑散期があります。一般的に12月〜2月の冬季は受注が落ち着き、業者が値引き交渉に応じやすい時期です。繁忙期(3〜4月の年度末・引越しシーズン)に比べて5〜10%程度の値引きが期待できるケースがあります。RC造3階建ての解体費用が400万円の場合、5%の値引きで20万円、10%なら40万円の削減につながります。閑散期を狙った発注は、費用削減として手間がかからない方法の一つです。
ただし、冬季は天候が不安定な時期でもあります。積雪地域では工期が延びるケースがあるため、地域の気候条件を考慮したうえでスケジュールを業者と相談してください。急ぎでない場合は年明けに見積もりを取り始め、2月以降に着工するタイミングを業者と相談するのがバランスのよい選択です。
また、業者が工事スケジュールを調整しやすい平日着工・平日解体を基本にすることで、費用が下がる場合があります。土日・祝日の工事は割増費用が発生するケースがあるため、着工日の設定についても業者に確認することをお勧めします。
アドバイス
「急いでいる」と業者に伝えると値引き交渉が難しくなります。タイミングに余裕があれば、「〇月以降に着工できれば問題ない」と伝えることで、業者も他の現場と調整しやすくなり、結果として値引きに応じてもらいやすくなります。時間の余裕を作ることが費用交渉の武器になります。
残置物・庭木を自分で撤去しておくことで節約できる金額の目安
建物内に残された家具・家電・不用品は、業者が処分する場合に別途「残置物処分費」が加算されます。処分費の目安は内容量によりますが、トラック1台分あたり3万〜8万円程度が相場です。建物内の残置物を事前に自分で処分しておくことで、数十万円単位の節約になるケースがあります。特にRC造3階建ての場合は部屋数も多く、残置物の量が多いほど処分費は増えます。
同様に、庭木・植栽・フェンスなども自分で事前に撤去しておくと、付帯工事費の削減につながります。解体業者に「残置物や庭木を自分で処分するので費用を下げてほしい」と交渉することも有効です。業者側も処分作業の手間が省けるため、値引きに応じてもらいやすい交渉材料になります。残置物の処分は粗大ゴミとして自治体に依頼するか、不用品回収業者に依頼するかのどちらかが一般的です。自治体の粗大ゴミ回収は費用が安い一方で、回収日が限られます。解体着工の1〜2ヶ月前から計画的に動き始めることが重要です。
アドバイス
残置物の事前撤去は、費用削減だけでなく工期短縮にも効果があります。RC造3階建ての解体は工期が長くなりがちなため、着工前に残置物を片付けておくことで、業者が解体作業に集中できます。その結果として工期が短縮され、仮設費や現場管理費の削減につながることがあります。
安い業者を選んだ結果、廃棄物が不法投棄されたケースでは、建物の所有者(依頼主)も廃棄物処理法違反の責任を問われる可能性があります。廃棄物処理法では、排出事業者(この場合は解体を依頼した建物所有者)が適正処理の責任を負うとされています。業者に任せたから自分は無関係、とはならない点に注意が必要です。
依頼主にも責任が及ぶのですか。具体的にどのようなペナルティが来るのでしょうか。
廃棄物処理法違反で排出事業者として行政指導を受けるケース、不法投棄された廃棄物の原状回復費用を負担させられるケースがあります。悪質な場合は刑事罰(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)の対象になることもあります。「業者を信頼した」という理由は、免責にはなりません。産業廃棄物管理票(マニフェスト)を業者に発行・提出させ、処理完了の証明を手元に保管することが自己防衛の基本です。
廃棄物の適正処理は業者に任せればいいと思っていましたが、依頼主である自分にも法的な責任があるとわかりました。マニフェストの提出を契約時に条件として明記しておくことで、自分自身を守れるのですね。業者選びは価格だけでなく、信頼性を最優先に判断します。
RC3階建てを解体した後に損しないために確認すること
解体費用の話ばかりに気を取られて、「解体後に土地をどうするか」を後回しにするのは非常に危険です。解体を決断する前に、解体後の土地の活用・売却プランを比較しておくことで、解体費用を長期的に「回収」できる可能性があります。解体は「費用がかかるだけの作業」ではなく、土地を次のステージに進めるための手段です。解体後の活用を視野に入れながら、解体前に選択肢を整理しておくことが重要です。
解体後の土地活用で解体費用を回収できるケース
解体後の更地を土地活用すると、毎月の収入によって解体費用を回収できるケースがあります。土地活用の選択肢は月極駐車場・アパート経営・戸建賃貸・太陽光発電など多岐にわたります。立地条件・土地面積・資金計画によって最適な方法は異なりますが、共通して言えるのは「解体前に活用プランを立てておくことで、更地になってから動きが早くなる」という点です。解体後に土地を遊ばせている期間は、固定資産税の負担だけが続く状態です。計画的に動くことが費用回収の鍵になります。
以下の2つの体験談は、実際に解体後の土地活用で解体費用を回収した事例です。立地や規模は異なりますが、いずれも「解体前から活用計画を立てていたこと」が共通しています。
体験談②のように、アパート建設を前提にした解体であれば、解体費用は「事業への投資」として位置づけることができます。毎月32万円の家賃収入であれば、解体費500万円は約13ヶ月で回収できる計算です。土地活用の選択肢と収益性を事前に試算してから解体を決断することで、解体費用の意味づけが変わります。
アドバイス
土地活用を解体後に考え始める方は多いですが、活用プランは解体前に立てておくことが理想です。更地になってから動き始めると、計画確定まで数ヶ月間土地が遊ぶことになります。その間の固定資産税・管理費は無駄なコストになります。解体業者に相談するタイミングで、土地活用の専門家にも同時に相談することをお勧めします。
解体前に解体費用と売却・活用を比較する方法
「解体して売るか、解体しないで売るか、活用するか」は、土地・建物の状態と市場価格によって判断が変わります。解体費用が先行するため、「解体せずに売った方が手元に残るお金が増えるのでは」と考える方も多いです。しかし実際には、古いRC造の建物が付いた状態では買主が限られ、売却が長期化するケースがあります。以下の体験談は、売却方法の比較を実際に行った事例です。
この体験談が示すのは、「建物ごと売れば解体費用がかからない」という前提は必ずしも正しくないという点です。買主が解体費用を考慮して値引き交渉を行うため、結果として売主の手取りは解体費用分だけ減ることが多いです。どちらが有利かは査定を複数社で取り比較することで初めて判断できます。
| 選択肢 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 解体後に売却 | 更地として売却しやすい。買主が選択肢を持てる | 解体費用が先行。固定資産税の住宅特例が外れる |
| 建物ごと売却 | 解体費用をかけずに売却できる | 買主が限られ、成約まで時間がかかることも |
| 解体後に活用 | 継続的な収入で解体費用の回収が可能 | 初期投資・計画が必要。立地によって収益が変わる |
どの選択肢が最適かは、土地の立地・面積・周辺の市況によって異なります。複数の専門家・業者に相談しながら、解体費用と解体後の収益性を合わせて判断することが重要です。
アドバイス
「解体費用と売却・活用の比較」は、不動産業者・解体業者・土地活用の専門家という3つの視点で確認することが理想です。一社だけに相談すると、その業者に有利な提案しか聞けない場合があります。解体費用・売却価格・活用収益を横並びで比較できる環境を作ってから判断することが、損しないための基本です。
「解体費用の目安はわかった、次は土地の使い道を考えたい」という方は、以下からまとめて相談できます。
「解体費500万円+アパート建設費数千万円を出すくらいなら、建物ごと売ってしまう方が手取りが多いのでは?」という疑問は合理的です。しかし比較すべきは「今の建物ごと売った場合の売却価格」と「解体・建設後に期待できる賃料収入の現在価値」です。建物ごと売却の場合、RC造の築古建物は買い手が限られ、更地価格より大幅に低い価格での売却になることがほとんどです。
建物ごと売れば確かに初期費用はかかりませんが、アパートを建てた場合と比べると長期的にはどちらが得なのでしょうか?
仮に建物ごと売却で5000万円を得たとします。一方、解体費500万円+アパート建設費5000万円の合計5500万円を投資して月32万円の家賃収入を得た場合、約14年で投資回収できます。土地の所有を続けながら収益を生む形になるため、売却して手放す場合と比べて資産として残り続ける点が大きな違いです。どちらが正解かは資金調達力・運用期間・リスク許容度によって変わるため、一概には言えません。重要なのは、売却だけを前提に考えず、活用の選択肢も数字で比較することです。
売却一択ではなく、活用した場合の収益を数字で試算して比較することが大切なのですね。解体費用と建設費を「投資」として考えれば、長期的に見たときにどちらが有利かが判断できると理解できました。まずは複数の専門家に相談して、具体的な数字を出してもらおうと思います。
RC3階建て解体費用は相見積もりで確認を
ここまでの内容をまとめます。RC造3階建ての解体費用は、坪単価3.5万〜8万円を目安にしながらも、アスベスト・立地・重機制限の3つの要因によって大きく変動します。費用の相場を正確に把握するためには、実際に複数社から見積もりを取ることが唯一の方法です。早見表や計算式はあくまで入口であり、現地調査を伴う見積もりを通じて初めて「自分の物件の費用」が確定します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 費用の目安 | 坪単価3.5万〜8万円。坪数によって総額が100万円以上変わる |
| 上振れ要因 | アスベスト含有・都市部立地・重機制限の3点で+50万〜200万円以上 |
| 節約の方法 | 相見積もり(3〜4社)・閑散期発注・残置物の事前撤去 |
| 解体後の選択 | 売却・活用・保有のいずれかを解体前に比較しておく |
RC造3階建ての解体費用は、物件の状況・立地・アスベストの有無によって幅があります。「自分の物件はいくらか」を正確に把握するためには、実際に複数の解体業者から見積もりを取ることが不可欠です。見積もりを取る前にアスベスト調査を済ませ、重機搬入の可否を確認しておくことで、業者への問い合わせがスムーズになります。
解体費用の相場を確認したうえで、解体後の土地の活用・売却も合わせて検討することで、解体を「費用」としてだけでなく「資産活用のスタート」と捉えることができます。売却か活用かの判断は解体着工前に行うことで、更地になってから動きが早くなります。
まずは複数社の解体費用を比較して、自分の物件に合った判断をしてください。
※本体験談は、解体工事を検討・実施された方々への取材をもとに作成しています。取材は当メディア編集部が個別に実施し、専門家(解体業者・現場担当者)への確認を経て、個人が特定できないよう氏名・正確な住所等を加工・匿名化しています。掲載している費用・工期等の数値はご本人から提供いただいた情報に基づきます。解体工事の内容や条件によって費用・工期は変動します。