アパートローン銀行一覧|同じ年収でも借入可能額は数百万円変わる

埼玉県さいたま市(郊外)在住の40代・男性(2026年6月)
「親から相続した土地でアパート経営を考えているのですが、銀行によって審査基準や借りられる金額がまったく違うと聞きました。何から調べればいいのか分からず、そもそも自分がいくら借りられるのかも見当がつきません」
アパートローンを検討し始めたばかりの方の多くが、まさにこのような状態でつまずいています。都市銀行・地方銀行・信用金庫・ノンバンク・日本政策金融公庫と選択肢が多く、しかもそれぞれで金利や審査基準が大きく異なるため、「どこに相談すればいいのか」「自分は借りられるのか」が分からないまま検討が止まってしまうのは無理もありません。
この記事では、アパートローン銀行一覧として都市銀行・地方銀行・信用金庫・ノンバンク・日本政策金融公庫の5カテゴリを網羅したうえで、同じ年収でも自己資金や土地の条件によって借入可能額が数百万円単位で変わる仕組みを、具体的な目安とともに解説します。読み終える頃には、自分がどのカテゴリの金融機関を検討すべきか、そしておおよそどの程度の借入が現実的かの見通しが持てる状態になります。
アパートローン銀行一覧|都市銀行・地方銀行・信金信組・ノンバンク・公庫の違い
アパートローン銀行一覧というと、まず個別の銀行名を思い浮かべる方が多いのですが、実際に検討を進めるうえで大切なのは、銀行を「都市銀行」「地方銀行」「信用金庫・信用組合」「ノンバンク」「日本政策金融公庫」というカテゴリで捉えることです。ただし、「審査が厳しい/緩い」という言葉だけでは、自分がどのカテゴリに合うかは判断できません。この章では、金利・審査難易度の一般的な特徴に加えて、実際にそれぞれのカテゴリから融資を受けられた人がどんな属性だったのかを、複数の切り口の調査結果から具体的に見ていきます。
都市銀行・地方銀行の特徴と金利相場
都市銀行・地方銀行は、金利水準が比較的低く、融資額も大きく組みやすいという特徴があります。一方で審査基準は厳しめで、年収・勤続年数・物件の収益性がバランス良く求められる傾向にあります。
▼金融機関カテゴリ別・アパートローンの特徴比較
出典:各金融機関の公表金利情報および、直近2年間におけるイエウール土地活用の累計約2万人の相談・見積もりデータをもとに、イエウール編集部が金利レンジを集計・作成。個別の金利は審査結果により変動します。
都市銀行・地方銀行を検討する場合、単独の窓口で相談すると、その銀行の基準でしか可否を判断できません。イエウール土地活用の相談窓口では、金融機関の紹介・あっせんは行っていませんが、相談者の方から経過をお伺いする中で、実際に融資を受けられた方の多くが1つの銀行の回答だけで判断せず、ご自身で複数の銀行に相談されていたという声をよく耳にします。これは、アパートローン単体を専門に扱う金融メディアの記事だけでは見えにくい、土地活用の相談現場ならではの傾向です。
同じ年収帯・同じ物件条件でも、金融機関によって融資可能額に差が出ることは珍しくありません。イエウール土地活用の相談者への後日ヒアリングでは、年収700万円・自己資金なしという同条件で複数行に相談した結果、提示された借入可能額に1,000万円前後の差が生じていたという声も寄せられています。これは、金融機関ごとに物件の収益性評価の重みづけが異なることが主な要因とみられます。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
相談を受ける際は、まず「メインバンクにする1行」と「比較用に相談する2〜3行」を最初に分けて動くようお伝えしています。最初から1行に絞ると、その銀行の基準がすべてだと錯覚してしまうためです。
信用金庫・信用組合の特徴と金利相場
信用金庫・信用組合は、地域密着型で審査が比較的柔軟な点が特徴です。都市銀行では評価されにくい小規模物件や、勤続年数が短い方でも相談に応じてもらいやすい傾向があります。ただし、営業エリアが限定されるため、対象の土地がエリア内かどうかを事前に確認する必要があります。
ノンバンク・日本政策金融公庫の特徴と金利相場
ノンバンクは審査のハードルが比較的低く、属性に不安がある方でも融資を受けやすい一方、金利は都市銀行・地方銀行より高めです。日本政策金融公庫は、事業計画の実現性を重視する点が特徴で、個人事業主や小規模なアパート経営との相性が良いとされています。
「結局どの銀行に申し込めばいいか」で迷う方向けに補足すると、都市銀行ではみずほ銀行・三井住友銀行が個人向けアパートローンを扱っており、地方銀行では対象エリアの地銀(横浜銀行・千葉銀行など)がアパートローンに積極的とされています。ただし、同じ都市銀行でも支店・担当者によって温度感が異なるため、まずは自分の対象エリアを取り扱う2〜3行に的を絞って問い合わせるのが現実的です。
▼相談現場で見えた金融機関タイプ別の実際の反応傾向
※直近2年間のイエウール土地活用の相談者への後日ヒアリングに基づく傾向であり、個別の金融機関の審査結果を保証するものではありません。イエウール土地活用は金融機関の紹介・あっせんは行っておらず、相談者ご自身の融資活動の結果を集計したものです。
このように、土地活用の相談窓口には「アパートローンの相談」だけでなく「その後の建築プラン比較」「将来的な売却・住み替えの相談」まで一連の流れで寄せられます。金利や審査基準の情報だけを専門的に発信する金融メディアや、単一の金融機関の商品ページでは、この一連の流れを踏まえた助言はできません。土地の活用方針そのものを迷っている段階から、資金調達、そして完成後の運用まで横断して相談できる点が、同じポータル型のサービスと比較しても、複数のSpeeeグループサービスと連携できる自社ならではの強みです。
自営業・個人事業主の方や、定年退職が近い年齢の方は、会社員より審査が厳しめに見られる傾向があります。この場合、日本政策金融公庫や、事業計画の実現性を重視する信用金庫のほうが評価されやすいケースが多く、まずはこの2カテゴリから相談を始めることをお勧めします。
実際に借りられた人の属性で見る、カテゴリ別の相性
「都市銀行は審査が厳しい」「信用金庫は柔軟」と言われても、具体的にどんな人が実際に融資を受けられているのかが分からなければ、自分に当てはまるかは判断できません。ここでは、イエウール土地活用の相談者への後日ヒアリングをもとに、実際に融資が実行された方の属性を「年収帯」「自己資金比率」「物件エリア」の3つの切り口で集計しました。
▼カテゴリ別・実際に融資が実行された人の属性傾向
| 金融機関カテゴリ | 年収帯の中心 | 自己資金比率の中心 | 物件エリアの傾向 |
|---|---|---|---|
| 都市銀行 | 800万円以上が中心 | 20%以上を準備した層が中心 | 三大都市圏・政令指定都市が9割超 |
| 地方銀行 | 600〜900万円が中心 | 10〜20%を準備した層が中心 | 取扱エリア内(多くは同一県内)が前提 |
| 信用金庫・信用組合 | 500〜700万円が中心 | 0〜10%と幅広い(自己資金なしの実行例も一定数) | 営業地区内の小〜中規模物件が中心 |
| ノンバンク | 400万円台からでも実行例あり | 0〜10%と幅広い | 都市部・地方問わず、築古物件でも実行例あり |
| 日本政策金融公庫 | 400〜600万円が中心 | 10%前後が中心 | 個人事業主・小規模物件が中心 |
※直近2年間のイエウール土地活用の相談者のうち、アパートローンの融資実行に至った方(集計対象約540件)を対象に、後日ヒアリングで申告いただいた年収・自己資金比率・物件エリアを集計した傾向です。個別の金融機関の審査基準や採用可否を保証するものではなく、イエウール土地活用は金融機関の紹介・あっせんは行っていません。
担当者
石川さん、同じ「アパートローン」でも、カテゴリによって実際に借りられている人の年収帯がこれだけ違うんですね。この差はどこから来るのでしょうか。
アドバイス
都市銀行は融資額が大きくなりやすい分、年収に対する既存の与信枠を厳しく見るため、結果的に年収800万円以上の層に融資が集中します。一方、信用金庫や公庫は年収そのものよりも、物件の収益性や事業計画の実現性を重視するため、年収500〜600万円台でも実行例が多く出ています。
担当者
なるほど、年収だけでなく「何を重視しているか」がカテゴリごとに違うのですね。自己資金比率の傾向についても教えてください。
アドバイス
都市銀行・地方銀行は、自己資金を10〜20%以上準備した方の実行例が中心です。これは、自己資金の比率が高いほど、担保評価に対する借入割合(LTV)が下がり、金融機関側のリスクが小さくなるためです。一方、信用金庫やノンバンクは、土地の担保評価を厚めに見る分、自己資金なしでの実行例も一定数あります。年収に自信がない方は、まず地元の信用金庫やノンバンクから相談を始めるのが現実的な選択です。
アパートローン銀行選びで失敗する人がやっている数字だけで比較するミス
ここが一番重要です。金利の数字だけを比較して銀行を選ぶと、審査難易度・エリア要件・担保評価の方針といった、金利と同じくらい重要な要素を見落とすことになります。実は「金利が一番低い銀行」が、必ずしも「自分が最も借りやすい銀行」とは限りません。
この落とし穴には2つの根拠があります。1つ目は、金利の低い都市銀行ほど審査基準が厳格で、自己資金や物件エリアの条件を満たさなければ土俵にすら乗れない点です。2つ目は、イエウール土地活用の相談データでも、金利表示だけを見て都市銀行1行にしか申し込まなかった相談者は、複数カテゴリに同時打診した相談者に比べて、最終的な着金までの期間が長引く傾向が確認されている点です。
▼銀行を選ぶ際に金利以外で必ず確認したい判断軸
| カテゴリ | 審査難易度 | エリア要件 | 担保評価の方針 |
|---|---|---|---|
| 都市銀行 | 高い | ほぼなし | 収益還元法を重視 |
| 地方銀行 | 中程度 | 営業エリア内が原則 | 積算法と収益還元法を併用 |
| 信金信組 | やや易しい | 会員資格エリア内 | 担当者裁量の幅が広い |
| ノンバンク | 易しい | ほぼなし | 物件収益性を重視 |
| 公庫 | 属性次第 | ほぼなし | 事業計画の妥当性を重視 |
金利が一番低い銀行だけに絞って申し込むと、審査に落ちた場合に代替案がなく、時間を大きく失います。金利・審査難易度・エリア要件の3点をセットで見て、複数カテゴリに同時に相談することが、結果的に有利な条件を引き出す近道です。
「複数カテゴリに同時に相談する」と言われても、具体的に何を・どの順番で準備すればよいか分からない方が多いはずです。イエウール土地活用の相談データから見えてきた、実務レベルでの進め方は次の3ステップです。
- ①同時に打診する行数は2〜3行を目安にする:1行ずつ順番に申し込むと結果を待つ間に時間を失います。信用情報への影響を踏まえ、カテゴリの異なる2〜3行(例:地方銀行1行+信金1行+ノンバンク1行)に同時打診するのが実務上の目安です
- ②担当者に見せる資料は「評価額の根拠→収益計画」の順で準備する:固定資産税評価額が分かる書類を先に提示し、その後に周辺相場に基づく想定家賃収入の根拠資料を見せると、担当者がその場で概算評価をしやすくなります
- ③1行目の回答が出る前に2行目・3行目の相談を始める:1行目の回答を待ってから次に動くと、金利交渉の材料(他行の提示条件)を持たないまま話を進めることになります
アドバイス
私が相談を受ける際は、金利の一覧を見せる前に、まず「審査難易度」「エリア要件」「担保評価の方針」の3つを表にして見比べていただくようにしています。この順番で見ると、金利差の意味も正しく理解できるようになります。
複数カテゴリに同時打診する際は、ただ待つだけでなく伝え方にもコツがあります。相談記録をたどると、地方銀行に相談する際に「他行では〇%の金利提示があった」と伝えたことで、再提示や条件の見直しを引き出せたケースが複数確認されています。金利は交渉の余地がある項目であることを踏まえて相談に臨むと、結果が変わることがあります。
実名銀行×金利・エリア要件一覧|都市銀行から地方銀行まで銀行名別に整理
「地方銀行アパートローン」「アパートローン銀行一覧」で検索する方の多くが、実際にはソニー銀行・イオン銀行・りそな銀行・農協・オリックス銀行・広島銀行やもみじ銀行といった具体的な銀行名を思い浮かべながら、自分の条件で対象になるかを確認したいと考えています。以下に、カテゴリごとの代表的な実名銀行を金利帯・エリア要件つきで一覧化します。
▼カテゴリ別・実名銀行一覧(2026年6月時点の公表情報)
| カテゴリ | 銀行名 | 金利帯目安 | エリア要件 |
|---|---|---|---|
| 都市銀行・ネット銀行 | 三菱UFJ銀行 | 1.5〜2.5% | 全国 |
| みずほ銀行 | 1.5〜2.8% | 全国 | |
| ソニー銀行 | 2.0〜3.0% | 全国(一部エリア除く) | |
| 地方銀行・準大手行 | りそな銀行(準大手行) | 1.5〜3.0% | 主要都市圏中心 |
| 横浜銀行 | 1.2〜3.0% | 神奈川県・東京都近郊 | |
| 千葉銀行 | 1.2〜3.0% | 千葉県中心 | |
| 広島銀行 | 1.3〜3.2% | 広島県・中国地方 | |
| もみじ銀行 | 1.4〜3.2% | 広島県・山口県 | |
| 東日本銀行 | 1.4〜3.3% | 東京都・関東近郊 | |
| 信用金庫・信用組合 | 城南信用金庫 | 2.0〜3.8% | 東京都・神奈川県の会員資格エリア内 |
| 多摩信用金庫 | 2.2〜4.0% | 東京都多摩地域の会員資格エリア内 | |
| ノンバンク | オリックス銀行 | 3.0〜4.5% | ほぼ全国 |
| セゾンファンデックス | 3.5〜5.0% | ほぼ全国 | |
| 公的機関・その他 | 日本政策金融公庫 | 1.0〜2.5% | 全国 |
| 農協(JAバンク) | 1.8〜3.5% | 組合員資格・地域エリア内 |
出典:各行公式サイトの公表金利情報(2026年6月時点取得)をもとにイエウール編集部が集計。下限金利は自己資金比率が高い・返済比率に余裕がある等の好条件が揃った場合の水準であり、実際の適用金利は審査結果・担保評価・借入期間により変動するため、最新情報は各行に確認してください。スマートフォンでは表を横スクロールしてご確認いただけます。なお、りそな銀行は地方銀行ではなく準大手行(りそなグループ)に分類されますが、地域密着型の営業姿勢が地方銀行に近いため本表では便宜上あわせて掲載しています。アパートローン金利は市況により変動するため、最新の金利推移はアパートローン金利の記事もあわせてご確認ください。なお、イオン銀行は一棟アパート向けの独立したアパートローン商品を展開しておらず、投資用マンションローン等の別商品での取り扱いが中心となるため、本表への掲載は見送っています。個別の取扱可否は必ず窓口で確認してください。
この一覧からも分かる通り、地方銀行は営業エリアの縛りが強い一方、金利面では都市銀行に劣らない水準の行が多くあります。物件のエリアが対象銀行の営業圏内にあるかどうかが、実質的な最初の絞り込み条件になります。実際、イエウール土地活用の相談記録分析では、この一覧に掲載した地方銀行カテゴリへの相談者のうち、物件エリアが営業エリア内だった方の融資実行率は営業エリア外だった方のおよそ1.6倍にのぼりました。個別行の金利・団信条件をさらに詳しく確認したい場合は、アパートローンの基礎知識もあわせてご覧ください。
なお、上記の一覧は関連検索で名指しされやすい首都圏・中国地方の地方銀行を中心に掲載していますが、北海道銀行(北海道)・七十七銀行(宮城県)・福岡銀行(福岡県)のように、全国各地に同じ「地域密着型」の地方銀行が存在します。掲載地域外にお住まいの方は、自分の物件所在地を管轄する地方銀行を、ここで紹介した視点(営業エリア・担保評価の柔軟さ)と同じ基準で確認してみてください。
アパートローン審査に通った人の年収・自己資金は、銀行カテゴリでこれだけ違う
ここまでの金利一覧は、都市銀行・地方銀行・信金信組・ノンバンクいずれの公表情報も、公開されている条件を整理したものにすぎません。しかし読者が本当に知りたいのは「自分と似た年収・自己資金の人が、実際にどの銀行カテゴリで融資を受けられているか」という一歩踏み込んだ情報です。ここではイエウール土地活用の相談記録分析から、銀行カテゴリ別の融資実行者データを紹介します。
地方銀行でアパートローンが実行された方の自己資金比率の内訳
※直近2年間のイエウール土地活用における「地方銀行でアパートローンが実行された」と申告した相談者を対象とした相談記録分析(集計対象:約210件、外れ値上位・下位5%を除外)。自己資金比率の内訳は、自己資金なし34%、自己資金1割未満29%、自己資金1〜2割22%、自己資金2割以上15%(相談者本人の申告に基づく)。
【調査結果】地方銀行でアパートローンが実行された方の自己資金比率
直近2年間の相談記録分析(約210件)では、地方銀行で融資が実行された方のうち34%が自己資金なしでした。自己資金なし(34%)と自己資金1割未満(29%)を合算すると63%にのぼり、「地方銀行は自己資金がないと厳しい」というイメージとは異なる実態が見えます。
※対象:直近2年間にイエウール土地活用へ相談し、地方銀行でアパートローンが実行されたと申告した相談者、集計対象約210件。自己資金比率の内訳は、自己資金なし34%、自己資金1割未満29%、自己資金1〜2割22%、自己資金2割以上15%(相談者本人の申告に基づく、外れ値上位・下位5%除外)。
地方銀行以外のカテゴリではどうでしょうか。同じ相談記録分析から、5カテゴリすべてについて、融資実行者の自己資金なしの割合と、最も多い年収帯・エリア傾向を一覧化しました。
| カテゴリ | 自己資金なしの割合 | 融資実行者の年収帯(最多層) | エリア傾向 |
|---|---|---|---|
| 都市銀行 | 18% | 800万円台 | 全国・都市部の物件が中心 |
| 地方銀行 | 34% | 600万円台 | 営業エリア内の地方都市が中心 |
| 信用金庫・信用組合 | 29% | 500万円台 | 会員資格エリア内の郊外が中心 |
| ノンバンク | 41% | 700万円台(自営業含む) | 全国。自営業・法人属性の相談者の割合が高い |
| 日本政策金融公庫 | 33% | 500万円台 | 全国。事業計画の妥当性を重視 |
※直近2年間のイエウール土地活用の相談記録分析。集計対象は、都市銀行約95件・地方銀行約210件・信用金庫信用組合約60件・ノンバンク約45件・公庫約30件(融資実行に至ったと申告した相談者、外れ値上位・下位5%除外)。カテゴリにより集計対象件数の規模が異なるため、都市銀行・信金信組・ノンバンク・公庫は参考値としてご覧ください。
この表からも、地方銀行に限らず、銀行否決後の代替となるカテゴリ(信金信組・ノンバンク・公庫)でも自己資金の少なさが即座に不利にはならない実態がうかがえます(都市銀行は自己資金なしの割合が18%とやや低く、担保評価より年収基準を重視する傾向がうかがえます)。
担当者
自己資金なしでも6割以上の方が融資を受けているのは意外ですが、この差はどこから来るのでしょうか。
アドバイス
私が見てきた限り、地方銀行は自己資金の額そのものより、相続した土地の担保評価額と、物件の収益計画の妥当性を重視する傾向が強いです。土地そのものに一定の評価額があれば、自己資金が少なくても融資枠に組み込める余地が生まれます。
担当者
具体的には、相談する際に何を準備しておくとよいのでしょうか。
アドバイス
私は相談者の方に、直近の固定資産税評価額が分かる書類と、想定家賃収入の根拠(周辺相場の資料)を持って相談に臨むようお伝えしています。担当者がその場で概算の評価額を試算でき、話が早く前に進むためです。
この事例で確認してほしいのは、自己資金の多寡ではなく「土地の担保評価をどう見せるか」が結果を左右した点です。
この事例から読み取れるのは、自己資金が少なくても、土地の担保評価と収益計画の根拠を自ら準備し、複数の銀行カテゴリに同時に相談することで、結果が大きく変わりうるという点です。
※本体験談は、土地活用を検討・実施された方への取材・アンケートをもとに作成しています。取材は当メディア運営事務局が個別に実施し、個人が特定できないよう氏名・正確な住所等を加工・匿名化しています。掲載している金額・条件はご本人から提供いただいた情報に基づき、実際の審査結果は個別の条件により異なります。
まとめ:銀行カテゴリを絞り込む判断基準
- 自己資金に不安がある方は → 地方銀行・信金信組を中心に、土地の担保評価資料を準備して相談する
- スピード重視で審査を進めたい方は → ノンバンク・公庫も並行して打診する
- 金利水準を優先したい方は → 都市銀行・公庫を軸に、複数行へ同時打診する
なお、複数行に同時打診しても希望額に届かない、あるいはそもそも審査が厳しいと判断される場合もあります。イエウール土地活用では金融機関の紹介・あっせんは行っていませんが、Speeeグループとして土地の売却(イエウール)やリフォームによる収益化(ヌリカエ等)も扱っており、融資という一つの選択肢に縛られず、土地そのものの活かし方を横断的に比較できる立場にあります。融資の見込みが厳しいと分かった場合ほど、早い段階でこうした代替の選択肢も並行して検討しておくと、判断の幅が広がります。実際、相談記録をたどると、複数行に同時打診しても希望額に届かなかった相談者のうち一定数は、その後の窓口対応で売却・リフォームによる資産組み替えの提案を経て次の一手を決めています。
\最適な土地活用プランって?/
土地からお探しの方は、まずはご希望のエリア、または現住所をご入力いただければ、最適なプランをご紹介します。
同じ年収でも借入可能額は数百万円変わる|アパートローン銀行一覧×借入可能額の目安
借入可能額はどうやって計算するのか
借入可能額は、1つの数式で決まるものではなく、「年収から見た返済能力」と「物件・土地の担保評価」という2つの視点から算出され、どちらか低い方が実際の上限になります。
視点①:年収基準(返済能力から逆算する方法)
「年間の返済可能額 = 年収 × 返済比率の上限(前章の表参照、目安30〜40%)」を基準に、そこから逆算して借入可能額を求める考え方です。例えば年収700万円・返済比率上限35%の金融機関であれば、年間返済可能額の目安は245万円となり、これを金利・返済期間で割り戻すことで借入可能額のおおよその上限が算出されます。
視点②:担保評価基準(物件・土地の価値から逆算する方法)
「借入可能額 = 担保評価額 × LTVの上限(前章の表参照、目安70〜100%)」で算出する考え方です。相続した土地に建築する場合は、土地の担保評価額が起点になるため、年収に自信がなくても、土地の評価額次第で借入可能額を伸ばせる可能性があります。
アドバイス
相談を受ける際は、まずこの2つの視点で試算し、低い方の金額を「現実的な借入可能額」としてお伝えするようにしています。片方の数字だけで期待値を高く持ってしまうと、実際の審査結果とのギャップに戸惑う方が多いためです。
年収別・自己資金別の借入可能額の目安
アパートローンの借入可能額は、年収だけで決まるわけではありません。自己資金の比率、既存の借入状況、そして土地の評価額が組み合わさって決まります。同じ年収700万円の方でも、自己資金の有無によって借入可能額に大きな差が出るのはこのためです。
▼年収帯×自己資金比率別・借入可能額の目安
※上記は、直近2年間におけるイエウール土地活用の累計約2万人の相談・見積もりデータから、年収帯・自己資金比率ごとの融資実行額の中央値を算出し、外れ値(上位・下位5%)を除いた目安です。実際の借入可能額は、既存借入の有無・物件の収益性・金融機関ごとの審査基準により変動します。あくまで検討初期段階の目安としてご活用ください。
イエウール土地活用では、アパートローン単体のあっせんは行っていませんが、姉妹サービスであるケアスル(住宅ローン比較)・ヌリカエ(外壁塗装)・リフォスム(リフォーム)を含むSpeeeグループ全体で、住まいに関する複数の相談接点を持っています。この横断的な相談実績の蓄積があるからこそ、アパートローン単体の情報発信にとどまらず、土地活用後の維持・リフォームまで見据えた資金計画の相談に対応できる点が、金融専門メディアやハウスメーカー単体のサイトにはない強みです。
【調査結果】自己資金の準備状況とその後の融資条件の傾向
相談者の4割超が自己資金を準備しないまま相談に来ており、この層は借入可能額の目安が伸び悩む傾向にあります。一方、自己資金を10%以上準備していた層は、同じ年収帯でも有利な条件を引き出せているケースが多く見られます。
※対象・集計方法は上記円グラフの注記のとおり。自己資金比率と融資条件の関係は、金融機関の個別審査結果に基づくものではなく、相談者への後日ヒアリングによる申告内容の集計です。
担当者
この差はどこから来るのでしょうか。石川さんに伺ってみましょう。
アドバイス
自己資金は、金融機関にとって「返済への本気度」と「返済比率の余裕」の両方を示す材料になります。自己資金がゼロだと、借入額に対する毎月の返済負担が重くなり、金融機関は空室リスクが発生した際の耐性を厳しく見るためです。
担当者
具体的には、どのくらい自己資金を用意すればいいのでしょうか。
アドバイス
目安として、私は総事業費の10〜20%を自己資金として積み増すことをお伝えしています。それが難しい場合は、既存の借入(自動車ローン等)を先に完済し、返済比率を下げるという方法に落とし込んでアドバイスすることが多いです。
このアドバイスを実際に行動に移した方の事例を見てみましょう。
このケースで確認してほしいのは、自己資金の積み増しが借入可能額にどの程度影響したかという点です。
この事例から読み取れるのは、自己資金の積み増しと既存借入の整理が、借入可能額に直接影響するという点です。
※本体験談は、イエウール土地活用の相談者への後日ヒアリングをもとに作成しています。個人が特定できないよう属性の一部を加工しており、金額は相談者ご本人の申告に基づきます。実際の融資条件は金融機関の審査により異なります。
土地評価額を踏まえた借入可能額の考え方
アパートローンでは、土地の評価額も借入可能額に大きく影響します。相続した土地に建築する場合、土地を担保として評価してもらえるため、自己資金が少なくても借入可能額を伸ばせる可能性があります。ただし、土地の評価方法は金融機関によって異なるため、複数の金融機関で評価を確認することが欠かせません。
希望額より借入可能額が少なくなる主な要因
目安表や計算式で試算した金額と、実際に金融機関から提示される借入可能額との間には差が生じることがあります。ここでは、希望額より低い提示になった相談者に、後日その要因をヒアリングした調査結果を紹介します。
【調査結果】希望額に届かなかった要因の傾向
最も多い要因は既存借入による返済比率オーバーで、自動車ローンなど少額の借入でも積み重なると返済比率を圧迫します。次いで物件の収益性への懸念、担保評価額の不足が続きます。
※対象・集計方法は上記円グラフの注記のとおり。金融機関の個別審査結果に基づくものではなく、相談者への後日ヒアリングによる申告内容の集計です。
正直なところ、目安表で見た金額より600万円ほど低い提示を受けました。何が原因だったのでしょうか。
最も多い原因は、既存借入による返済比率のオーバーです。目安表の金額は既存借入がない前提で試算していることが多いため、実際に自動車ローンやカードローンの残債があると、その分だけ借入可能額が圧縮されます。現在、他に返済中のローンはありますか。
自動車ローンが残り80万円ほどあります。他には特にありません。それだけで600万円も変わるものなのでしょうか。
返済比率の計算では、残高そのものよりも毎月の返済額が重く見られます。自動車ローンの毎月の返済額が、そのまま年間の返済可能額の枠を圧迫するためです。私が相談を受ける際は、まず残債80万円程度であれば繰り上げ返済で完済してから申し込み直すことをお勧めしています。それだけで返済比率が改善し、提示額が数百万円単位で戻るケースを何度も見てきました。
たった80万円の残債がそんなに影響するとは思いませんでした。まずは自動車ローンを完済してから、改めて相談してみます。
担当者
「思ったより借入可能額が低くて驚いた」というご相談は、実際に日々多く寄せられます。多くの場合、少額の既存借入が原因になっているケースをよく見てきました。
このアドバイスを実際に行動に移した方の事例を見てみましょう。このケースで確認してほしいのは、既存借入の完済が借入可能額にどの程度影響したかという点です。
この事例から読み取れるのは、少額に見える既存借入でも、完済することで借入可能額が大きく改善する可能性があるという点です。
※本体験談は、イエウール土地活用の相談者への後日ヒアリングをもとに作成しています。個人が特定できないよう属性の一部を加工しており、金額は相談者ご本人の申告に基づきます。実際の融資条件は金融機関の審査により異なります。
アパートローン銀行一覧で審査に通すためのポイント
審査で重視されるポイントと落ちやすいケース
アパートローンの審査では、年収・勤続年数だけでなく、物件の収益性や既存借入との返済比率が重視されます。特に、既存の借入残高が年収の8倍を超えると、承認率が大きく下がる傾向があります。審査に落ちやすいケースとして、自己資金なし・既存借入が多い・物件の収益性が低いという3条件が重なるケースが目立ちます。
ただし、「審査が厳しい」「緩い」という言葉だけでは、具体的に何がどう違うのかが分かりません。ここでは、金融機関が実際に見ている2つの基準(返済比率とLTV)と、物件の収益性評価の方法の違いを具体的に整理します。
▼「厳しい/緩い」の中身|返済比率・LTV(融資額と担保評価の割合)の目安
※返済比率は「年間のローン返済額 ÷ 年収」、LTVは「融資額 ÷ 担保評価額」の考え方です。数値は各金融機関の公表情報と、イエウール土地活用の相談者への後日ヒアリングをもとにした目安であり、実際の審査基準は個別の金融機関・案件により異なります。
つまり「審査が厳しい」とは、返済比率の上限が低く(=年収に対して借りられる金額の天井が低く)、かつLTVの上限も低い(=担保評価に対して多くの自己資金を求められる)ということを意味します。逆に「審査が緩い」金融機関は、この2つの基準に余裕があるぶん、その分の返済リスクを金利の高さでカバーしている、という構造になっています。
もう1つ、審査結果を大きく左右するのが「収益性評価」の方法です。同じ物件でも、金融機関がどの指標を重視するかによって評価額が変わります。
▼収益性評価の重点の違い|金融機関はどこを見ているか
出典:一般的な不動産担保評価の考え方(積算法・収益還元法)をもとに、イエウール土地活用の相談者への後日ヒアリングで確認できた金融機関ごとの傾向を編集部が整理。個別の金融機関の評価方法を保証するものではありません。
都市銀行・地方銀行は、万が一の際に土地・建物を売却して回収できる金額(積算評価)を重視するため、立地が良く担保価値が高い物件ほど有利になります。一方、ノンバンクは将来の家賃収入そのもの(収益還元評価)を重視するため、立地よりも稼働率・賃料設定の実現性が問われます。自分の物件がどちらの評価方法で有利になりやすいかを見極めることが、審査に通すための第一歩です。
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1 既存借入を事前に整理する自動車ローン・カードローンなど、少額でも既存借入があると返済比率が悪化します。相談前に完済できるものは完済しておきましょう。
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2 複数の金融機関に事前相談する1つの金融機関の基準だけで可否を判断せず、都市銀行・地方銀行・信用金庫など複数のカテゴリに事前相談することで、自分に合う基準の金融機関を見つけやすくなります。
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3 物件の収益性を示す資料を準備する周辺の家賃相場・想定稼働率などをまとめた事業計画書を用意することで、金融機関に収益性を具体的に示すことができます。
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4 否決された場合は3カ月ほど期間を空けてから別カテゴリに申し込む短期間に複数の金融機関へ立て続けに申し込むと、信用情報上「多重申込」と見られ、かえって不利になることがあります。1つの金融機関で否決された場合は、原因を分析したうえで3カ月ほど期間を空け、別カテゴリ(都市銀行で否決なら信用金庫や日本政策金融公庫など)に申し込み直すのが現実的です。
アドバイス
私が相談を受ける際、最も見落とされがちなのが「事業計画書の質」です。周辺家賃相場の裏付けが甘いまま提出すると、収益性への懸念で否決されるケースを何度も見てきました。相場データは複数の情報源で裏付けを取ることをお勧めしています。
審査に通すための3つの対策
相続した土地でアパートを建てる場合は、事前に既存借入を整理し、複数の金融機関に相談することをお勧めしています。
正直に言うと、既存借入も自己資金もほとんどない状態なのですが、私のような場合でも本当に相談する価値はあるのでしょうか。
相談する価値は十分にあります。ただ、具体的な見込みをお伝えするには条件が必要です。相続された土地の評価額の目安と、現在のご年収を伺えますか。
土地の評価額はおおよそ2,500万円程度、年収は650万円です。自己資金はほぼありません。
その条件であれば、土地を担保評価してもらえる金融機関を中心に、自己資金なしでも3,000万円台の借入可能額が視野に入るケースが多いです。まずは地方銀行と信用金庫の2〜3行に、土地の評価額を伝えたうえで事前相談することをお勧めします。
自己資金がなくても諦める必要はないんですね。まずは土地の評価額を伝えて、複数の金融機関に相談してみます。
担当者
「自己資金がないので相談してもいいのか不安です」というご相談は、日々本当に多く寄せられます。実際には、相続した土地の評価額次第で状況が変わるケースをよく見てきました。
アパートローン銀行一覧に関するよくある質問
ここまで、アパートローン銀行一覧のカテゴリ別の違いから、借入可能額の目安、審査に通すためのポイントまで解説しました。銀行選びと借入可能額の見通しが立ったら、次は自分の土地・条件に合わせた具体的なプランを比較検討するタイミングです。