アパートローンの金利とは?相場や低金利で借りるコツを徹底解説

「アパートローンの金利って何%くらい?」と気になって調べ始めたものの、「で、自分の場合は返済できるのか分からない」——そう感じている方は多いはずです。

この記事では、金利相場の確認から「なぜ金利に幅があるのか」「金利差が返済額にどう影響するか」「金利だけでは返済可否を判断できない理由」まで、一連の流れで解説します。

読み終えるとこんな状態になります

  • アパートローン金利の相場と、金利に幅がある理由が分かる
  • 金利1%の差が返済額にどれくらい影響するか分かる
  • 金利だけでは返済できるかを判断できない理由が分かる
  • 次に収支プランを比較すべき理由が分かり、次の行動を決められる
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目次
この記事を監修した人
吉崎誠二

不動産エコノミスト。社団法人住宅・不動産総合研究所理事長宅地建物取引主任士資格保有不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行う。全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。

アパートローンの金利相場は1%台後半〜5%前後

アパートローンの金利は、利用する金融機関の種類によって大きく異なります。まず全体の目安を把握しておきましょう。

アパートローン金利の目安

金融機関の種類 金利の目安 特徴
都市銀行(メガバンク) 1.5〜2.5% 審査基準が厳しめ。条件が揃えば低金利
地方銀行 1.5〜3% 地域密着型。積極的な銀行は低くなる傾向
信用金庫・信用組合 2%前後 融資エリアが限定される。相談しやすい
ノンバンク 2.9〜4.5% 審査は通りやすいが金利は高め
日本政策金融公庫 1.2〜2%(固定) 全期間固定。借入期間が短い場合がある

※実際の金利は各金融機関に直接お問い合わせください。経済情勢・金融政策により日々変動しています。

金利は借入条件によって大きく変わる

上の表はあくまで「種類別の傾向」です。同じ金融機関でも、申し込む人の自己資金・資産背景・事業計画の内容によって、実際に提示される金利は異なります。「相場の中でどのあたりになるか」は審査を受けてみないと分かりません。

金利だけで借入先を決めるのは危険

金利が低い金融機関ほど審査基準が厳しく、借入期間や諸条件も異なります。金利の数字だけを比較して借入先を決めると、総返済額・月々のキャッシュフロー・審査通過可能性を誤って判断してしまうことがあります。

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アパートローンの金利が変わる主な理由

「なぜ金利に1〜5%もの幅があるのか」を理解することで、自分の条件で何が影響するかが分かります。金利が変わる理由は大きく4つです。

アパートローン金利に影響する4つの要因

金融機関の種類

都市銀行・地方銀行・信用金庫・ノンバンク・公的融資機関によって、そもそもの金利水準が異なる

審査条件

自己資金の割合・担保評価・事業計画の内容によって、同じ金融機関でも提示金利が変わる

固定 / 変動タイプ

変動金利は当初低め・上昇リスクあり。固定金利はやや高めだが返済計画が立てやすい

市場金利の動向

日銀の金融政策・長短金利の動向に連動。2024年以降は段階的な利上げが続いている

金融機関によって金利相場が違う

都市銀行・地方銀行・信用金庫・ノンバンク・公的融資機関によって、そもそもの金利水準が異なります。同じ条件で複数の金融機関に打診すると、提示金利が1〜2%以上差が出るケースもあります。

金融機関の種類 向いているケース 注意点
都市銀行 自己資金が十分で収支計画が明確 審査が厳しく、通過のための準備が必要
地方銀行・信用金庫 地域密着型の事業計画がある 融資エリアや対象物件に制限がある場合も
ノンバンク 他行の審査が通らないケース 金利が高く返済総額が大きくなりやすい
日本政策金融公庫 全期間固定で返済を安定させたい 借入期間が短く月返済額が高くなりがち

審査条件によって金利が変わる

  • 自己資金・頭金の割合:借入比率が低いほど信用度が高まり、低金利につながりやすい
  • 資産背景・担保評価:土地の評価額や保有資産が審査に影響する
  • 事業計画・収支見込みの精度:家賃収入・空室率・修繕費を含む計画の精度が高いほど評価されやすい
  • 申し込み者の信用情報:他ローンの返済状況なども確認される

固定金利・変動金利によって金利が変わる

金利タイプ 当初金利水準 特徴
変動金利 低め 短期プライムレートに連動。金利上昇時にリスクあり
固定金利 やや高め 契約時の金利が完済まで続く。返済計画が立てやすい
当初固定金利 固定期間は低め 2〜10年など一定期間のみ固定。期間後は変動に移行

日銀は2024年以降、段階的な利上げを行っています。変動金利を選択する場合は、今後の金利上昇リスクを収支計画に織り込んでおく必要があります。

金利は「低いほど良い」とは限らない

金利が低い金融機関ほど審査が厳しく、融資期間・手数料・条件面で制限がある場合があります。金利の数字だけで比較せず、融資期間・諸費用・審査通過可能性を総合的に見て判断することが重要です。

金利が違うと返済額はどれくらい変わる?

アパートローンの金利相場

金利の違いが実際の返済額にどれくらい影響するかを確認しましょう。

金利1%差でも月返済額は大きく変わる

借入5,000万円・返済20年での月返済額(試算)

25.3万円

27.8万円

30.4万円

金利 2%

20年総額 約6,072万

金利 3%

20年総額 約6,672万

金利 4%

20年総額 約7,296万

金利2% vs 4% の差:月5.1万円 → 20年間で約1,224万円の差

金利が2%から4%になると、月返済額は約5万円増えます。それが20年間続くと、返済総額の差は約1,224万円になります。金利は「わずかな差」に見えても、長期の返済では非常に大きな差になります。

借入額別の月返済額目安

借入額 金利 2% 金利 3% 金利 4%
5,000万円 約25.3万円 約27.8万円 約30.4万円
8,000万円 約40.5万円 約44.5万円 約48.6万円
1億円 約50.6万円 約55.6万円 約60.8万円

📐 月返済額の計算式(元利均等返済)

月返済額 = 借入額 × 月利率 ÷ ( 1 − ( 1 + 月利率 )−返済回数 )

※ 月利率 = 年利率 ÷ 12  例)年利2% → 月利率 = 0.02 ÷ 12 ≈ 0.001667

返済回数 = 返済年数 × 12  例)20年 → 返済回数 = 240回

計算例:借入5,000万円・年利2%・20年(240回)の場合
月利率 = 0.001667 | 分子 = 5,000万 × 0.001667 = 83,350円
分母 = 1 − 1.001667−240 = 1 − 0.671 = 0.329
月返済額 ≈ 83,350 ÷ 0.329 ≈ 25.3万円

返済額表はあくまで目安

上の試算は「金利差がどれくらい返済額に影響するか」をイメージするための参考値です。実際の月返済額は融資期間・借入額・金利タイプ・ボーナス返済の有無によって変わります。また、返済可否の判断は月返済額だけでなく、家賃収入・経費・空室率との収支バランスで見る必要があります。

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土地からお探しの方は、まずはご希望のエリア、または現住所をご入力いただければ、最適なプランをご紹介します。

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ただし、金利だけでは返済できるか判断できない

重要なポイント

金利相場と月返済額の目安が分かっても、それだけでは「自分が返済できるか」は判断できません。返済可否は、複数の要素が揃って初めて見えてきます。

「返済できるか」の判断に必要なもの

金利

相場は分かった

建築費は?

借入額が決まらない

家賃収入は?

返済原資が分からない

空室・経費は?

手残りが分からない

収支プランが揃って初めて「返済できるか」が判断できる

建築費が分からないと借入額が決まらない

月返済額は借入額によって変わります。そして借入額は建築費から自己資金を差し引いた金額です。建築費は建築会社・工法・設備グレードによって大きく異なるため、複数社に見積もりを取るまで実際の借入額は確定しません。

家賃収入が分からないと返済原資が分からない

アパートローンの返済原資は家賃収入です。家賃収入は立地・間取り・設備・競合環境によって異なります。建築会社に収支シミュレーションを出してもらうことで、はじめて見込み収入の目安が立ちます。

空室率・管理費・修繕費を見ないと手残りが分からない

  • 空室損失(稼働率によって家賃収入が減る)
  • 管理委託費(家賃収入の5〜10%程度)
  • 修繕積立・大規模修繕費用
  • 固定資産税・都市計画税などの税金
  • 火災保険料などの諸費用

融資期間によって月返済額は変わる

同じ借入額・同じ金利でも、融資期間が20年と30年では月返済額が大きく変わります。融資期間は金融機関・物件の耐用年数・審査条件によって変わるため、「借入額と金利」だけでは月返済額は確定しません。

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返済可否を見るには収支プランが必要

金利だけでは判断できない理由が分かったところで、次に「何を確認すれば返済可否を判断できるか」を整理します。必要なのは収支プランです。

収支プランのイメージ

家賃収入(満室想定) = A
空室損失(空室率 × 家賃収入)
管理費・修繕積立・固定資産税・保険料
ローン返済額 ← 借入額・金利・融資期間によって変わる
年間手残り(キャッシュフロー)

これがプラスであれば経営が成立。マイナスなら計画の見直しが必要。

収支プランで確認すべき項目

項目 なぜ必要か
建築費(総額) 借入元本が決まる出発点
自己資金・頭金 借入額と審査条件に直結
借入金利・融資期間 月返済額を確定する要素
満室時の家賃収入 返済原資の上限を示す
想定空室率 実収入の現実的な見積もりに必要
管理費・修繕費・経費 手残り(キャッシュフロー)の算出に必要
年間手残り(CF) 返済後に利益が出るかの最終判断材料

1社だけのプランでは妥当性を判断しづらい

建築費・家賃想定・利回りは建築会社によって前提が異なります。1社だけのプランでは、その数字が保守的なのか楽観的なのかを比較する基準がありません。複数社のプランを並べることで、はじめて「自分の土地でどのくらいの収益が見込めるか」を客観的に判断できます。

複数社の収支プランを比較する

建築費は会社によって1,000万円以上の差が出ることもあります。建築費が変われば借入額が変わり、月返済額も変わります。複数社の収支プランを比較することで、金利だけでは見えない「この計画で経営が成立するか」を判断できるようになります。

収支が合わない場合は、アパート建築以外に駐車場経営・定期借地・売却などの選択肢と比較することをおすすめします。

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低金利で借りるために準備すべきこと

アパートローンを低金利で借りるためのコツ

低金利で借りるために準備すべきこと

収支プランを比較したうえで、より有利な条件で融資を受けるために準備できることをまとめます。

自己資金を整理する

自己資金(頭金)の割合が高いほど、金融機関から見た貸し倒れリスクが下がり、低金利・好条件の提示につながりやすくなります。一般的に建築費の20〜30%以上の自己資金があると審査上有利です。詳しくは頭金の目安をご参照ください。

建築費を複数社で比較する

建築費が下がれば借入額が減り、金融機関への融資申込み条件も改善されます。1社だけに依頼せず、複数の建築会社から見積もりを取ることで、借入額を抑えられる可能性があります。

家賃収入を保守的に見積もる

金融機関は収支計画の信頼性を重視します。空室率や管理費を含め、保守的な数字で収支計画を組み立てることが、低金利条件を引き出す近道です。

金融機関に説明できる事業計画を用意する

融資審査で評価されるのは「事業として成立するか」の説明力です。建築会社の収支プランを活用し、賃貸需要・エリアの空室率・競合状況を踏まえた説明資料を用意しましょう。詳しくはアパートローン審査の基準をご参照ください。

まとめ|金利を調べたら、次は収支プランを比較しよう

アパートローンの金利に関する注意点

この記事のポイントを整理します。

  • アパートローンの金利相場は1%台後半〜5%前後が目安
  • 金利は金融機関の種類・審査条件・固定/変動タイプによって変わる
  • 金利1%の差は、20年間の返済総額で数百万〜1,200万円超の差になる
  • 金利だけでは返済可否を判断できない(建築費・家賃収入・空室率・経費・融資期間が必要)
  • 返済可否を見るには収支プランが必要で、1社だけでは妥当性を判断しにくい
  • 複数社の建築プラン・収支プランを比較することで、金利だけでは見えなかった判断材料が揃う

収支シミュレーションの結果、アパート建築が合わないと判断した場合は、売却・定期借地・駐車場経営など他の選択肢との比較も一つの判断です。

金利を調べた次のステップ

金利の相場が分かったら、次は「自分の土地・建築費・家賃収入でどんな収支になるか」を複数社で比較しましょう。建築費・収益計画・返済シミュレーションをセットで確認することが、アパート経営の判断精度を上げる最短ルートです。

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イエウール土地活用編集部

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