100坪の土地にかかるアパート建築費用の相場は?費用の抑え方と建築会社の選び方も紹介!
埼玉県さいたま市(郊外)在住の50代・男性(2026年7月)
親から相続した100坪の土地があります。アパートを建てようと調べ始めたのですが、坪単価だけで計算した金額と、実際に工務店から出てきそうな金額にどれくらい差があるのか分からず、何から確認すればいいのか迷っています
このように、100坪の土地を前にして「建築費がいくらになるのか」「自分の場合はどのパターンに近いのか」が分からず、検討が止まってしまう方は少なくありません。一般的な相場だけを見ても、構造や間取り、駐車場の有無によって金額は数百万円単位で変わるため、自分の条件に近いケースを知らないまま話を進めると、後から「思っていたより高い」「部屋数が想定より少ない」という差に戸惑うことになります。
「平均8,800万円」という数字も、実際には構造・間取りタイプ・駐車場の有無という3つの条件によって数百万円〜数千万円単位でズレていきます。この記事では、この3条件ごとに整理した早見表で確認できるようにしたうえで、建築費の内訳、建ぺい率・容積率による制限、利回り・収支の考え方、そして建築費を抑えた場合に収支がどう変わるかまで、実際に検討を進めるために必要な判断材料を順番に解説します。読み終える頃には、自分の土地でアパート経営を検討する価値があるかどうか、一次的な判断ができる状態になっているはずです。
100坪アパート建築費は、構造・間取り・駐車場の有無で数百万円変わる(早見表)
「私の100坪アパート建築費は?」——まずはこの疑問に、できるだけ自分の条件に近い形で答えられるよう、エリア・構造・間取りタイプ・駐車場の有無を組み合わせた早見表を用意しました。同じ木造・同じ広さでも、都市部と郊外では坪単価が1割前後変わることがあります。国土交通省「建築着工統計調査 住宅着工統計」の都道府県別データを見ても、人口密集エリアは資材の配送コストや熟練工の人件費が高くなりやすく、坪単価に数万円〜10万円程度の差が出る傾向があります。イエウール土地活用に寄せられた100坪前後の相談実例でも、同じ木造で都市部の相談者は郊外の相談者より坪単価が1割前後高い見積もりを受けているケースが多く見られました。
【100坪アパート建築費 早見表】構造・エリアごとにタップして確認
木造(坪単価68〜115万円)
都市部(坪単価82〜115万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 8,200万〜1億1,500万円 (10〜14部屋) |
7,200万〜1億100万円 (8〜12部屋) |
| ファミリー中心 | 8,200万〜1億1,500万円 (6〜8部屋) |
7,200万〜1億100万円 (5〜6部屋) |
地方中核都市(坪単価74〜105万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 7,400万〜1億500万円 (10〜14部屋) |
6,500万〜9,200万円 (8〜12部屋) |
| ファミリー中心 | 7,400万〜1億500万円 (6〜8部屋) |
6,500万〜9,200万円 (5〜6部屋) |
郊外(坪単価68〜97万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 6,800万〜9,700万円 (10〜14部屋) |
6,000万〜8,500万円 (8〜12部屋) |
| ファミリー中心 | 6,800万〜9,700万円 (6〜8部屋) |
6,000万〜8,500万円 (5〜6部屋) |
軽量鉄骨(坪単価74〜121万円)
都市部(坪単価88〜121万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 8,800万〜1億2,100万円 (10〜14部屋) |
7,700万〜1億600万円 (8〜12部屋) |
| ファミリー中心 | 8,800万〜1億2,100万円 (6〜9部屋) |
7,700万〜1億600万円 (5〜7部屋) |
地方中核都市(坪単価80〜110万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 8,000万〜1億1,000万円 (10〜14部屋) |
7,000万〜9,600万円 (8〜12部屋) |
| ファミリー中心 | 8,000万〜1億1,000万円 (6〜9部屋) |
7,000万〜9,600万円 (5〜7部屋) |
郊外(坪単価74〜101万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 7,400万〜1億100万円 (10〜14部屋) |
6,500万〜8,900万円 (8〜12部屋) |
| ファミリー中心 | 7,400万〜1億100万円 (6〜9部屋) |
6,500万〜8,900万円 (5〜7部屋) |
重量鉄骨(坪単価83〜143万円)
都市部(坪単価99〜143万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 9,900万〜1億4,300万円 (11〜16部屋) |
8,700万〜1億2,600万円 (9〜13部屋) |
| ファミリー中心 | 9,900万〜1億4,300万円 (6〜10部屋) |
8,700万〜1億2,600万円 (5〜8部屋) |
地方中核都市(坪単価90〜130万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 9,000万〜1億3,000万円 (11〜16部屋) |
7,900万〜1億1,400万円 (9〜13部屋) |
| ファミリー中心 | 9,000万〜1億3,000万円 (6〜10部屋) |
7,900万〜1億1,400万円 (5〜8部屋) |
郊外(坪単価83〜120万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 8,300万〜1億2,000万円 (11〜16部屋) |
7,300万〜1億600万円 (9〜13部屋) |
| ファミリー中心 | 8,300万〜1億2,000万円 (6〜10部屋) |
7,300万〜1億600万円 (5〜8部屋) |
RC造(坪単価87〜154万円)
都市部(坪単価105〜154万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 1億500万〜1億5,400万円 (12〜18部屋) |
9,200万〜1億3,600万円 (10〜15部屋) |
| ファミリー中心 | 1億500万〜1億5,400万円 (7〜11部屋) |
9,200万〜1億3,600万円 (6〜9部屋) |
地方中核都市(坪単価95〜140万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 9,500万〜1億4,000万円 (12〜18部屋) |
8,300万〜1億2,300万円 (10〜15部屋) |
| ファミリー中心 | 9,500万〜1億4,000万円 (7〜11部屋) |
8,300万〜1億2,300万円 (6〜9部屋) |
郊外(坪単価87〜129万円)
| 間取りタイプ | 駐車場なし | 駐車場あり(5〜6台) |
|---|---|---|
| ワンルーム中心 | 8,700万〜1億2,900万円 (12〜18部屋) |
7,700万〜1億1,400万円 (10〜15部屋) |
| ファミリー中心 | 8,700万〜1億2,900万円 (7〜11部屋) |
7,700万〜1億1,400万円 (6〜9部屋) |
※上記の金額は本体工事費の目安です(坪単価×延べ床面積で算出)。エリア区分は、東京・大阪など人口密集エリアを「都市部」、県庁所在地クラスを「地方中核都市」、それ以外の郊外・地方を「郊外」として、地方中核都市の坪単価を基準に都市部は約+10%、郊外は約−8%で換算しています。ワンルーム中心とファミリー中心で金額のレンジが同じになっているのは、建築費が主に「延べ床面積の合計」で決まり、間取りタイプは面積の割り振り方(部屋数)を変えるだけで総面積自体は変えていないためです。駐車場を確保すると建物部分の面積がその分小さくなるため、駐車場なしのケースより建築費・部屋数がともに少なくなります(本体工事費でおおむね12%減の想定)。このほかに付帯工事費・諸費用が本体工事費の約3割上乗せされるため、初期費用の総額は上記金額のおおむね1.3倍が目安になります(詳しい内訳は次章で解説します)。延べ床面積100〜120坪(建ぺい率60%・容積率200%を前提とした2〜3階建て)で試算しており、この前提より容積率が低い(建てられる規模が小さい)土地では早見表の下限より少なく、高い土地では上限より多くなる場合があります。ご自身の土地の建ぺい率・容積率は後述の章で確認方法を解説しています。実際の建築費は前面道路の幅員・地盤改良の有無・設備グレードなどにより変動します。
この早見表からも分かるとおり、同じ構造・同じ100坪でも、エリアによって坪単価が1割前後変わり、さらに「駐車場をどれだけ確保するか」で部屋数が2〜4部屋変わります。ワンルーム中心にするかファミリー中心にするかによっても、部屋数は大きく変わります。
間取りタイプによって部屋数はどう変わるか
ワンルーム中心(1R・1K)にすると1部屋あたりの専有面積が小さくなるため部屋数を最大化しやすく、単身者向けの賃貸需要が多いエリアに向いています。一方、ファミリー中心(1LDK・2DK以上)にすると部屋数は減りますが、1部屋あたりの家賃を高めに設定しやすく、入居期間が長くなる傾向があるため空室の入れ替わりが少なくなります。マンション(RC造中心・戸数がより多い区分所有型)まで視野を広げて検討したい場合は、マンション経営の部屋数・建築費をさらに詳しく見るもあわせて確認しておくと、アパートとマンションのどちらが自分の土地に合うか判断しやすくなります。
数字だけだと広さの実感が湧きにくいかもしれませんが、100坪(約330㎡)は、小学校の教室(1室あたり約64㎡が一般的)でいうとおよそ5教室分にあたる広さです。木造・ワンルーム中心・駐車場なしの早見表上限ケース(14部屋)であれば、1部屋あたりの専有面積はおよそ18〜20㎡程度になる計算で、これは6畳の洋室2部屋分に相当する広さです。駐車場を5〜6台分確保すると、その分だけ教室1つ分弱の面積が駐車スペースに置き換わるイメージを持っておくと、間取り図を見たときの規模感がつかみやすくなります。
駐車場を確保する場合に注意したいこと
駐車場を5〜6台分確保する場合、建築面積がその分圧迫されるため、部屋数が2〜4部屋程度減る想定になります。周辺に公共交通機関が少なく車移動が前提のエリアでは駐車場なしだと入居が決まりにくいため、部屋数を減らしてでも駐車場を確保したほうが結果的に満室になりやすいケースもあります。逆に駅が近く単身者需要が中心のエリアでは、駐車場よりも部屋数を優先したほうが収益性が高くなる傾向があります。
なお、早見表の建築費・部屋数はあくまで土地の広さと構造・間取りタイプから算出した目安です。駅からの距離や周辺の賃貸需要によって、実際に見込める家賃水準・入居率は変わるため、最寄り駅から遠い、または周辺の同種物件が多いといった条件がある場合は、早見表の数字よりやや控えめに見積もっておくと、後の判断がぶれにくくなります。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を超える土地活用の相談実績あり)
「私が相談を受ける際は、まず『駐車場を何台分確保したいか』を先に決めていただくようにしています。部屋数を先に決めてから駐車場を後付けで考えると、結局どちらかを削ることになり、収支計画をやり直すケースをこれまで何度も見てきました。」
建築費の内訳を知って、自己資金でまかなえる範囲を確認する
早見表の金額は本体工事費の目安です。ここに付帯工事費・諸費用が上乗せされて初期費用の総額になるため、内訳を知らないと総額も自己資金の必要額も判断できません。
- 本体工事費(全体の約8割):基礎・躯体・外壁・内装・住宅設備など、建物そのものにかかる費用
- 付帯工事費(本体工事費の約2割):外構・地盤改良・駐車場舗装・電気ガス水道の引き込みなど
- 諸費用(本体工事費の約1割):ローン事務手数料・不動産取得税・登記費用・火災保険料など
例えば早見表の木造・ワンルーム中心・駐車場なしのケース(本体工事費の目安:下限7,400万円)に当てはめると、付帯工事費が約1,480万円、諸費用が約740万円加わり、初期費用の総額は約9,600万円になる計算です(早見表の本体工事費のおよそ1.3倍が総額の目安)。自己資金の目安としては、総額の1〜3割程度を用意できると、融資の審査でも有利に働きやすいといわれています。
設計と施工を1社にまとめて依頼する「設計施工一貫方式」を選ぶと、設計料が建築費の1〜3%程度で済むのに対し、設計と施工を別々の会社に依頼する「分離発注方式」では5〜10%程度かかることがあり、建築費1億円のケースでは500万円以上の差になることもあります。


イエウール土地活用を通じて100坪前後の土地で複数社に見積もりを依頼した相談者のケースを見ると、同じ木造・同じ部屋数の条件でも、A社とB社で建築費が800万円以上異なっていたという例があります。1社だけの提示額を鵜呑みにせず、早見表のレンジと照らし合わせながら複数社を比較することが、初期費用を抑える最も確実な方法だといえます(この発注方式・複数社比較による削減効果が収支にどう影響するかは、後述の「建築費を抑えると、収支はいくら変わるか」で詳しく試算します)。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を超える土地活用の相談実績あり)
「目安として、私は自己資金を総額の2割まで積み増せないか、あるいは付帯工事費の中で削れる項目がないかという2方向から具体的に確認するようお伝えしています。」
100坪の土地で、想定した規模が本当に建てられるかを確認する
早見表は建ぺい率60%・容積率200%の土地を前提にした試算です。実際に建てられる規模は土地ごとの「建ぺい率」「容積率」「接道義務」によって変わるため、まずは自分の土地の数値を確認し、早見表の数字を上下に補正する目安にしてください。
建ぺい率は、土地の面積に対して建物を建てられる面積(建築面積)の上限を示す割合です。建ぺい率60%の場合、100坪の土地では建坪の上限が60坪になります。容積率は、延べ床面積(各階の合計)の上限を示す割合で、容積率200%なら延べ床面積の上限は200坪です。つまり建ぺい率60%・容積率200%の土地であれば、1階60坪・2階60坪・3階80坪といった配分で、3階建てまで検討できる計算になります。
接道義務は「建物の敷地が幅4m以上の道路に2m以上接していなければならない」という規制で、これを満たしていない土地は原則として建て替えができません。また、防火地域・準防火地域に指定されている土地では、耐火構造にする必要があり建築費が上乗せされることがあるほか、自治体によっては最低専有面積などを定めた条例(いわゆるワンルーム条例)が適用される場合もあります。


イエウール土地活用のオーナー事例の中には、敷地面積200㎡超・第一種低層住居専用地域という条件で木造アパート11戸を実現したケースもあり、用途地域によって建てられる規模が変わることを踏まえたうえで、複数の建築プランを比較検討していました(詳しくは後述の事例をご覧ください)。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を超える土地活用の相談実績あり)
建ぺい率・容積率は自治体の都市計画情報で確認できますが、道路幅員の測り方や角地緩和の有無など細かい判断が必要になる場面も多く、迷ったら早めに専門家へ確認することをおすすめします。
利回り・収支のシミュレーションで、経営として成り立つかを判断する
建てられる規模が確認できたら、最後に「経営として成り立つか」を利回りで判断します。
- 表面利回り:経費を引く前の、年間家賃収入÷建築費用×100で出す割合
- 実質利回り:管理費・税金・空室分などの経費を引いた後の、年間家賃収入÷(建築費用+諸費用)×100で出す割合(理想値の目安は5〜8%)
早見表の木造・ワンルーム中心・駐車場なしのケース(初期費用約9,600万円・10部屋・家賃7万円/部屋)で試算すると、満室時の年間家賃収入は840万円、表面利回りは約8.8%、諸経費を15%と見た実質利回りは約7.1%になります。空室が2部屋発生した場合(入居率80%)、実質利回りは約5.6%まで下がります。部屋数が多いほど、空室が1〜2部屋出ても収支全体への影響が小さくなる点は、100坪という広さならではのメリットといえます。
構造・間取り別の実質利回り目安(満室時)
- 木造・ファミリー中心・駐車場なし(初期費用約9,600万円・7部屋・家賃10万円/部屋):実質利回り約7.4%
- 軽量鉄骨・ワンルーム中心・駐車場あり(初期費用約1億1,000万円・10部屋・家賃7.5万円/部屋):実質利回り約6.5%
- RC造・ワンルーム中心・駐車場なし(初期費用約1億4,000万円・15部屋・家賃7.5万円/部屋):実質利回り約6.1%
建築費が高い構造ほど利回りは下がりやすい一方、耐用年数が長く融資期間を延ばせることが多いため、単純に利回りの高さだけで構造を選ばないことも大切です。
イエウール土地活用に寄せられた土地面積80〜120坪の相談者を見ると、実質利回りの試算段階で「思ったより低い」と感じる基準は人によって幅があり、5%を下回った時点で不安を感じる方が多い一方、7%を上回っていても「自己資金の負担が重い」という理由で慎重になる方も一定数います。利回りの数字だけでなく、自己資金に対する負担感まで含めて判断することが、後悔しない意思決定につながります。
100坪アパートの固定資産税はいくら?保有コストも忘れずに
ここまでは建てる時の費用(初期費用)と、家賃収入から見た利回りを見てきました。ただし、アパート経営には建てた後も毎年かかり続ける「保有コスト」があります。特に相続などで受動的に100坪の土地を引き継いだ方の場合、「このまま持ち続けて負担にならないか」という不安が、建築費以上に気になるポイントになりがちです。
保有コストの中心になるのは、固定資産税と都市計画税です。目安として、建物の固定資産税評価額は建築費(本体工事費)のおおむね50〜60%程度、土地の固定資産税評価額は実勢価格のおおむね60〜70%程度になることが多く、住宅用地には税負担を軽くする特例(住宅用地の課税標準の特例)が適用されます。これらを踏まえて木造・初期費用約9,600万円のケースで概算すると、初年度の固定資産税・都市計画税の合計は年間60万〜90万円程度になることが多く、これに管理費・修繕積立(家賃収入の5〜10%程度が目安)を加えると、保有コストの総額は年間150万円前後になるケースが目立ちます。
| 保有コストの項目 | 年間の目安(木造・初期費用約9,600万円のケース) |
|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 約60万〜90万円 |
| 管理費・修繕積立(家賃収入の5〜10%) | 約42万〜84万円(満室時家賃収入840万円ベース) |
| 合計目安 | 年間150万円前後 |
※固定資産税評価額は自治体・物件ごとの個別評価によって決まるため、上記は一般的な税率・特例をもとにした概算です。正確な金額は建築予定地の市区町村役場、または税理士に確認することをおすすめします。住宅用地の課税標準の特例など軽減措置の詳細は、総務省「固定資産税制度」で確認できます。
この保有コストを踏まえてもなお実質利回りが5%以上を確保できるかどうかが、アパート経営を続けるかどうかの一つの目安になります。次の章では、建築費そのものを抑えることで、この収支がどれだけ改善するかを具体的に見ていきます。
保有コストまで踏まえると、このまま活用を続けるべきか迷う方も少なくありません。まずは自分の土地に合う活用法を、複数の選択肢から無料で確認してみましょう。
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アパート建てるといくら?
100坪アパート建築費を抑えると、収支はいくら変わるか
保有コストまで踏まえたうえで「まだ判断がつかない」「もう少し数字を詰めたい」という方向けに、ここからは建築費を抑える具体的な工夫と、その効果を数字で見ていきます。ここまでで、建築費の相場・部屋数・利回り・保有コストの目安がつかめたはずです。ここからは、「建築費を抑えると、実際に収支はどれだけ変わるのか」を具体的な数字で確認します。多くの解説記事では「複数社を比較しましょう」「発注方式を工夫しましょう」という工夫の提案で終わっていますが、それだけでは自分の場合にどれくらい効果があるのか実感が湧きません。ここでは、前章までに登場した実例データとシミュレーション前提をそのままつなげて、削減額が利回りにどう跳ね返るかを試算します。
建築費を左右する代表的な要因が、発注方式の選び方です。前章で触れたとおり、設計と施工を1社にまとめる「設計施工一貫方式」と、設計と施工を別会社に依頼する「分離発注方式」とでは、設計料だけで建築費1億円のケースで500万円以上の差が生まれることがあります。また、イエウール土地活用の相談実績でも、同じ木造・同じ部屋数の条件でA社とB社の見積もりが800万円以上異なっていた例があります。
【試算】建築費が下がると、実質利回りはどう変わるか(木造・ワンルーム中心・駐車場なしのケース)
| 建築費の削減額 | 初期費用の総額 | 実質利回り(満室時) |
|---|---|---|
| 削減なし(早見表どおり) | 約9,600万円 | 約7.1% |
| 300万円削減 | 約9,300万円 | 約7.3% |
| 500万円削減(発注方式の見直し想定) | 約9,100万円 | 約7.5% |
| 800万円削減(複数社比較の実例想定) | 約8,800万円 | 約7.7% |
※前章の利回りシミュレーション(満室時年間家賃収入840万円、諸経費率15%)の前提をそのまま使い、初期費用の総額のみを変動させて実質利回りを再計算しています。実際の削減額は物件条件・発注方式・交渉状況により異なります。
500万円〜800万円の削減は、実質利回りを0.4〜0.6ポイント押し上げる計算になります。これは、保有コスト(年間150万円前後)を差し引いてもなお手元に残る収支に直結する差です。特に家賃相場が周辺より低いエリアでは、満室時の家賃収入自体が伸びにくいため、建築費側でこの差を作れるかどうかが収支の分かれ目になりやすい傾向があります。
担当者
同じ発注方式の話でも、実際にどれくらいの方が削減できているものなのでしょうか。
【調査結果】複数社を比較した相談者の、建築費の削減実感
削減実感
- 300万円以上下がった:46%
- 100万〜300万円下がった:25%
- ほとんど下がらなかった:17%
- 1社にしか相談しなかった:12%
※対象:直近2年間にイエウール土地活用に相談し、100坪前後の土地でアパート経営に進んだ相談者約177件のうち、建築費の削減実感について回答が得られた164件を分析。「300万円以上下がった」46%、「100万〜300万円下がった」25%、「ほとんど下がらなかった」17%、「1社にしか相談しなかった」12%(相談記録分析、複数回答除く)。
担当者
7割近くの方が建築費を下げられている一方、1割強は1社にしか相談していないのですね。この差はどこから生まれるのでしょうか。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を超える土地活用の相談実績あり)
「私が見てきた中では、同じ坪数・同じ構造でも、設計と施工を1社にまとめる『設計施工一貫方式』を選ぶか、別々の会社に依頼する『分離発注方式』を選ぶかで、設計料だけで数百万円の差が生まれます。加えて、1社だけの提示額をそのまま受け入れてしまうと、他社であればもっと下げられたはずのコストに気づく機会そのものを失ってしまいます。」
担当者
具体的には、どのように比較を進めればよいのでしょうか。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を超える土地活用の相談実績あり)
「私が相談を受ける際は、まず本体工事費の内訳を項目ごとに開示してもらうようお伝えしています。そのうえで、外構費や諸費用など変動の余地がある項目に絞って、同じ坪数・同じ仕様条件で2〜3社を比較します。総額だけを並べて比べると、仕様の違いを見落として『安かったはずが結局同じ』ということが起きるためです。」
実際に、この考え方をもとに複数社比較に動いたことで収支が改善した相談者の事例を見てみましょう。
この事例から読み取れるのは、発注方式そのものを見直すだけでなく、「同じ条件で複数社に見積もりを取る」という行動が、設計料・本体工事費の両面で削減効果を持つという点です。
※本事例は、イエウール土地活用のご成約者様を対象に運営事務局が実施したアンケートおよび相談記録へのヒアリングをもとに作成しています。個人が特定できないよう、氏名・詳細な住所等の情報は非公開・加工しています。掲載している金額はご本人から提供いただいた情報に基づくものであり、実際の削減額は物件条件・発注先により異なります。
建築費を抑える工夫は、単に初期費用を減らすためだけでなく、保有コストを含めた収支全体を安定させるための手段でもあります。自分の土地・条件でどこまで削減できるかは、実際に複数社のプランを比較してみないと分かりません。
発注方式の違いだけで500万円以上の差が出ることもあります。自分の場合、建築費はどこまで下げられるのか、複数社のプランを比較して確認してみましょう。
100坪の土地はアパート経営以外の選択肢も含めて比較できる
ここまで見てきたように、100坪の土地でのアパート経営は、駐車場や間取りの条件、そして発注方式の工夫次第で利回りが大きく変わります。実質利回りが思ったより低くなりそうな場合や、自己資金の準備が難しい場合には、アパート経営に絞り込む前に「売却」という選択肢も含めて比較しておくことをおすすめします。
イエウールは土地活用だけでなく、売却・リフォームなど複数のサービスを運営しているポータルです。1つのハウスメーカーや1つの土地活用会社では「建てる前提」でしか提案ができませんが、複数の選択肢を横断して見ている立場だからこそ、「この土地は活用より売却の方が手残りが大きくなりやすい」といった、建てる以外の判断も含めて中立的に整理できます。
【調査結果】100坪前後の土地活用相談者が、最終的にどの選択肢を選んだか
イエウール土地活用に寄せられた、土地面積80〜120坪の相談者(直近2年間・約340件)を分析したところ、アパート経営に進んだ方は52%にとどまり、24%が売却、14%がマンション経営など別の活用法、10%が「保留・様子見」という結果でした。アパート経営に進まなかった方の多くが、利回りの試算段階で「思ったより手残りが少ない」と感じたことがきっかけだったと回答しています。
※対象:土地面積80〜120坪でイエウール土地活用に相談し、活用方針が確定した相談者約340件(直近2年間)。最終的な選択の内訳は、アパート経営52%、売却24%、マンション経営など他の土地活用14%、保留・様子見10%(相談記録分析、複数回答除く)。
担当者
半分近くの方がアパート経営以外を選んでいるのですね。この差はどこから来るのでしょうか。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を超える土地活用の相談実績あり)
「私が見てきた中では、100坪前後という規模は、アパート経営でも他の活用法でも十分に選択肢になる中間的な広さです。だからこそ、片方だけを検討して決めてしまうと、後になって『もう一方の方が良かったかもしれない』と感じるケースが目立ちます。」
100坪の土地でアパート経営を続けるべきか、売却すべきかの分かれ目
ここまでの利回り・保有コスト・建築費削減の試算を踏まえると、「アパート経営を続けるべきか」「売却すべきか」を判断する目安が見えてきます。100坪という広さは、都市近郊で賃貸需要が高いエリアに限り、アパートよりも戸数の多いマンション規模の事業(RC造中心・区分所有型で、アパートより多い戸数を確保しやすい事業形態)や、自宅と賃貸部分を組み合わせた賃貸併用住宅を検討できる場合もありますが、多くの土地ではアパート経営と売却のどちらが自分に合うかを比較することが現実的な判断軸になります。
| アパート経営を続ける方が合理的なケース | 売却の方が合理的なケース | |
|---|---|---|
| 利回り | 保有コストを踏まえても実質利回りが5%以上を確保できる | 建築費削減の工夫をしても実質利回りが5%を下回りそう |
| 家賃相場・需要 | 駅からの距離が近い、または車移動が前提で駐車場需要が見込める | 周辺の家賃相場が低く、空室リスクが高いと感じる |
| 求めるもの | 毎月の安定収入を長期的に得たい | まとまった資金を早期に確保したい、管理の手間を避けたい |
実質利回りが5%を下回りそうな場合、あるいは自己資金の負担感が重いと感じる場合は、アパート経営に絞り込む前に売却の概算査定も並べて確認しておくと、後悔のない判断につながります。都市近郊でマンション規模の事業を検討したい場合は、マンション建築費の相場を見るもあわせてご確認ください。自宅を兼ねた活用も選択肢に入れたい場合は、賃貸併用住宅の建築費相場も確認しておくと比較の幅が広がります。


アパート以外の活用法を幅広く比較したい場合は、アパート以外の土地活用方法を見るから選択肢を確認できます。
アパート経営が向いているか判断がつかない場合は、活用・売却・保有の選択肢をまとめて確認できる無料診断から始めてみましょう。


正直に言うと、私の土地は100坪でも角地でも駅近でもなく、正直アパート経営に向いているのか自信がありません。こういう土地でも、活用した方が良いケースはあるのでしょうか。


それは多くの方が感じる不安です。判断のためにいくつか伺いたいのですが、最寄り駅からの距離と、周辺にファミリー向け・単身向けどちらの賃貸需要が多いか分かりますか。


駅からは徒歩20分くらいで、周辺は戸建てが多く、ファミリー層が多い地域だと思います。


その条件であれば、単身向けワンルームより、ファミリー向け1LDK〜2DK中心の間取りの方が空室リスクを抑えやすい傾向にあります。ただし駅から20分という距離は家賃水準に影響するため、早見表の家賃想定より控えめに試算し、実質利回りが5%を割り込まないかを必ず確認することをおすすめします。それでも厳しい場合は、無理にアパート経営に絞らず、売却も含めて比較したほうが手残りが大きくなる可能性があります。


駅距離を踏まえて控えめに試算する、という考え方が分かって安心しました。まずは間取りタイプを変えたケースと、売却した場合の両方で数字を出してもらおうと思います。
担当者
日々の相談を伺っていても、駅距離や周辺の需要に不安を感じている方は本当に多くいらっしゃいます。ただ、条件が良くない土地ほど「建てる前提」で1社にだけ相談すると話が進みにくく、複数のプランや売却査定を並べて比べた方が、結果的に納得のいく決断につながる方が多い印象です。
アパート経営が向いているかどうかは、土地の条件だけでなく「何を優先したいか(安定収入か、まとまった資金か)」によっても変わります。活用・売却の両方を並べて比較したい方は、以下から複数社のプランと売却査定をまとめて確認できます。
実際に、複数の活用法を比較検討したうえでアパート経営を選んだオーナーの実例を見てみましょう。ここでの利回り5%という水準は、本記事で「アパート経営を続けるか売却も検討すべきか」の目安として挙げた分かれ目にちょうど近い数字であり、実際の判断材料として参考になります。
建築費 1億円〜1億5,000万円
祖母が経営していた駐車場を相続することになり、今以上に収益をあげる方法を考えた時、近所に小中学校があることからファミリー世代にも賃貸需要があると見込みアパート経営を決意しました。当然、リスクはあるものの、子ども達の世代に必ずプラスになる資産として大きな金額を投資して新築のアパート経営を始めようと考えました。
※イエウール土地活用のオーナー事例データより。掲載している費用・利回り等の数値はご本人から提供いただいた情報に基づき、個人が特定できないよう加工しています。
この事例から読み取れるのは、相続で受け継いだ土地であっても、周辺の賃貸需要(小中学校の近さ=ファミリー層の需要)を見極めたうえで、複数業者を比較検討してからアパート経営に進めば、利回り5%という決して高くはない水準でも「資産を次世代に引き継ぐ」という目的に納得して進める方がいるという点です。逆に言えば、この水準を下回りそうな場合は、本記事で見てきたとおり売却も含めた比較を検討する価値があります。
よくある質問
まとめ|100坪アパート建築費は「自分の条件」に当てはめて判断する
100坪の土地でのアパート建築費は、構造・間取りタイプ・駐車場の有無によって数百万円単位で変わります。まずは早見表で自分の条件に近いケースを確認し、建築費の内訳で自己資金の目安をつかみ、建ぺい率・容積率で実現可能性を確認したうえで、利回り・保有コストで経営として成り立つかを判断し、さらに発注方式の工夫で収支をどこまで改善できるかまで確認することが大切です。
もし利回りの試算段階で「思ったより手残りが少なそうだ」と感じた場合は、アパート経営に絞り込む前に、売却など他の選択肢も含めて比較してみることをおすすめします。








