アパートは建築費2,000万円で建てられる?事例や費用を抑え方を徹底解説!

- 部屋数4戸(1K)の木造2階建てアパートが建てられる
- 必要な自己資金の目安は600~800万円
- 自己資金2,000万円なら部屋数8戸のアパートが建てられる
賃貸アパートは、建築費の予算が2,000万円程度でも建てられます。ただし、かなりローコストな価格帯のため、建てられるのはシンプルで小規模なアパートに限られます。
建築費を抑えてアパートを建てようとすると、規模・設備・工法にさまざまな制約が生まれます。この記事では、実際の建築事例や費用の内訳、予算内で建てるための注意点まで解説します。
【シミュレーター設置】私の土地なら、いくらでどんなアパートが建つ?
アパート建築費2,000万円で建てられるアパートの規模と間取り事例
全国のアパート坪単価は構造別でいくら違う?
建築費の予算を考えるうえでの出発点になるのが、構造別の坪単価です。木造は鉄骨造(プレハブ工法)より坪単価が4割前後安いため、予算を抑えたい場合は木造が第一候補になります。
▼賃貸アパートの構造別坪単価(全国・東京都・大阪府/2025年)
| エリア | 木造 | 鉄骨造(プレハブ工法) |
|---|---|---|
| 全国平均 | 72.9万円/坪 | 116.4万円/坪 |
| 東京都 | 92.9万円/坪 | 137.0万円/坪 |
| 大阪府 | 61.9万円/坪 | 106.2万円/坪 |
出典:国土交通省「建築着工統計調査 住宅着工統計」(2025年)の賃貸アパート工事費予定額データをもとに、坪単価水準として整理された調査(アーキブック「賃貸アパートの建築費は坪単価でどの程度の水準か?」)を参照し、イエウール編集部が作成。集計対象は戸数10戸以上の案件。2025年の工事費予定額は消費税を含むものと含まないものが混在するため、前年以前との比較には留意が必要です。
そのまま当てはまるとは限りません。同じ木造でも、都道府県によって坪単価は最大3倍近い差があります。これは建築費そのものの違いだけでなく、職人の人件費水準や資材の輸送コストなど、地域の建設市場の事情も影響しています。
- エリアの建設市場の需給:職人・資材の確保が難しい地域ほど坪単価が上がりやすい傾向があります。
- 前面道路の幅員:道路が狭いと重機・資材車両の搬入に制約が生まれ、施工費が上がることがあります。
- 地盤改良工事の有無:地盤が弱い土地では、坪単価とは別に数十万〜数百万円の追加費用が発生します。
この坪単価表を、どう使えばいい?
この坪単価表は「建築費の総額を正確に算出するもの」ではなく、複数社から届いた見積もりが相場から大きく外れていないかを確認する物差しとして使うものです。自分の土地の建築費をこの表の数字だけで確定させることはできません。
- 見積もりの適正チェックに使う:提示された坪単価がエリア水準と大きくかけ離れていないかを確認する用途に使えます。
- 構造選びの比較材料に使う:木造と鉄骨造の建築費差を把握し、予算内に収まる構造を絞り込む用途に使えます。
- 最終的な建築費の確定には使わない:前面道路の幅員・地盤・建材グレードは表に反映されていないため、必ず現地調査に基づく見積もりで確定させます。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「坪単価表を見て「この金額なら大丈夫」と安心してしまう方が多いのですが、坪単価はあくまで平均値であり、個別の土地の条件次第で上下に振れる数字です。
特に、前面道路が狭い土地・高低差がある土地では、坪単価表に出てこない付帯工事費が想定以上にかさむことがあります。
見積もりを受け取ったら、坪単価だけでなく「付帯工事費に何が含まれているか」を必ず確認してください。」
木造平屋アパート(4戸)の建築事例
アパートの建築費の予算が2,000万円の場合、坪単価が最も安い木造で、平屋または2階建てのアパートを建てられます。建坪は10〜25坪程度が目安です。なお、3階建て以上はコストがかさむため現実的ではありません。

まずは、木造平屋で建てられる間取りの事例を見てみましょう。
- 敷地面積:45坪(約132㎡)
- 建坪(建築面積):24坪(約79㎡)
- 間取り・部屋数:1R × 4戸
- 想定家賃・年間収入:家賃5〜6万円/月・満室時で年間240万円(家賃5万円想定)
坪単価が74万円の場合、建築費の目安は「74万円/坪×24坪=1,796万円」です。家賃は都市部で6万円前後、地方では5万円前後が目安ですが、駅前や都心部など利便性の高い立地条件であれば7万円以上に設定できることもあります。
坪単価74万円(全国平均72.9万円/坪に近い水準を想定)×建坪24坪で試算。
※上記は市況(2025年時点)を反映したシミュレーションです。実際の建築費は前面道路の幅員・地盤改良工事の有無・解体工事の有無・建材グレード等により大きく変動します。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「平屋は建築コストを抑えやすい反面、同じ敷地面積で比較すると2階建てより取れる戸数が少なくなりやすい点に注意してください。
階段・廊下のスペースが不要な分、居室に面積を回せるメリットはありますが、坪当たりの家賃収入で見ると2階建てに劣後するケースが多いです。
敷地の形状にゆとりがある場合は、平屋と2階建て両方でプランを取り、戸数と家賃収入の両面で比較することをおすすめします。」

木造2階建てアパート(4戸)の建築事例
2階建てにすることで、より狭い敷地面積で平屋と同じ戸数のアパートを建築できます。
そのとおりです。敷地面積を約3分の2に抑えながら同じ戸数を確保できるため、土地面積が限られている場合は2階建てのほうが選びやすくなります。
- 敷地面積・建坪:敷地30坪(約99㎡)・建坪14坪(約46㎡)
- 延べ床面積・間取り:28坪(約93㎡)・1K × 4戸
- 想定家賃・年間収入:家賃6〜7万円/月・満室時で年間288万円(家賃6万円想定)
坪単価が74万円の場合、建築費の目安は「74万円/坪×28坪=2,072万円」です。建築費は延べ床面積・戸数が増えるほど上がるため、2階建てでも最大4戸程度が目安になります。
坪単価74万円(全国平均72.9万円/坪に近い水準を想定)×延べ床面積28坪で試算。
※上記は市況(2025年時点)を反映したシミュレーションです。実際の建築費は前面道路の幅員・地盤改良工事の有無・解体工事の有無・建材グレード等により大きく変動します。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「4戸というのは、ローコスト帯の木造アパートで管理効率と収益性のバランスが取りやすい規模です。
戸数を無理に増やそうとすると、1戸あたりの専有面積が削られて入居者需要が落ちることがあり、結果的に空室率が上がって収益が悪化します。
戸数を増やす検討をする際は、専有面積を削らずに増やせるかどうかを建築会社に確認してください。」

表面利回り・実質利回りのシミュレーション
木造2階建て・4戸のケースで、実際の利回りをシミュレーションしてみましょう。空室率10%、年間諸経費は家賃収入の15%として計算します。
| 建築費・収支の前提条件 | 数値 |
|---|---|
| 本体工事費 | 2,072万円 |
| 付帯工事費 | 410万円 |
| 諸費用 | 200万円 |
| 家賃・戸数・空室率 | 6万円/月・4戸・空室率10% |
年間家賃収入=6万円×4戸×12ヶ月×(100%-10%)=259.2万円
表面利回り(経費を引く前の、年間家賃収入÷建築費で出した収益の割合)=259.2万円÷(2,072万円+410万円)×100=約10.4%
実質利回り(管理費・税金・空室分などの経費を引いた後の、実際の手取り収益率)=(259.2万円-259.2万円×15%)÷(2,482万円+200万円)×100=約8.2%
本体工事費2,072万円・付帯工事費410万円・諸費用200万円・空室率10%・諸経費率15%という前提での試算です。
※上記は市況(2025年時点)を反映したシミュレーションです。実際の建築費・利回りは前面道路の幅員・地盤改良工事の有無・解体工事の有無・建材グレード・家賃設定・空室率等により大きく変動します。
そのとおりです。今回のシミュレーションは所有地に建築する前提で、土地の購入代金を含んでいません。土地から購入して運用する場合、理想的な実質利回りの目安は5〜8%以上とされます。実際の収支計画では、アパートローンの返済スケジュールも合わせて確認する必要があります。
この利回りシミュレーションを、どう使えばいい?
このシミュレーションは「この物件で確実に得られる利回り」を示すものではなく、複数の建築プランを同じ条件で比較するための土台として使うものです。1社の試算結果だけを見て建築を決めることはできません。
- 複数プランの比較材料に使う:同じ空室率・諸経費率の前提で複数社のプランを並べて比較する用途に使えます。
- 厳しめの条件で再計算する材料に使う:空室率・諸経費率を引き上げても黒字が残るかを確認する用途に使えます。
- この数字だけで契約判断はしない:ローン返済額・修繕積立額を反映していないため、最終判断は建築会社の詳細な収支計画で行います。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「表面利回り10%という数字だけを見て安心するのは危険です。
空室率と諸経費率を厳しめに設定し直しても黒字が残る設計かどうかを必ず確認してください。ローコスト帯の物件は家賃も低いため、想定より2〜3戸空くだけで実質利回りが大きく目減りします。
建築会社から利回り試算をもらう際は、空室率20%・諸経費率20%で再計算した数字も合わせて出してもらいましょう。」

ここまで見てきた建築費は、あくまで坪単価74万円を前提にした目安です。実際の建築費は建築会社によって大きく異なるため、ある程度の予算が固まったら複数社から見積もりを取って比較しましょう。「イエウール土地活用」なら、土地の所在地を入力するだけで複数の大手ハウスメーカーの見積もりを一括請求できます。
活用事例:Afit(メゾネット)





| エリア | 広島県 |
| 土地面積(㎡) | 330 |
| 延べ床面積(㎡) | 244.63 |
| 工法 | 木造在来 |
| 建築費用(円) | 3,000万 |
建築費2,000万円のアパートにかかる費用の内訳と自己資金の目安

本体工事費・付帯工事費・諸費用の内訳
アパートの建築には、本体の建築費(本体工事費)以外にも費用が別途必要です。建築費が2,000万円のアパートを建てるには、総額で2,600万円程度かかります(土地代含まず)。
▼アパート建築にかかる費用の内訳(本体工事費に対する比率)
| 費用の種類 | 全体に占める割合 | 本体工事費2,000万円の場合の目安額 |
|---|---|---|
| 本体工事費 | 約75〜80% | 2,000万円 |
| 付帯工事費 | 約15〜20%(本体の約20%) | 約400万円 |
| 諸費用 | 約5〜10%(本体の約10%) | 約200万円 |
直近2年間におけるイエウール土地活用の累計1.4万人の見積もり・建築実例から集計した統計データです。木造アパートの新築見積もりにおける本体工事費・付帯工事費・諸費用の内訳割合を集計し、平均的なレンジとして整理しました。実際の比率は土地の状況・建築会社により異なります。
本体工事費とは、基礎工事や木工事、外装・内装の仕上げ、キッチン・トイレ・浴室などの設備工事など、アパート本体部分の工事にかかる費用の総称です。「建築費」という時は、この本体工事費を指すことが多いです。付帯工事費は整地・地盤改良・給排水設備・外構工事など、土地にアパートを建てるために必要な工事の費用です。仮設工事費を本体工事費に含める会社と含めない会社があるため、見積もり時に必ず確認しましょう。
付帯工事費の割合は、土地の形状・地盤の強さによって20%を超えることがあります。特に、傾斜地や軟弱地盤の土地では、整地・地盤改良にかかる費用が標準よりかさみやすい点に注意が必要です。
この内訳表を、どう使えばいい?
この内訳は「自分の土地の費用を正確に予測するもの」ではなく、見積書の内訳が極端に偏っていないかを確認するチェック基準として使うものです。付帯工事費が本体工事費の30%を超えるような見積もりを鵜呑みにすることはできません。
- 見積書の内訳チェックに使う:付帯工事費・諸費用の比率が平均レンジから大きく外れていないかを確認する用途に使えます。
- 総額の概算把握に使う:本体工事費の見積もりが出た時点で、総額のおおよその規模感をつかむ用途に使えます。
- 個別の追加費用の予測には使わない:地盤改良費・解体費など土地固有の費用は表に反映されていないため、現地調査後の見積もりで確認します。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「見積書を比較する際は、本体工事費だけでなく付帯工事費・諸費用まで含めた総額で比較することが重要です。
本体工事費が安く見える会社ほど、付帯工事費を後から追加請求してくる傾向があります。特に地盤改良費は土地によって数十万〜数百万円変わるため、見積もりの前提条件を必ず確認してください。
「一式」表記の項目があれば、内訳を出してもらうよう依頼しましょう。」

必要な自己資金は費用総額の約3割が目安
アパート建築にかかる費用の総額に対して、必要な自己資金の割合は約3割が目安です。
アパートローンの借入時には、金融機関にもよりますが借入額の約2割程度の頭金を求められることが多いです。不動産投資への融資は引き締めが厳しくなっており、フルローンでの借り入れは難しい状況にあります。また、アパート建築の諸費用の多くは融資が下りる前に支払う必要があるため、「頭金+諸費用」として費用総額の約3割を自己資金として用意しておくと安心です。
直近2年間におけるイエウール土地活用の累計1.4万人の見積もり・建築実例から集計した統計データです。アパートローンを利用して着工に至った案件における、自己資金(頭金+諸費用)が費用総額に占める割合を集計し、平均的な水準として整理しました。
自己資金3割の目安を、どう使えばいい?
この3割という数字は「自分に必要な自己資金額を確定するもの」ではなく、資金計画の初期段階でおおよその準備額を把握するための出発点として使うものです。金融機関の審査結果を待たずに3割で確定させることはできません。
- 建築プランを絞り込む出発点に使う:自己資金からおおよその建築可能な予算規模を逆算する用途に使えます。
- 資金準備のスケジュール確認に使う:着工前にいくら準備しておく必要があるかを把握する用途に使えます。
- 最終的な必要額の確定には使わない:他の借入状況・所得水準により金融機関の審査結果は変わるため、最終的な必要額は事前審査で確認します。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「自己資金3割というのはあくまで目安で、実際に必要な金額は金融機関の審査結果次第で上下します。
特に、他に借入があったり、確定申告での所得が低かったりすると、頭金の要求水準が2割から3割・4割に上がることがあります。
建築会社に相談する前に、取引のある金融機関でおおよその融資可能額を確認しておくと、プランの絞り込みがスムーズになります。」
初期費用2,000万円でアパートは建築できるのか
アパート経営を始める初期費用を2,000万円以内に収めることはできるのでしょうか。結論から言うと、土地の購入から始める場合、初期費用を2,000万円以内に収めるのは難しいです。相続などですでに所有している土地にアパートを建てるのであれば可能ですが、建てられる設計や規模は限られます。
規模の小さなローコストアパートなら建築可能
前章で見たとおり、建築にかかる費用の総額は、アパート本体の建築費のおよそ1.3倍が目安です。つまり、総額を2,000万円に抑えるには、本体の建築費を「2,000万円÷1.3=約1,500万円」に収める必要があります。
本体工事費1,500万円は、アパート建築としてかなりローコストな部類です。坪単価70万円で建てるとしても、延べ床面積は20坪程度にとどまり、専有面積5坪の1Rがかろうじて4戸設けられる規模で、一般的には「狭小アパート」に分類されます。
狭小アパートは住宅そのものの魅力で入居者を呼び込むことが難しく、立地条件が悪い土地では空室が長期化しやすいリスクがあります。専有面積が狭いほど単身者向けの選択肢が増えるため、周辺の単身賃貸ニーズを事前に確認し、需要が見込める立地条件かどうかを建築前に把握しておくことが重要です。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「狭小アパートで失敗するオーナーの多くは、「安く建てられるから」という理由だけで着工してしまうケースです。
専有面積5坪の1Rは、単身の学生・社会人には需要がありますが、ファミリー層には全く刺さりません。周辺人口の年齢構成や大学・工場の有無を確認しないまま建てると、空室の問題が起きやすくなります。
着工前に周辺の賃貸物件の入居率・築年数を建築会社や不動産会社に確認しておきましょう。」

予算が厳しい場合は「戸建賃貸」も選択肢
建築費1,500万円を目安に賃貸住宅を建てたい場合、アパートではなく「戸建賃貸住宅」の建築も検討する価値があります。
戸建賃貸であっても、入居者がいれば相続税評価額・固定資産税評価額の評価減を受けられるため、土地の節税対策として機能します。また、狭小アパートは若者中心で入退去が発生しやすい一方、戸建賃貸はファミリー層がメインターゲットのため長期入居を期待しやすいという違いもあります。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「戸建賃貸は、アパートより家賃単価は下がりやすいものの、入退去のたびに発生する原状回復費・広告費が少ないため、手間や実質の収支で見るとアパートに引けを取らないケースがあります。
特に、狭小地でアパートの間取りが窮屈になる土地では、戸建賃貸のほうが仕様の自由度が高く、結果的に競合と差別化しやすいこともあります。
迷った場合は、アパートと戸建賃貸の両方でプランと収支シミュレーションを取り比較することをおすすめします。」

自己資金2,000万円を用意できる場合に建てられるアパートの事例
2,000万円を自己資金として、ローンを借り入れてアパートを建築する場合はどれくらいの規模になるのでしょうか。前章の「自己資金は総額の約3割が目安」を踏まえると、自己資金2,000万円で予算6,000万〜7,000万円のアパートを建築できます。
木造2階建てアパート(1K・8戸)の事例
費用の総額が6,600万円の場合、アパート本体の建築費は約5,000万円が目安です。坪単価75万円とすると、以下のような条件の木造アパートが建築可能です。
- 構造・階数:木造2階建て
- 延べ床面積・建坪:約66坪・約33坪
- 間取り・部屋数:1K(8坪)× 8戸
建築費2,000万円の木造アパートと比べて2倍の戸数を確保して賃貸経営できます。建坪33坪の2階建てアパートを建てるには、建ぺい率60%の地域なら55坪以上、建ぺい率80%の地域なら約40坪以上の敷地面積が必要です。
坪単価75万円(全国平均72.9万円/坪よりやや高い水準を想定)×延べ床面積66坪×1.3倍(総額)で試算。建ぺい率60%・容積率200%の条件。
※上記は市況(2025年時点)を反映したシミュレーションです。実際の建築費は前面道路の幅員・地盤改良工事の有無・解体工事の有無・建材グレード等により大きく変動します。
建ぺい率とは、土地に対して建物を建てられる面積の上限のことです。同じ建坪でも、建ぺい率が低い地域ほど広い敷地が必要になるため、手持ちの土地の建ぺい率次第で建築可能な戸数が変わります。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「8戸クラスになると、管理会社への委託が前提になる規模だと考えてください。
4戸規模ならオーナー自身での管理も現実的ですが、8戸を超えると入退去対応・清掃・クレーム対応の頻度が上がり、自主管理では手が回らなくなるケースが多いです。
建築段階で、管理委託費(家賃の5%前後が目安)を収支計画に織り込んでおくことをおすすめします。」
戸数・坪数から、建築費の目安を調べる



軽量鉄骨造3階建てアパート(1R・9戸)の事例
坪単価90万円の軽量鉄骨造で3階建てにする場合は、以下のような条件のアパートが建築可能です。
- 構造・階数:軽量鉄骨造3階建て
- 延べ床面積・建坪:約55坪・約18.5坪
- 間取り・部屋数:1R(約6坪)× 9戸
坪単価90万円(軽量鉄骨造を想定した簡易試算)×延べ床面積55坪×1.3倍(総額)で試算。建ぺい率60%・容積率200%の条件。
※鉄骨造は軽量鉄骨・重量鉄骨で坪単価の水準が異なり、プレハブ工法の鉄骨造全体で見た全国平均は116.4万円/坪です(アーキブック調べ)。上記は軽量鉄骨造を想定した簡易試算のため、実際の建築費は建築会社の見積もりでご確認ください。
そのとおりで、3階建てにできる土地であれば、より多くの戸数を確保できます。ただし、地域によっては耐火構造での建築が義務付けられ、費用がかさむ可能性がある点には注意が必要です。
防火地域・準防火地域に指定された土地で3階建てアパートを建てる場合、耐火建築物としての仕様が義務化され、坪単価が1〜2割程度上がることがあります。着工前に、自分の土地がどの地域区分に該当するかを役所または建築会社に確認しておきましょう。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「1Rを9戸並べるプランは、単身者需要が強いエリアでは高稼働が狙えますが、需要が薄いエリアでは供給過多になりやすい規模でもあります。
周辺に同規模のワンルーム物件が乱立していないか、賃貸情報サイトで空室状況を事前に確認してください。
迷った場合は、1R中心のプランと、1LDKを含む戸数を減らしたプランの2案を建築会社に出してもらい比較しましょう。」
構造・階数から、建築費の目安を調べる


建築費を抑えてアパートを建てるときの5つの注意点

アパートを建てる予算2,000万円は、相場から見ると「ローコスト」の部類に当たります。この章では、建築費を抑えてアパートを建てるにあたって注意すべきポイントを5点解説します。
規格化プランで建てられるか確認する
アパートを安く建てるには、ハウスメーカーや工務店の規格化プランを活用しましょう。多くの会社が、間取りや建材・仕様を規格化したアパート建築プランを用意しており、これを利用できれば建築費を抑えやすくなります。
土地の状況によっては規格化プランを利用できないことがあります。面積が狭すぎる、土地の形状が特殊(細長い・変形地など)、周辺道路が狭くて車両が進入できないといったケースでは、規格化プラン外のオーダー設計となり費用が上振れします。相談時に、自分の土地で規格化プランが使えるかどうかを個別に確認しましょう。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「規格化プランの中身は会社によって差が大きく、「規格化プラン」という言葉だけで安心するのは早計です。
設備のグレードダウンで安く見せているケースや、逆に標準仕様のまま質を落とさず提供しているケースなど幅があります。
複数社の規格化プランを取り寄せ、同じ坪数・同じ間取り条件で仕様を横並び比較することをおすすめします。」
デザインにこだわりすぎない
アパートの建築費を抑えるには、外観や間取り、内装をできる限りシンプルに仕上げることを心がけましょう。デザイナーズアパートのようなおしゃれな建物は競合物件と差別化でき入居者も集まりやすいですが、複雑なデザインは設計・施工にコストがかかるため、2,000万円という予算での実現は現実的ではありません。
規格化プランを使う場合でも、外装や内装の仕様をオプションで変更しようとすると費用がかさみ、結果的に元の予算をオーバーしてしまうことが多いです。ワンルームの入居者はアパートのデザインにこだわりがない人も多いため、コストを抑えたい場合はデザインについて割り切ることをおすすめします。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「デザインで差別化するより、ローコスト帯では立地条件と家賃設定の妥当性のほうが入居率への影響が大きいです。
内外装にこだわって予算オーバーするより、その分を後述する設備投資や修繕費の積み立てに回したほうが、長期的な収益は安定しやすくなります。
予算配分に迷ったら、デザインより「入居者が実際に触れる設備」を優先してください。」
修繕費を高めに見積もっておく
経営しているアパートが損耗した場合は適宜修繕が必要ですが、ローコストアパートは修繕の頻度が高く、修繕費が高くなる可能性があります。建築費2,000万〜3,000万円台の施工には木造のプレハブ工法が主に用いられ、腐食・シロアリ・雨漏りの被害を受けやすいためです。
建築費の予算が少ないと外装・塗装工事にあまり費用をかけられず、リフォーム時に1回の工事で数十万円〜数百万円かかることがあります。修繕費がかさみ過ぎると収益性が悪化するため、施工時に外壁・塗装のグレードを上げておくことも1つの手段です。日常的な清掃・管理に気を配ることも、建物の傷みを防ぐうえで重要です。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「ローコストアパートの収支計画で一番見落とされがちなのが修繕費の積み立てです。
初期の家賃収入をすべて手元に残す設計にすると、10年目前後の外壁・屋根の修繕タイミングで資金が足りなくなるオーナーが少なくありません。
家賃収入の5%程度を修繕積立として毎月確保しておくと、突発的な出費にも対応しやすくなります。」
建築会社の実績・評判を確認しておく
安価に建築を請け負う会社の中には、施工段階で手抜き工事を行っていたり、使用する建材の質が悪すぎたりする会社もあります。工事の品質が悪いと修繕費がかさむだけでなく、揺れや騒音の問題が発生しやすくなります。
いくら建築費が安くても、アパートの居住性が悪すぎると退去が発生しやすく、収益性が下がります。また、資金繰りが悪い会社が受注を増やすためにローコストで工事を請け負っているケースでは、建築途中に倒産するリスクもあります。契約締結前に、建築会社の評判・実際の入居者の意見・企業の経営状況を調べておきましょう。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「見積もり金額だけで会社を決めるのは避けてください。
同じ延べ床面積・同じ仕様の見積もりを複数社から取った上で、極端に安い会社は必ず理由を確認するようにしましょう。相場より2〜3割安い場合、材料のグレードダウンか、下請けへの過度なコスト転嫁が起きていることが多いです。
着工実績・竣工後の入居者アンケートを見せてもらえるかどうかも、信頼できる会社かの判断材料になります。」
設備投資は節約しすぎない
アパートの家賃や入居率を保つためには、設備にかける費用を節約しすぎないことが重要です。住宅設備を簡素にすれば建築費は抑えられますが、周辺物件と比べて見劣りする仕様だと入居者を集めづらく、長期的には収益面でマイナスになりやすいです。
そのとおりです。どんなアパートも初めは新築ですが、いずれ築年数が経過して家賃を下げなければならないタイミングが訪れます。賃料設定をできる限り維持するには、ある程度設備にお金をかけておくことがおすすめです。近年はセキュリティ・遮音性への需要が高いため、モニター付きインターホンの導入や、振動が伝わりにくい内装資材の採用も選択肢になります。
- 削ってよいもの:外観・間取りの複雑さ、内装のデザイン性
- 削らないほうがよいもの:修繕積立・セキュリティ設備・遮音性能など、入居後の満足度と長期の空室率に直結する項目
- 必ず確認すべきこと:規格化プランの適用可否・見積もりの内訳・建築会社の実績
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「設備投資は「今いくらかかるか」ではなく、「何年後に家賃を下げずに済むか」で判断すると失敗しにくくなります。
モニター付きインターホンや宅配ボックスは数万〜十数万円の追加費用ですが、周辺相場より家賃を維持できれば数年で回収できることが多いです。
建築会社と打ち合わせる際は、「このオプションを入れると家賃相場をどれだけ維持しやすくなるか」を必ず質問してください。」
出典:デザイナーズアパートの費用相場に関する記事をもとにイエウール編集部が作成。
2,000万円でアパートを建築できる会社を見つける方法

近年は建築費の高騰が続いており、安くアパートを建てることが難しくなってきています。低予算での建築は建築会社側の利益も小さくなるため、請け負ってくれる会社を見つけるには根気強さが必要です。
ローコストアパートに強い企業に相談する
数ある建築会社の中には、比較的低コストでのアパート建築を専門に請け負っている企業があります。低コストアパートの相談・建築実績が豊富なため、大手ハウスメーカーとは異なる、予算に合う設計を提案してくれる可能性があります。ただし、対応エリアが限られる場合があるため事前に確認しておきましょう。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「ローコスト特化の会社は仕入れルートの効率化や規格化の徹底でコストを下げていることが多く、質を落とさず安く建てられるケースも珍しくありません。
ただし、対応可能な階数・構造の幅が狭い会社もあるため、希望する規模がその会社の得意領域と合っているかを確認する必要があります。
相談の際は、「自分の希望条件(戸数・構造)の施工実績があるか」を最初に聞いてみてください。」

地場の工務店に相談する
地元の工務店であれば、職人の派遣や資材の移動距離が少ないため割安で工事を請け負ってくれる可能性があります。ただし、全国展開のハウスメーカーや規模の大きな工務店に比べてアフターフォローが万全でない可能性があります。
工務店に設計士が在籍していない、または規格化プランを用意していない場合、アパートの設計料がかさむ可能性があります。見積もりを取る際は、設計料が別途発生するか、規格化プランの提供があるかを事前に確認しておきましょう。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「地場の工務店を選ぶ際は、竣工後のアフターフォロー体制を契約前に書面で確認することを徹底してください。
価格の安さだけで選ぶと、数年後に外壁や設備の不具合が出た際、対応してもらえないケースがあります。
アフターサービスの保証年数・対応範囲を、他社と比較できる形で見積もりに明記してもらいましょう。」

とにかく複数の建築会社に相談する
条件に合った建築会社を見つけるためには、とにかく多くの企業に相談することが近道です。数多くの会社に問い合わせることで、提案される建築プラン・見積もり・収支計画を比較しながら、条件が最も良い会社を見つけられます。
「イエウール土地活用」なら、一度にまとめて複数の建築会社の資料を請求できます。見積もり依頼は無料でできるため、時間や手間を抑えて効率よく計画を進めたい方はご活用ください。
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「比較のコツは、各社に同じ条件(坪数・間取り・構造)を提示して見積もりを依頼することです。
条件がバラバラのまま金額だけを比べると、安く見える会社が実は仕様を削っているだけ、ということが起こります。
最低3社以上から同条件の見積もりを取り、総額・工期・保証内容の3点で比較してください。」

2,000万円でもアパートは建築できる
建築費の予算が2,000万円のアパートは、最大でも30坪程度の規模になります。建材や設備に費用をかける余裕もあまりないため、収益性を確保するのに苦戦するケースもあります。しかし、建築プランを吟味すれば、2,000万円でもアパートを建てて経営することは可能です。
費用を抑えてアパートを建築してくれる会社を探すには、根気強く多くの会社から資料を集めることが重要です。情報収集を進めることで、理想のアパートづくりのパートナーを見つけられる可能性が高まります。
- 取引金融機関で融資可能額を確認する
自己資金3割という目安が、自分の場合いくらになるかを先に把握しておくと、プランの絞り込みがスムーズになります。 - 複数社に同条件で見積もりを依頼する
坪数・間取り・構造を揃えたうえで、最低3社から見積もりを取り、総額・工期・保証内容を比較します。 - 「イエウール土地活用」で一括見積もりを取り寄せる
土地の所在地を入力するだけで、複数の大手ハウスメーカーの建築プラン・見積もりをまとめて請求できます。