賃貸併用住宅で土地活用を行うときの収益シミュレーションをご紹介します

土地活用には、賃貸併用住宅という活用方法があります。賃貸併用住宅は、自宅を賃貸物件が合体した建物を建てることで、家賃収入を得つつ住宅ローンの返済に充てられるという大きな徳亮があります。

一見すると魅力的な土地活用ですが、良い面もあれば悪い面もあります。また、具体的にどのくらいの収入があるのでしょうか。住宅ローンを相殺できる分だけなのか、それともプラスで利益にも期待できるでしょうか。

本記事では、土地活用における賃貸併用住宅の家賃収入と建築費から収支シミュレーションを行います。また、賃貸併用のメリットやデメリットについても詳しくご紹介しています。
賃貸併用住宅で土地活用を行うことをお考えの方の参考となれば幸いです。

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目次

賃貸併用住宅とはどんな土地活用なのか

賃貸併用住宅とは、ひとつの建物のなかに自分が居住するエリアと賃貸エリアがある住宅のことです。その形態には色々ありますが、例えば1階部分を居住エリアにして、2階部分を賃貸住宅として貸し出すという形があります。エリア区分は自分で決めることができますが、ひとつの建物のなかに居住エリアと賃貸エリアがあるというのが特徴です。

自宅と賃貸物件を兼ね備えることで、マイホームに住みながら家賃収入を得ることができ、かつ住宅ローンを利用することができます。家賃収入は住宅ローンの返済に充てることもできるので、賃貸併用住宅は、いわば一戸建てとアパート経営のいいとこどりのような物件・土地活用といえるでしょう。

賃貸併用住宅の収益シミュレーション

賃貸併用住宅の収益シミュレーション

賃貸併用住宅では、自宅に住みつつその建築費やローンについては家賃収入充てることができます。
しかし。どのくら充てることができるのか、どのくらいの利益が出るのかについては賃貸併用住宅の家賃収入や建築費から収支シミュレーションを行うことが確実でしょう。

ここでは、賃貸併用住宅の家賃収入や建築費の目安をもとに、収益シミュレーションをしてみたいと思います。

期待できる年間の家賃収入

賃貸併用住宅の年間家賃収入は立地や間取り、戸数などに大きく左右されるため一概にいうことはできません。賃貸併用住宅の場合、賃貸部分の間取りはワンルーム以上の広さがあることも多いです。

例えば、賃貸するお部屋を2つ作り、それぞれを7万円で賃貸すると年間で168万円の収入となります。ただし、これは満室経営の場合です。自宅部分があるといえども賃貸物件に変わりはないので、空室リスクについては常に考えておく必要があるでしょう。賃貸するお部屋を1つしか作らなかった場合、入居者がいない期間は収益は得られません。

賃貸併用住宅は住宅ローンの返済を家賃収入で充てることができますが、空室となった場合も想定し余裕をもった収支計画を立てることが重要です。

建築費は構造によって違う

賃貸併用の建築費は構造によって異なります。下記の表をご覧ください。

構造 建築費用(坪単価)
木造 57万円~60万円
鉄骨造 85万円~100万円
鉄筋コンクリート造 86万円~107万円

例えば、延床面積が50坪の賃貸併用住宅を、木造の坪単価60万円で建てた場合の建築費は3000万円となります。また、延床面積が70坪の賃貸併用住宅を、鉄骨造の坪単価90万円で建てた場合の建築費は6300万円となります。このように賃貸併用の建築費は構造や土地の広さによって大きく異なります。

上記の坪単価と建築費はあくまでも目安として参考にしていただき、詳細な建築費についてはハウスメーカーの見積もりにて確認するようにしてください。

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収支シミュレーション

賃貸併用住宅の年間家賃収入と建築費から、収支シミュレーションを行います。

ここでは、延床面積が60坪で賃貸部分が2部屋ある賃貸併用住宅を、木造の坪単価60万円で建てた場合と仮定します。また、家賃は1部屋あたり7万円とします。

上記に基づいた、賃貸併用住宅に関する条件は以下の通りです。

項目 建物情報
建築費 3600万円
満室時の年収 168万円
空室率 0%
諸経費率 10%

諸経費率とは、建物の維持管理などにかかる費用のことで、一般的には建築費用の10%程度といわれています。

続いて、資金に関する条件は以下の通りです。

項目 資金
自己資金 360万円
借入金額 3240万円
借入期間 25年
借入金利(年利) 0.5%

土地活用では、最低でも初期費用の10%以上は自己資金として用意しなければローンに通らない可能性が高いです。

また、ローンについては住宅ローンを0.5%の金利で借りる場合とします。

これらの条件で収支シミュレーションを行った結果は、以下の通りになります。

項目 シミュレーション結果
返済額(ひと月あたり) 114,914円
返済額(年あたり) 1,378,968円
返済総額 34,473,734円
控除額・諸経費(年あたり) 168,000円
年間支出 1,546,968円
年間手取り 133,032円
表面利回り 4.7%
実質利回り 4.2%

今回の条件からシミュレーションすると、年間の手取りは約13万円となりました。もちろん、あくまでも今回のシミュレーションは1つの目安ですので、詳細はハウスメーカーから提案されるプランをご確認ください。


賃貸併用住宅では低金利な住宅ローンを利用できますが、実際に毎月の返済に充てられるのに十分な家賃収入があるのかについては、具体的な収支プランを確認する必要があります。
イエウール土地活用なら、お持ちの土地の情報をもとに複数の企業が作成したプランを取り寄せることができるので、賃貸併用住宅を検討されてる方の参考になるでしょう。

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土地活用として賃貸併用住宅を建てるメリット

ここでは、土地活用として賃貸併用住宅を建てるメリットについてご紹介します。

家賃収入でローンが返済できる

賃貸併用住宅の最大のメリットは毎月得られる家賃収入でローンの返済ができるという点です。住宅を建築する場合に一定の条件を満たすことで住宅ローンを利用することも可能となります。一戸建ての賃貸住宅は、投資物件の購入とみなされてアパートローンを利用することになるのが通常です。
ただ、アパートローンは住宅ローンよりも条件が厳しい点もあります。条件を満たして住宅ローンを利用できれば住宅ローン控除の適用を受けることも可能です。こうした点から考えると賃貸併用住宅を建築する点にはメリットが大きいといえるでしょう。
さらに賃貸住宅の経営では、自宅は別にあってアパートやマンションを別に建築するという方法もあるでしょう。この場合、自宅にもローンが残っていると賃貸物件のローンの支払いとあわせて二重にローンを支払うことになりかねません。
この点を考えると賃貸併用住宅の場合は賃貸物件と自宅が同じであるためローンもひとつですむというメリットもあります。

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節税効果が期待できる

賃貸併用住宅を建築することが節税効果につながるという点もメリットのひとつです。普通に戸建てを建てるよりも賃貸部分を造ることで賃貸部分の相続税評価額を減らすことが可能となります。そのため課税される相続税を減額することができるのです。
通常の相続税でも3,000万円+法定相続人の人数×600万円の基礎控除が適用されます。もしも基礎控除よりも相続額が少なかった場合には税金は課税されません。賃貸住宅の場合には居住エリアは居住用で、賃貸部分は貸付事業用で特例が適用されます。
居住用では330平方メートルを限度面積として減額割合80%が適用され、賃貸部分では200平方メートルを限度面積として減額割合50%が適用されます。
さらには更地で土地を所有していたときの固定資産税と比較して、建物を建てたことで固定資産税の軽減措置が適用できる点も大きなメリットになります。

ライフプランの変更に対応できる

賃貸経営は比較的長く経営が続くことが多いため、将来的に自分の生活がどのように変化するのかも見据えたプランを計画しておくことが重要です。若いうちに賃貸併用住宅の経営をスタートした場合、ライフプランがどんどんと変化することも念頭においておきましょう。
たとえば子どもが小さいときにスタートした経営も10年、15年もすれば子どもが成長して家族が増えるということも想定できます。子どもが結婚して生活スペースを探しはじめたら賃貸部分を子どもの生活スペースとして二世帯住宅に変更することも可能です。
アパートやマンションであっても一部屋を子ども世帯に与えることができるでしょう。

狭い土地でも活用できる

賃貸併用住宅と聞くと広めの土地が必要とイメージする人も多いでしょう。ただ、30坪程度の狭小地であっても建築することは十分に可能です。もちろん狭小地に賃貸併用住宅を建築する場合には、駐車場をなくしたり階数を高くするなどの工夫は必要となります。
周辺環境やニーズにあってさえいれば狭い土地でも活用することができるという点は賃貸併用住宅のメリットといえるでしょう。

土地活用として賃貸併用住宅を建てるデメリット

ここでは、土地活用として賃貸併用住宅を建てるデメリットについてご紹介します。

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入居者とのトラブルが起こる場合がある

まず最初にあげられるデメリットとしては、入居者とのトラブルがあります。住宅部分と賃貸部分の距離が近ければ近いほどトラブルの原因も多くなると考えておいたほうがよいでしょう。子どもがいる場合や生活リズムが異なる場合などは騒音トラブルなどで悩まされることもあります。

さらに入居者がすべて穏やかな人とは限らないため、直接クレームをいいに来られる可能性も考えておきましょう。間に不動産業者を介していたとしても近所に住んでいるためどうしても顔を合わせる機会は増えます。その際に直接クレームをいわれるとオーナーとして対応しなければならないこともあります。
騒音トラブルだけでなく設備トラブルや近隣住民間でのトラブルなどに関しても対応を迫られることがあります。経費が発生したとしても管理会社をきちんと雇って、トラブルはすべて管理会社に連絡してもらうようにしておくと安心でしょう。

空室リスクがある

賃貸経営のデメリットには必ずついてくるのが空室リスクです。これは賃貸併用住宅に限ったことではありません。立地が悪かったり入居者のニーズを満たしていない設備を導入してしまうと、入居者が集まらずに家賃収入を得ることができなくなってしまうこともあります。

一般的な賃貸住宅と大きく異なるのはやはりオーナーが顔のみえる距離にいるという点です。この点をメリットと捉える人もいれば逆にデメリットに感じる人もいることは理解しておきましょう。
入居者とのトラブルはできるだけ避けたいものです。入居者との関係を気にしながら生活するという点をデメリットに感じるというオーナーも実際にいます。賃貸経営は、入居者がいてこそ成り立つものであるためこうした点にはより気を遣うものだと理解しておくことも大切です。

売却するのが難しい

賃貸併用住宅は売却が難しいという点もデメリットです。出口戦略として最終的に物件を手放すことを考えているのであればこの点はよく理解しておきましょう。通常の賃貸住宅や共同住宅と比較して特殊な構造の物件であるため買い手がつきにくというのが現状です。
なぜなら買い手のターゲットとしてアパートだけがほしい人、住居だけがほしい人は外れてしまうからです。「副業として賃貸経営をしたい、なおかつ自宅も一緒に購入できたらベスト」という人はまれな存在となるため、売却時には更地にする必要なども出てくることは考慮しておきたいポイントとなります。

賃貸併用住宅で土地活用するなら慎重に!

賃貸併用住宅は、一戸建てと賃貸物件を同時に叶えることのできる土地活用として人気です。しかし、メリットもあればデメリットもあります。賃貸併用住宅の場合は、空室リスクや将来的な出口戦略を考えておくことがとても大切です。

賃貸併用住宅を始めるならメリットやデメリットを把握し、万全を期して始められるようにしましょう。

初心者でもわかる!
記事のおさらい
賃貸併用住宅ってどんな土地活用?
賃貸併用住宅は。自宅と賃貸部分が同じ建物内にある住宅を建てる土地活用です。家賃収入を住宅ローンに充てることができます。詳しくは、賃貸併用住宅とはどんな土地活用なのかをご覧ください。
住宅ローンに家賃収入を充てられるというけれど、家賃収入屋はどのくらいもらえるの?収支はどんな感じ?
賃貸併用住宅の家賃収入は条件によって変わりますが、家賃が7万円の部屋を2部屋貸すと年間で168万円の家賃収入となります。本記事では具体的な収益シミュレーションもご紹介しています。詳しくは、賃貸併用住宅の収益シミュレーションをご覧ください。

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\ この記事の編集者 /

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