15坪の家の解体費用は45万円~120万円【見積事例アリ】自分でできる安くするコツ!

親から相続した実家、誰も住まなくなった空き家、長く暮らした我が家——15坪ほどの家の解体を考え始めたものの、「そもそも、いくらかかるのだろう」「どの業者に頼めば安心なのか」「解体した後の土地はどうすればいいのか」と、分からないことばかりで一歩を踏み出せずにいませんか。

解体は、一生に何度もある出来事ではありません。だからこそ、相場が分からないまま進めて「ぼったくられないか」「あとから追加で請求されないか」と不安になるのは、当然のことです。15坪のような小さな家は、実は広い家より坪あたりの単価が高くなりやすいなど、知らないと損をするポイントもいくつかあります。

この記事では、15坪の家の解体費用について、構造別の相場・実際の見積事例・あとから上乗せされやすい費用・信頼できる業者の選び方・解体後の土地の扱い方まで、解体の現場でよく相談される内容を、できるだけかみくだいて順番に説明します。読み終えるころには、「自分の家ならだいたいいくらか」「どう進めれば損をしないか」を、自分で判断できる状態になります。

先に結論:15坪の家の解体費用の目安

  • 木造:45万〜60万円(15坪でいちばん多いケース)
  • 鉄骨造:90万〜105万円
  • 鉄筋コンクリート造(RC):105万〜120万円

ただし15坪は道が狭い・隣家が近い土地に多く、条件によって金額が上下します。さらに「建物を壊す費用」以外に、見積もりの段階では見えない費用が後から出ることもあります。まずは下で、相場の中身を一つずつ見ていきましょう。

目次

15坪の家の解体費用は45万〜120万円

15坪の家の解体費用は、建物の構造によって大きく変わります。最も多い木造で45万〜60万円、構造が頑丈になるほど高くなり、鉄筋コンクリート造で120万円程度が目安です。まずは構造別の相場を確認しましょう。

構造 坪単価の目安 15坪の総額目安
木造 3〜4万円/坪 45万〜60万円
鉄骨造 6〜7万円/坪 90万〜105万円
鉄筋コンクリート造 7〜8万円/坪 105万〜120万円

※総額は「坪単価×15坪」に廃材処分費・諸経費を加えた目安です。立地条件により上下します。

なぜ「15坪は割高」と言われるのか

解体には、家の大きさに関係なく「ほぼ決まった額」でかかる費用があります。重機を現場まで運ぶ費用、足場や養生、役所への届出、現場を管理する人の費用などです。これらは15坪でも30坪でも、金額はあまり変わりません。

この「家の大きさに関係なくかかる費用」を坪数で割って計算するため、坪数が小さい家ほど、1坪あたりの単価は高く見えます。15坪の家の坪単価が、広い家より1〜2割高くなりやすいのはこのためです。

つまり「坪単価が高い=ぼったくり」ではありません。小さい家ほど割高になるのは自然なことなので、坪単価ではなく総額で、複数社を比べるのが正しい見方です。

木造の場合

木造は解体しやすく、15坪なら45万〜60万円が目安です。坪単価は3〜4万円が一般的で、15坪の家の多くがこの範囲に収まります。築年数が古く老朽化が進んでいる家は、解体作業が比較的スムーズなぶん、やや安く収まることもあります。日本の戸建ての大半が木造のため、「自分の家が木造かどうか分からない」という場合は、まずこの範囲を基準に考えて問題ありません。

▶ あわせて読みたい:木造二階建ての解体費用はいくら?安く抑えるコツや解体の流れ

鉄骨造の場合

鉄骨造は木造より頑丈で、鉄の柱や梁を切断して運び出す手間がかかるため90万〜105万円が目安です。坪単価は6〜7万円と木造の約2倍になります。重量鉄骨(太い鉄骨)か軽量鉄骨(細い鉄骨)かでも費用が変わり、重量鉄骨のほうが高くなる傾向があります。

▶ あわせて読みたい:解体費用相場【鉄骨造】はいくら?建物別の相場も紹介

鉄筋コンクリート造(RC)の場合

鉄筋コンクリート造は最も費用が高く、105万〜120万円が目安です。固いコンクリートを砕き、大量のコンクリート片(がれき)を運び出す必要があるため、坪単価は7〜8万円と最も高くなります。15坪規模では戸建てより、小さな店舗や倉庫だったケースで見られます。

▶ あわせて読みたい:鉄筋コンクリート造の解体費用はいくら?相場や工法、安く抑える方法

建物の解体以外にかかる追加費用

解体費用は「建物を壊す費用」だけではありません。次のような費用がかかり、これらを含めて総額が決まります。見積書を見るときは、こうした項目が一つずつ分かれて書かれているかを確認しましょう。「解体工事一式」とだけ書かれた見積書は、あとで何が追加されるか分からず危険です。

追加費用の項目 費用の目安 どんな費用か
廃材処分費 10万〜20万円 解体で出た木材・コンクリートなどを処分する費用
付帯工事費 5万〜30万円 ブロック塀・庭木・物置・カーポートなどの撤去
足場・養生費 5万〜15万円 ほこりや騒音が周りに飛び散らないように囲う費用
重機回送費 2万〜5万円 重機を現場まで運ぶ往復の費用
整地費 2万〜10万円 解体後の地面をならし、土地を平らに整える費用
諸経費 総額の5〜10% 届出・書類作成・現場管理などの費用

15坪の家の解体費用が高くなる要因

同じ15坪でも、立地条件によって費用は変わります。特に15坪のような狭い土地は、次の4つの要因で相場より高くなりやすい傾向があります。自分の家に当てはまるか、チェックしながら読んでみてください。

道幅または駐車スペースが狭く重機が入りづらい

家の前の道幅が4m未満だと、重機やトラックが入れず、人の手で壊す「手壊し(てこわし)」の作業が増えます。機械なら数日で終わる作業に何日もかかるため、このケースは相場の上限寄り、または+10万〜20万円ほど高くなると見ておきましょう。

隣地との距離が近く通常の足場が使えない

隣の家との距離が50cmほどしかないと、通常の足場が組めず、特殊な養生や慎重な作業が必要になります。15坪の住宅地ではよくある条件で、この特殊な養生によって+5万〜15万円ほど上乗せされることがあります。

建物が隣接しており近隣への安全対策が必要

家が密集した地域では、隣の家を傷つけたり、ほこり・騒音で迷惑をかけたりしないよう、養生や防音・防じんの対策が手厚くなります。こうした安全対策の追加で、+5万〜10万円ほどかかるのが目安です。

都心に近く人件費が高い

都市部は職人さんの人件費や廃材の処分費が地方より高いため、同じ15坪でも総額が上がりやすくなります。地方と比べると1〜2割ほど高くなることがあります。

逆に「安くなる要因」もあります

  • 地方で人件費・処分費が安い
  • 平屋で解体しやすい(二階建てより安くなる傾向)
  • 隣家との距離が十分あり、重機がそのまま入れる
  • 前面道路が広く、トラックを家の前に止められる

いちばん要注意:見積もりの後から「追加請求」されやすい2つの費用

解体でトラブルになりやすいのが、見積もりの段階では見えず、作業が始まってから請求される費用です。特に古い15坪の家では、次の2つに注意してください。

① 地中埋設物(ちちゅうまいせつぶつ)の撤去費

建物を壊して基礎を掘り起こすと、地面の中から古い浄化槽・井戸・前に建っていた家の基礎・コンクリートのがれきなどが出てくることがあります。これらは掘ってみるまで分からないため、見積もりに入っておらず、後から10万〜数十万円が追加されることがあります。古い家では珍しくありません。

② アスベスト(石綿)の調査・除去費

アスベスト(石綿)は、昔よく使われていた建材で、吸い込むと健康に害がある物質です。2006年(平成18年)より前に建てられた家は、屋根材・外壁・壁の中などに含まれている可能性があります。

法律が変わり、現在は家の大きさに関係なく、解体前にアスベストの有無を調べることが義務になっています(2022年4月から調査結果の役所への報告制度、2023年10月からは資格を持った人による調査が義務化されました)。含まれていた場合は、安全に取り除く費用が別途かかります。

※役所への報告が必要になるのは「解体する部分の延べ床面積が80㎡以上」の場合です。15坪(約49.6㎡)の平屋なら報告の対象外になることが多いですが、二階建てで延べ床が80㎡を超えると報告の対象になります。いずれの場合も「調査そのもの」は必要です。

▶ あわせて読みたい:アスベストの除去費用はいくら?解体時の調査義務や流れを解説

専門家からのアドバイス|追加請求を防ぐコツ

見積もりをもらうときは、「地中から何か出てきたら追加でいくらかかりますか?」「アスベスト調査の費用は含まれていますか?」の2つを必ず聞いてください。この質問にきちんと答えられる業者は信頼できます。逆に「たぶん大丈夫」と曖昧にする業者は、後で追加請求してくる可能性があるので注意しましょう。

専門家からのアドバイス|見積もり前にやっておくと精度が上がること

現地調査を頼む前に、家の前の道幅(4m未満か)隣家との距離(50cm未満か)家が建った年(2006年より前か)の3つをメモしておきましょう。これを伝えるだけで、概算の精度がぐっと上がります。

ここまで読むと、気になるのは「では、私の家はいくら?」ではないでしょうか。建物の構造や立地の条件を選んでいくだけで、おおよその費用がその場で診断できます。強引な営業はないので、まずは気軽に概算を確かめてみましょう。

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15坪の家の解体費用の見積事例

ここからは、実際の見積事例を3件紹介します。所在地や築年数、立地条件もあわせて載せているので、自分の家に近い事例を探してみてください。「なぜこの金額になったのか」「この見積もりから何を学べるか」も解説します。

事例①:千葉県・木造平屋(15坪)→ 約47.3万円

所在地千葉県(郊外の住宅地)
構造・階数木造・平屋
延べ床面積15坪(約49.6㎡)
築年数築38年
立地条件前面道路6m・隣家と距離あり・重機が入れる
工期約5日間
項目 金額
仮設工事(足場・養生)60,000円
木造建物解体(平屋)270,000円
廃材処分費90,000円
重機回送費25,000円
整地費20,000円
諸経費8,000円
合計473,000円

なぜこの金額になったのか:平屋で作業がしやすく、前面道路が広くて重機がそのまま入れたため、足場や人件費を抑えられました。郊外で廃材の処分費も安く、15坪の中でも条件に恵まれた安いケースです。

この見積もりから学べること:「平屋」「道が広く重機が入る」「郊外」の3つがそろうと、解体費は相場の下限を狙えます。自分の家がこの条件に近いなら、安く収まる可能性が高いです。

事例②:東京都・木造二階建て(15.2坪)→ 約83.1万円

所在地東京都(市街地)
構造・階数木造・二階建て
延べ床面積15.2坪(約50.2㎡)
築年数築32年
立地条件前面道路4m・ブロック塀あり
工期約7日間
項目 金額
仮設工事(足場・養生)100,000円
木造建物解体(二階建て)480,000円
廃材処分費150,000円
重機回送費35,000円
整地費25,000円
付帯工事(ブロック塀撤去)30,000円
諸経費11,000円
合計831,000円

なぜこの金額になったのか:二階建てで作業量が増え、ブロック塀の撤去(付帯工事)が加わりました。道路がやや狭く、養生もしっかり必要だったため、標準的な15坪二階建ての相場に収まっています。

この見積もりから学べること:塀・門・物置などの「付帯工事」は本体とは別費用です。見積もり時に「塀の撤去も入っていますか」と確認しましょう。延べ床は80㎡未満なのでアスベストの報告義務は対象外ですが、築32年のため調査自体は必要です。

事例③:大阪府・木造二階建て(15.5坪)→ 約106.9万円

所在地大阪府(密集した市街地)
構造・階数木造・二階建て
延べ床面積15.5坪(約51.2㎡)
築年数築45年
立地条件前面道路3m(重機が入れず一部手壊し)・隣家と約50cm
工期約10日間
項目 金額
仮設工事(足場・養生)120,000円
木造建物解体(二階建て・手壊し含む)620,000円
内装・内壁材撤去(3.0m³×16,000円)48,000円
廃材処分費180,000円
重機回送費40,000円
整地費30,000円
諸経費31,200円
合計1,069,200円(約106.9万円)

なぜこの金額になったのか:道幅が3mと狭く重機が入りにくいため、一部を人の手で壊す「手壊し」が増えました。隣家も近く養生が手厚かったこと、築45年で内装の撤去も発生したことが重なり、同じ木造15坪でも事例①の倍以上になっています。

この見積もりから学べること:「道が狭い」「隣家が近い」「築年数が古い」が重なると、15坪でも100万円を超えます。狭い土地の場合は条件で金額が大きくぶれるので、早めに2〜3社へ見積もりを依頼して比べることが特に大切です。内訳の合計と総額(1,069,200円)が一致しているかも必ず確認しましょう。

プロが見積書で必ずチェックする4つのポイント

  • 「一式」が多すぎないか……「解体工事一式◯◯万円」だけの見積書は危険。本体・廃材・付帯・諸経費が分かれているのが良い見積書です。
  • 地中埋設物の扱いが書かれているか……「出た場合は別途」とあるなら、その単価まで聞いておきましょう。
  • 整地まで含まれているか……「解体だけ」で整地が別だと、後で追加されます。
  • 追加費用の条件が明記されているか……どんな場合にいくら追加されるかが書いてあると安心です。

専門家からのアドバイス|現場でよくある話

「最初は一番安かったのに、終わってみたら一番高かった」——これは追加請求でよく起こります。最初の金額より、追加が出にくい見積書かどうかを見るのが、結果的にいちばん得をするコツです。

3つの事例のとおり、同じ15坪でも条件しだいで金額は大きく変わります。「私の家はいくら?」——あなたの家がどの事例に近いか、質問に答えるだけで費用を診断できます。自分のケースの費用感を確かめてみましょう。

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15坪の家の解体費用は自分で安くできる

解体費用は、自分でできる準備や制度の利用で抑えられます。代表的な方法と、合わせて知っておきたい「安くなる時期」を見ていきましょう。

建物内の不用品は自分で処分する

家具や家電が残っていると「残置物(ざんちぶつ)処分費」がかかります。自分で処分すれば数万円の節約になります。下の表で、自分で処分した場合と業者に依頼した場合を比べてみましょう。

自分で処分 業者に依頼
費用 処分場の実費のみ(数千〜数万円) 5万〜15万円程度
手間 分別・運搬の手間がかかる まかせるだけで楽

専門家からのアドバイス|節約のさじ加減

不用品の自己処分は確かに節約になりますが、エアコン・畳・冷蔵庫など「業者がまとめて運ぶほうが安い物」もあります。すべて自分でやろうとせず、「これは処分費がいくらですか」と聞いて、比べてから決めるのが賢いやり方です。

庭木や庭石を自分で撤去する

庭木や庭石は付帯工事費に含まれます。小さな植木や軽い物は自分で処分しておくと費用を抑えられます。ただし、大きな庭石や根の張った木は、無理をするとケガのおそれがあるので業者に任せましょう。

外構を自分で解体する

ブロック塀やフェンスなどの外構(がいこう)も、可能な範囲で自分で撤去すれば付帯工事費を減らせます。ただし、倒れると危険な高い塀などは業者に依頼してください。

補助金を利用する

自治体によっては、古くなった空き家の解体に対して補助金を出している場合があります。金額や条件は自治体ごとに異なり、数十万円が支給されることもあります。

大事な注意点:補助金は「解体を始める前」に申請するのが原則です。工事を始めてから申請しても対象外になることがほとんどです。また予算には限りがあり、年度の途中で受付が終わることもあります。利用したい場合は、解体を契約する前に、お住まいの市区町村の窓口に必ず確認してください。

▶ あわせて読みたい:【FP監修】空き家解体の補助金は自治体から!上限100万円ってほんと?支給条件を解説

▶ あわせて読みたい:家の解体費用で利用できるローンとは?注意点・補助金を解説

建物滅失登記を自分で行う

解体後は、その建物が「なくなった」ことを役所(法務局)に届け出る「建物滅失登記(たてものめっしつとうき)」が必要です。専門家(土地家屋調査士)に頼むと数万円かかりますが、自分で法務局に申請すれば、ほぼ無料(実費のみ)で済みます。

忘れると罰則:建物滅失登記は解体から1か月以内に申請する義務があり、怠ると10万円以下の過料(罰金のようなもの)が科されることがあります。「壊して終わり」ではないので注意しましょう。

▶ あわせて読みたい:滅失登記費用の相場はいくら?自分でやる方法や依頼先も解説

意外と知られていない「解体する時期」で安くなる話

解体業者にも忙しい時期と暇な時期があります。引っ越しや年度末が重なる2〜4月ごろは繁忙期で、価格が高めになりがちです。一方、梅雨どきや真夏、年明けなどの落ち着いた時期は、業者にも余裕があり、価格を相談しやすくなります。

急ぎでなければ、繁忙期を少し外して依頼するだけで、数万円安くなることもあります。なお「いつ解体するか」は、次に説明する固定資産税(土地の税金)にも関係するので、あわせて考えるのがおすすめです。

15坪の家を解体する際の注意点

解体で後悔しないために、特に大切な3つの注意点を押さえておきましょう。お金の話だけでなく、ご近所トラブルや業者選びの落とし穴も含めて説明します。

複数の業者に相見積りを依頼する

解体費用は業者によって数十万円の差が出ることがあります。必ず2〜3社から見積もりを取り、金額と内訳を比べましょう。1社だけだと、その金額が高いのか安いのか判断できません。

ここで知っておきたいのが「中間マージン(業者間紹介料)」です。ハウスメーカーや不動産会社、工務店などを通して解体を頼むと、その会社が下請けの解体業者に丸投げし、紹介料として見積もりの20〜30%が上乗せされることがあります。解体業者に直接依頼したり、相見積もりで比べたりすることで、この余分な上乗せを避けられます。

安さだけで選ぶと危険。信頼できる業者の見分け方

解体は「許可を持った業者」でないと行えません。次の3つを確認すると、悪質な業者を避けられます。

  • 解体工事業の登録または建設業の許可があるか……無許可の業者は法律違反です。会社のホームページや見積書で確認できます。
  • 廃材を運ぶ許可(産業廃棄物収集運搬業の許可)があるか……これがない業者は、廃材を正しく処分できません。
  • マニフェスト(廃材の処分を証明する伝票)を発行してくれるか……これが「廃材をきちんと処分した証拠」になります。

なぜ大事かというと、業者が廃材を不法投棄した場合、頼んだ側(土地の持ち主)まで責任を問われることがあるからです。極端に安い見積もりは、廃材を正しく処分していないサインのこともあるので、安さに飛びつかず、必ず2〜3社で比べてください。

専門家からのアドバイス|こんな業者は避けましょう

「今日契約すれば大幅値引き」と急がせる、見積書が「一式」だけで内訳がない、許可番号を聞いても答えられない——この3つのどれかに当てはまる業者は要注意です。きちんとした業者ほど、質問に丁寧に答えてくれますよ。

隣家補修に注意する

15坪は隣の家が近いケースが多く、解体のときに隣家の壁を傷つけてしまうトラブルが起こり得ます。万が一に備えて、工事の前に隣家の状態を写真で記録しておくと、「もともと傷があったのか、工事でついた傷なのか」をめぐる争いを防げます。良い業者なら、こうした記録も一緒に行ってくれます。

▶ あわせて読みたい:解体工事で家にヒビが入った時の保証ってどうなる?

近隣への挨拶回りは必ず行う

解体工事では、騒音・振動・ほこりがどうしても出ます。着工前にご近所へ挨拶しておくことで、トラブルを未然に防げます。業者が一緒に回ってくれる場合も多いので、契約時に「挨拶回りはしてもらえますか」と相談してみましょう。一言の挨拶があるかないかで、ご近所の印象は大きく変わります。

相見積もりと業者選びが、損をしないための最大のポイントでした。とはいえ1社ずつ探すのは大変です。損しない見積もりを取るために、中間マージンの少ない複数社の見積もりをまとめて比較してみましょう。条件に合う提案を並べて選べます。

私の家の解体費用はいくら?

解体後の選択肢(売却・活用・暫定利用)

解体費用の目安がわかったら、もう一つ考えておきたいのが「解体した後の土地をどうするか」です。実は、ここを先に考えておかないと、解体したのに損をしてしまうことがあります。後悔しないために、出口を3つの方向で見ておきましょう。

更地にして売る場合

建物のない「更地」は買い手がつきやすく、売却しやすいのがメリットです。ただし解体費用を自分で負担したうえで売ることになるため、「解体費を払ってでも売れる価格になるか」を先に確認しておきましょう。

▶ あわせて読みたい:土地の売却価格を調べる(不動産一括査定・イエウール)

土地活用する場合(駐車場・賃貸など)

更地を駐車場や賃貸住宅として使えば、毎月の収入が得られます。15坪ほどの広さでも、立地によっては月極駐車場やコインパーキングとして活用でき、固定資産税の負担を収入でまかなえる場合もあります。

▶ あわせて読みたい:土地活用の方法を一覧で比較する

▶ あわせて読みたい:駐車場経営のコツ|狭い土地でも始めやすい活用法

解体せず暫定利用する場合

すぐに使い道が決まらないなら、急いで解体せず、そのまま保有する選択もあります。古い家がついたまま(古家付き土地として)売れるケースもあり、その場合は解体費を払わずに済みます。

▶ あわせて読みたい:空き地・空き家のまま活用する方法

解体する前に知ってほしい「土地の税金が上がる」話

家が建っている土地は、「住宅用地の特例」という仕組みで、固定資産税(土地にかかる毎年の税金)が大きく安くなっています。具体的には、200㎡(約60坪)までの土地は、税金のもとになる金額が6分の1に軽減されています。

家を解体して更地にすると、この特例が外れ、翌年から土地の固定資産税が上がります(「最大6倍」と言われますが、実際は土地の評価額やエリアによって上がり幅は変わります。建物分の税金はなくなるため、必ず6倍になるわけではありません)。

さらに大事なのがタイミングです。固定資産税は毎年1月1日時点の状態で決まります。年内に解体して1月1日に更地だと、翌年度から税金が上がってしまいます。逆に、1月1日を過ぎてから解体すれば、その年度は今までどおりの税額で済みます。

※もともと土地が小さい場合(15坪規模の狭小地など)は、軽減されていた金額自体が小さいため、更地にしても上がり幅が限定的なこともあります。心配な場合は、お住まいの市区町村の固定資産税の窓口で確認できます。

【要注意】解体したら家を建て直せない土地もあります

新しく家を建てるには、原則として「幅4m以上の道路に、土地が2m以上接している」必要があります(接道義務といいます)。15坪のような狭い土地や、昔からの古い家では、この条件を満たしておらず、一度壊すと新しい家を建てられない「再建築不可」のことがあります。

再建築不可の土地を更地にしてしまうと、土地の価値が大きく下がってしまいます。「とりあえず解体」する前に、お住まいの市区町村の建築相談窓口で建て直しができる土地かどうかを必ず確認しましょう。心配な場合は、解体と売却・活用をまとめて相談するのが安全です。

実際に15坪の家を解体した方の体験談

東京都世田谷区・60代女性(相続した実家を解体し、更地で売却)

木造二階建て/15坪/築40年

解体費用約90万円
選んだ出口解体して更地で売却

収支まとめ(売却)

更地での売却価格3,200万円
解体費用−90万円
手取り約3,110万円
(参考)古家付きで売った場合の想定額約2,950万円
結果:利益が出た。解体費90万円をかけても、古家付きで売るより約160万円多く手元に残った

「誰も住まなくなった実家をどうするか悩んでいました。不動産会社に相談したら『この立地なら更地のほうが早く売れる』と言われ、思い切って解体。解体費を引いても希望額で売れ、古家付きで値引きされるより結果的に多く残りました。空き家のまま持ち続ける不安からも解放されました。」

これから解体する人へ:解体する前に、不動産会社に「更地と古家付き、どちらがいくらで売れますか」と両方の見込み額を聞いて比べてみてください。解体費を引いても更地が得かどうかが、数字で判断できます。

神奈川県川崎市・50代男性(解体して月極駐車場に活用)

木造平屋/15坪/築35年・駅徒歩8分

解体費用約55万円
選んだ出口解体して月極駐車場(3台)として活用

収支まとめ(土地活用)

駐車場の収入月6万円(年72万円)
更地になって上がった固定資産税年 約15万円
税金を引いた年間の手残り約57万円
解体費用(55万円)の回収約1年で回収
結果:約1年で解体費を回収。2年目以降は毎年およそ57万円のプラス

「売ってしまうか迷いましたが、駅に近かったので駐車場にしました。収入から税金を引いても年57万円ほど残り、解体費はほぼ1年で取り返せました。更地にすると税金が上がると聞いて不安でしたが、収入があるので気になりません。土地を持ったまま様子を見られるのも安心です。」

これから解体する人へ:立地が良ければ、売らずに活用して持ち続ける手もあります。「収入−上がった税金」で解体費を何年で回収できるかを試算してから決めると失敗しません。

埼玉県川口市・70代男性(解体をやめ、古家付きで売却)

木造二階建て/15.5坪/築45年・前面道路が狭い(再建築不可)

解体見積もり約110万円(→ 結局支払わず)
選んだ出口解体せず、古家付きのまま売却

収支まとめ(売却・2つの選択肢を比較)

古家付きでの売却価格1,480万円
解体費用0円(解体せず)
手取り(古家付きで売却)1,480万円
(参考)更地にした場合:査定 約1,000万円 − 解体費110万円約890万円
結果:解体しなかったことで損を回避。更地にするより約590万円多く手元に残った

「最初は更地にして売るつもりでした。でも調べてもらうと、前の道が狭く『再建築不可』で、更地にすると買い手が限られて査定が約1,000万円まで下がると分かったんです。古家付きなら1,480万円。あわてて解体しなくて本当によかった。解体費110万円も払わずに済みました。」

これから解体する人へ:解体する前に、必ず「建て直せる土地か」を確認してください。狭い道に面した古い家は、壊すと逆に価値が下がることがあり、古家付きで売るほうが得な場合があります。

※体験談は実際の相談内容をもとにした一例です。費用・条件はケースにより異なります。

専門家からのアドバイス|解体する前に一度立ち止まって

体験談からもわかるように、「解体してから売る」より「古家付きのまま売る」ほうが、手元に残るお金が多いケースもあります。「解体ありき」で進めず、売却・活用の出口から逆算して考えるのがおすすめです。迷ったら、解体と売却・活用をまとめて相談できる窓口を使うと安心です。

体験談のように、解体する前に「売る・活用する・持ち続ける」を比べておくだけで、結果は大きく変わります。解体後どう使うのがいちばん得か——活用・売却・保有の見込みをまとめて確認し、使い道を相談してみましょう。

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ここまで見てきたように、15坪の家の解体費用は構造や立地、さらには地中埋設物やアスベストの有無によっても変わります。正確な金額を知り、適正な価格で・信頼できる業者に発注するには、最低でも2〜3社の相見積もりが欠かせません。

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\ この記事の編集者 /

イエウール土地活用編集部

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