アパートローンの審査通らないケースに共通する3つの原因、気づかず申込むと危ない

「アパートを建てたいけれど、ローンの審査に通らないんじゃないかと不安で…」
埼玉県さいたま市(郊外)在住の50代・男性(2026年5月)
アパートローンの申し込みを考えたとき、多くの方が最初に感じるのが「自分の場合、審査に通るのだろうか」という不安ですよね。すでに1社に断られてしまい、心が折れかけている方もいるかもしれません。
その不安は当然のものです。アパートローンの審査は、住宅ローンよりも見られる項目が多く、金融機関によって基準も大きく異なります。1社に落ちたからといって、他のすべての金融機関でも通らないとは限りません。
この記事では、アパートローンの審査に通らない典型的な3つの原因を整理し、自分の状況に当てはめてチェックできる方法、そして審査が難しい場合に取れる具体的な対処法まで、順番にわかりやすく解説します。読み終える頃には、自分がなぜ審査に通らない可能性があるのか、そして次に何をすべきかが見えているはずです。
アパートローンの審査通らない3つの原因(属性・物件・信用情報)
本人の属性が原因で通らないケース
年収が高くても、住宅ローンや自動車ローンなど既存の借入が多いと、返済負担率(年間返済額 ÷ 年収)が高くなり、審査が厳しくなる傾向があります。金融機関はこの返済負担率がおおむね30〜40%を超えると慎重に判断することが多いです。
イエウール土地活用に寄せられた相談のうち、年収800万円以上でアパートローンが否決されたと申告した相談者(集計対象約120件、直近2年間)を見ても、既存借入との合算による返済比率の高さが否決理由の中心を占めています。年収の水準だけでは審査を判断できないというのが実態です。
アドバイス
相談を受ける際は、まず既存借入の一覧(返済額・残期間)を出してもらい、アパートローンを合算した返済負担率を一緒に計算するところから始めています。数字にして見せると、ご自身が思っていたより余裕がない、あるいは意外と余裕があるとわかり、次に何を優先すべきかがはっきりします。
物件の収益性・資産価値が原因で通らないケース
想定家賃に対して建築費が高すぎる場合や、賃貸需要が乏しいエリアでは、本人の属性に問題がなくても融資が難しくなります。金融機関は物件そのものの資産評価額(積算価値=土地と建物を金融機関独自の基準で評価した担保価値のこと)を重視するためです。新築木造アパートであれば表面利回り(経費を引く前の、年間家賃収入 ÷ 建築費で出す収益の割合)8%前後が一つの目安とされています。
物件要因で否決となった相談者へのアンケート(回答86人)では、「借入額が家賃収入に対して過大」が45%、「立地の賃貸需要への懸念」が28%と、この2つで7割以上を占めています。属性が良くても、物件側の数字を確認せずに申し込むと想定外の否決につながりやすい部分です。
アドバイス
私は相談を受けるとき、想定家賃を「今の相場」ではなく「10年後も維持できそうか」という目線で一緒に見直すようにしています。表面利回りが高く見えても、家賃設定が甘いと積算価値との差が開き、審査でも実際の経営でもつまずきやすくなるためです。
信用情報が原因で通らないケース
過去のクレジットカードやローンの延滞は、5年程度信用情報に記録が残ります。携帯電話の分割払いの支払い遅れも対象になるため、本人が延滞を認識していないケースが少なくありません。短期間に複数の金融機関へ申込みをすることも、資金繰りへの不安と判断される要因になります。
信用情報が理由で否決となった相談者(集計対象約70件)のうち、約6割が「延滞を認識していなかった」と回答しています。信用情報は自分では気づきにくい部分だからこそ、申込み前の確認が重要です。
アドバイス
申込み前には、信用情報機関(CIC等)に本人開示請求をして中身を確認するようお伝えしています。数百円・数日でご自身の記録を確認できるので、思い当たる延滞がある方ほど、申込む前にこの一手間をかけたほうが結果的に近道になります。
アパートローン審査基準は7項目|自分と似た人の該当率を自社データで公開
ここまでの3つの原因は、いわば「審査で見られている基準」を否決された側から見た姿です。ここからは同じ基準を、審査に通るために確認しておきたい7項目という前向きな形に整理し直します。金融機関ごとに細部は異なりますが、共通して見られる項目の全体像と、それぞれの項目でイエウール土地活用の相談者がどの程度該当しているかを、実際のデータとあわせて紹介します。
| 審査項目 | 見られる内容 | 一般的な数値目安 |
|---|---|---|
| ①年収・属性 | 年収水準、勤続年数、雇用形態 | 年収500万円前後から相談しやすい傾向 |
| ②返済負担率 | 既存借入とアパートローンの年間返済額合計 | 年収の30〜40%以内が目安 |
| ③自己資金 | 建築費・購入価格に対する自己資金の割合 | 2割程度が一つの目安 |
| ④物件の収益性 | 想定家賃と建築費・購入価格のバランス | 表面利回り8%前後(新築木造の場合) |
| ⑤物件の資産価値(積算価値) | 土地・建物の評価額 | 金融機関の評価基準による |
| ⑥信用情報 | 過去の延滞・複数申込の履歴 | 直近5年に延滞履歴がないこと |
| ⑦事業計画の妥当性 | 収支計画・空室リスクへの備え | 賃貸需要の裏付けがあること |
※上記は一般的な金融機関の審査基準の傾向をまとめた目安であり、実際の基準は金融機関ごとに異なります。個別の可否を保証するものではありません。
属性に関するアパートローン審査基準と実際の該当率
7項目のうち、多くの相談者がまず気になるのが「①年収・属性」と「②返済負担率」です。年収そのものよりも、既存の住宅ローンや自動車ローンとの合算で返済負担率がどこまで上がるかが、実際には審査結果を大きく左右します。

【調査結果】年収800万円以上でも否決された相談者の約4割は返済比率が原因
イエウール土地活用の相談記録(直近2年間・年収800万円以上でアパートローンの審査に落ちたと申告した相談者約120件を分析)によると、否決理由として「既存借入との合算による返済比率の高さ」が挙げられたケースが約4割を占めました。年収の金額だけでは、審査の通りやすさを判断できないことが分かります。
※イエウール土地活用の相談記録分析(対象:年収800万円以上でアパートローンが否決されたと申告した相談者、集計対象約120件、直近2年間)。否決理由の内訳は「既存借入との合算による返済比率の高さ」42%、「物件の収益性への懸念」26%、「信用情報の問題」18%、「その他(年齢・名義形態など)」14%(相談者本人の申告に基づく、複数回答なし)。
担当者
年収が高いのに落ちる人がいるなんて、意外じゃないですか?
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「私が現場で見てきた感覚では、審査は年収の絶対額よりも、既存の借入と合算した実質的な返済負担率で判断されるケースが大半です。年収900万円でも自動車ローンや教育ローンが重なっていれば、金融機関から見た返済余力は年収500万円台の方と大差ないということが起こります。これは、アパート経営という事業を10年、20年と続けられるかという視点で見られているためで、単年の年収だけでは測れない部分です。」
担当者
具体的には、何から手をつければいいんですか?
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「私が相談を受ける際は、まず既存借入の一覧表を作ってもらい、住宅ローン・自動車ローン・カードローンなど毎月の返済額を合算してから、アパートローンの返済予定額を足した場合に年収の何%になるかを一緒に計算します。目安である30〜40%を超えている場合は、①繰り上げ返済で残高を圧縮する、②借入希望額そのものを下げる、③返済期間を延ばして月々の負担を抑える、の3つの順で検討するようお伝えしています。」
実際に、この考え方に沿って動いた相談者の事例を見てみましょう。
※インタビュー実施時期/2026年6月・対象ユーザー層/イエウール土地活用の相談窓口を利用した個人オーナー様・取材方法/編集部による電話でのヒアリングを個人が特定できない形に加工して掲載しています。
この事例から読み取れるのは、返済比率は「借入額を下げる」「既存借入を減らす」の両方から動かせるという点です。自己資金を増やすことだけにこだわらず、借入希望額自体の見直しもあわせて検討する価値があります。
属性面では、年齢や名義形態も見落とされがちなポイントです。多くの金融機関は「完済時年齢80歳未満」を目安にしているため、70代で30年ローンを希望すると、その時点で条件を満たせないことがあります。この場合、融資期間を短縮して毎月の返済額が増える前提で計画を組み直すか、相続予定の子ども世代を共同債務者に加える方法で対応できるケースがあります。また、資産管理会社などの法人名義での申込みや、永住権を持たない外国籍の方の申込みは、対応できる金融機関自体が限られるため、個人名義での申込みに切り替えられないか、永住権取得後まで時期をずらせないかを合わせて検討する必要があります。いずれのケースも、自分で1行ずつ確認して回るより、複数の土地活用会社に条件を伝えて対応可能な金融機関を横断的に確認してもらうほうが、早く結論にたどり着けます。
金融機関ごとに返済比率の基準は異なるため、1社だけの回答で「自分はどこも通らない」と判断するのは早計です。金融機関ごとの金利・審査基準の違いを詳しく見る場合は、アパートローンの審査が緩い金融機関の傾向もあわせて確認してみてください。
物件の収益性・資産価値に関するアパートローン審査基準と実際の該当率
アパートローンは、申込者本人の信用力だけでなく、購入・建築予定の物件そのものの収益性と資産価値も審査対象になります。想定家賃収入に対して建築費が高すぎる場合や、周辺の賃貸需要が乏しいエリアでは、金融機関が「この物件で本当に返済できるのか」と判断し、融資を渋る傾向があります。
金融機関は物件の「積算価値」(土地と建物の資産価値を個別に算出したもの)を重視することが多く、路線価や建物の構造・築年数から算出した評価額が借入希望額に対して不足していると判断されると、希望額での融資が難しくなります。
収益性の目安としては、新築の木造・軽量鉄骨アパートで表面利回り8%前後、都市部の駅近など資産性の高いエリアであれば6%台でも評価されることがありますが、これを大きく下回る事業計画は、金融機関から「返済原資が不安定」と見なされやすくなります。築古の中古物件を購入する場合は、法定耐用年数を超えていると融資期間そのものが短く設定され、月々の返済負担が重くなる点にも注意が必要です。
| 評価される観点 | 審査で見られる内容 |
|---|---|
| 収益性 | 想定家賃収入 ÷ 建築費(表面利回り)が周辺相場と比べて無理のない水準か |
| 資産価値 | 土地・建物の積算評価額が借入希望額に対して十分か |
| 賃貸需要 | 周辺エリアの人口動態・競合物件の空室率 |

【調査結果】物件要因での否決は「借入額が家賃収入に対して過大」が最多
物件条件を理由に否決された経験がある方を対象に、外部の調査会社を通じてインターネットアンケートを実施したところ(回答者86人)、否決理由として最も多かったのは「想定家賃収入に対して借入希望額が過大だった」で約45%を占めました。次いで「立地の賃貸需要への懸念」が約28%でした。
※物件要因による否決者は該当者数が少なく、相談記録のみでは十分なサンプル数を確保できないため、外部調査会社を通じたインターネットアンケート(回答者86人、2026年実施)で補完しています。否決理由の内訳は「想定家賃収入に対して借入希望額が過大」45%、「立地の賃貸需要への懸念」28%、「建物の積算評価額が不足」17%、「その他」10%(複数回答なし)。
担当者
土地の評価が高くても、借りられる額が減っちゃうことがあるんですね。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「金融機関が本当に見ているのは、土地の評価額そのものより、家賃収入で返済をまかなえるかどうかです。積算価値が高くても、想定家賃が周辺相場より強気に見積もられていると、空室が出た瞬間に返済が滞るリスクがあると判断され、評価が下がります。新築時の家賃想定は施工会社の営業資料がそのまま使われがちで、実勢より1〜2割高いケースを数多く見てきました。」
担当者
じゃあ、具体的にはどう見直せばいいんですか?
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「私が相談を受ける際は、まず想定家賃収入を周辺の空室率込みで厳しめに再計算し、その金額で無理なく返せる借入額に希望額を合わせ直すようお伝えしています。あわせて、木造なら軽量鉄骨、3階建てなら2階建てというように構造・規模を1段階落としたプランも並行して見積もってもらうと、審査の通りやすさが変わることが多いです。」
建築プランの規模を見直して借入希望額を圧縮できないか検討したい方は、建築費を3分で見積もるシミュレーションも参考にしてみてください。
自己資金・信用情報に関するアパートローン審査基準と実際の該当率
過去にクレジットカードやローンの支払いを延滞した経験があると、信用情報機関にその記録が残り、アパートローンの審査に影響します。延滞の記録は一定期間(機関により異なりますが、目安として5年程度)残るとされています。
また、短期間に複数の金融機関へ同時に申し込む「多重申込」も、金融機関から見ると資金繰りに不安があると判断される要因になります。心当たりのある方は、本人の信用情報を情報機関の窓口で確認しておくと、審査前に状況を把握できます。
加えて、アパートローンでは配偶者や親族を連帯保証人に立てることを求められる金融機関が多く、保証人自身の信用情報や収入も審査対象になる点は見落とされがちです。空室が続いて家賃収入が想定より減った場合、返済が滞れば連帯保証人にも返済義務が及ぶため、保証人となる家族の理解と、空室が長引いた場合の返済シミュレーションを事前に共有しておくことが欠かせません。
【調査結果】信用情報を理由とした否決の約6割が「本人が気づいていなかった延滞」
イエウール土地活用の相談記録(直近2年間・信用情報を理由に否決されたと申告した相談者約70件を分析)では、約6割が「延滞していたことを申込時点まで認識していなかった」と回答しています。携帯電話端末代金の分割払いなど、ローンと認識されにくい支払いが原因になっているケースが目立ちます。
※イエウール土地活用の相談記録分析(対象:信用情報を理由に否決されたと申告した相談者、集計対象約70件、直近2年間)。認識状況の内訳は「延滞に気づいていなかった」58%、「延滞は認識していたが影響を軽視していた」27%、「延滞を認識し対策済みだった」15%(相談者本人の申告に基づく)。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「信用情報の傷が審査に響くのは、金融機関が『過去に返済を滞らせた人は、将来も同じことが起きるリスクが高い』という統計的な見方をするからです。金額の大小よりも、延滞という行動そのものが評価対象になります。私が見てきた中では、延滞額が数千円程度の携帯料金の未払いでも、住宅ローンやアパートローンの審査で足を引っ張られたケースが何件もあります。」
担当者
数千円でもそんなに影響するんですか…具体的にはどうすればいいですか?
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「私は信用情報に心当たりがある相談者の方には、まずご自身で信用情報機関(CIC・JICCなど)に開示請求をして延滞記録の有無と消える時期を確認してもらうようお伝えしています。記録が残っている間は複数社への一斉申込みは避け、記録が消えるまで1〜2年待てる場合は待つ、待てない場合はノンバンクを優先候補にする、という順番で整理すると判断しやすくなります。」
正直なところをお聞きしたいのですが、一度延滞してしまった人間は、もうアパートローンはあきらめた方がいいんでしょうか。開示請求するのも正直、記録を見るのが怖くて踏み切れずにいます。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
そんなことはありません。金融機関が見ているのは延滞したという事実だけでなく、その後どう対応したかです。延滞に気づいてすぐ完済し、以降は延滞がないという履歴であれば、記録が残っていてもむしろ前向きに評価されることがあります。逆に一番評価を下げるのは、延滞の事実を隠したまま審査に進み、信用情報の照会で発覚するケースです。怖くても、まず自分の目で確認することが最初の一歩になります。
隠すつもりはないんですが、どのタイミングで伝えればいいのか分かりません。金融機関から聞かれる前に、自分から話した方がいいんでしょうか。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
はい、初回相談の時点で自己申告することをお勧めします。事前に伝えたうえで「開示請求で確認済みで、すでに対策もしています」と添えられれば、審査担当者の印象は大きく変わります。私が担当した案件でも、自分から延滞の経緯と現在の状況を説明した方は、記録が残っていても融資につながったケースが多くありました。
担当者
実際にイエウール土地活用の窓口にも、「信用情報に不安があるけれど、どう伝えればいいか分からない」というご相談は少なくありません。私たちは金融機関の審査基準を専門家ほど詳しく把握しているわけではありませんが、日々多くの方のご相談をお聞きする中で感じるのは、不安を一人で抱え込んでしまう方が多いということです。状況を整理して話していただくだけでも、次にどう動けばよいかが見えてくることがあります。
アパートローン審査通らないか自分でチェックする方法
ここまでの3つの原因を踏まえて、自分の状況がどこに当てはまりそうかをチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど、審査で慎重に見られる可能性が高いと考えられます。
- 返済負担率
既存のローンとアパートローンの年間返済額を合わせると、年収の30〜40%を超える - 自己資金
建築費・購入価格の2割程度の自己資金を用意できていない - 物件の収益性
想定家賃収入に対して建築費・購入価格が高い、または周辺の空室率が高いエリアである - 信用情報
過去5年以内にローンやカードの支払いを延滞した経験がある - 申込状況
短期間に複数の金融機関へすでに申し込んでいる
2つ以上当てはまる場合は、審査対策を先に行ってから申し込むほうが、結果的にスムーズに進みやすくなります。逆に、当てはまる項目がほとんどない場合は、金融機関選びの工夫次第で審査通過の可能性を高められる状態にあると考えられます。
【調査結果】チェック項目2つ以上該当でも、対策後に融資へつながった相談者は半数近くにのぼる
イエウール土地活用の相談記録(直近2年間・上記チェックリストのうち2項目以上に該当すると申告した相談者約200件を分析)では、自己資金の積み増しや事業計画の見直しなどの対策を行ったうえで再度相談した方のうち、約46%がその後に融資を受けられる見込みが立ったと回答しています。該当項目が多いからといって、必ずしも道が閉ざされるわけではありません。
※イエウール土地活用の相談記録分析(対象:チェック項目2つ以上に該当すると申告した相談者、集計対象約200件、直近2年間)。その後の結果の内訳は「対策後に融資の見込みが立った」46%、「対策したが見込みが立たなかった」31%、「対策せず再申込を見送った」23%。
担当者
該当が多くても、対策すれば半分近くは道が開けるんですね。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「チェック項目の中でも、自己資金と事業計画の2つは本人の努力で動かせる範囲が大きく、逆に信用情報や申込状況は短期間では変えられない要素です。私の経験では、複数項目に該当していても、この2つを先に手当てするだけで金融機関の心証が大きく変わるケースを何度も見てきました。優先順位を間違えると、変えられない部分に時間を使ってしまい、結局何も進まないまま焦りだけが募ることになります。」
担当者
具体的には、どこから手をつければいいですか?
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「私はチェック項目に複数当てはまる相談者の方には、まず自己資金と事業計画の2項目から着手するようお伝えしています。具体的には、①自己資金を建築費の2割から3割まで積み増せないか、②想定家賃を周辺相場の下限に合わせて再計算し直すこと、この2つを先にやってから、返済負担率や信用情報など本人の努力だけでは変えにくい項目に取り組む順番を勧めています。」
実際にこの順番で対策を進め、結果につながった相談者の事例を紹介します。
※インタビュー実施時期/2026年5月・対象ユーザー層/イエウール土地活用の相談窓口を利用した個人オーナー様・取材方法/編集部による電話でのヒアリングを個人が特定できない形に加工して掲載しています。
この事例から読み取れるのは、複数の項目に該当していても、本人の努力で動かせる部分から着手すれば状況が変わるという点です。時間はかかっても、対策の順番を間違えなければ結果につながります。
アパート経営を始めるのに必要な自己資金の詳しい目安については、アパート経営に必要な自己資金の考え方も参考にしてください。
アパートローンが借りやすい銀行タイプはどこ?5タイプ別の傾向を専門家が解説
審査基準を理解したら、次に気になるのは「どのタイプの金融機関に相談すべきか」です。1つの金融機関の窓口だけで話を進めると、その金融機関の基準でしか可否を判断できません。イエウール土地活用は金融機関の紹介・あっせんは行っていませんが、複数の土地活用会社を横断してご相談いただく立場から見えている、金融機関タイプごとの傾向をまとめます。
都市銀行・地方銀行・信金・ノンバンク・公的機関で見る、アパートローンが借りやすい銀行タイプの比較
金融機関タイプによって、金利水準と審査の柔軟さにはトレードオフの関係があります。金利が低いタイプほど審査は厳しめ、金利がやや高いタイプほど属性・信用情報に不安があっても相談しやすい傾向にあります。
| 金融機関タイプ | 金利目安(年率) | 審査の傾向 |
|---|---|---|
| 都市銀行 | 1.5〜2.5%程度 | 属性・物件とも厳しめ |
| 地方銀行 | 2〜3.5%程度 | エリア内の物件・実績があれば柔軟な場合あり |
| 信用金庫 | 2〜3.5%程度 | 営業エリア内であれば地域密着で相談しやすい傾向 |
| 日本政策金融公庫 | 1〜2%台前半 | 実績が少ない方でも相談しやすい |
| ノンバンク(信販・リース会社系) | 4〜9%程度 | 属性・信用情報に不安があっても相談しやすい |
※金利・審査傾向は一般的な水準の目安であり、金融機関・時期・支店によって大きく異なります。個別の可否・条件を保証するものではありません。最新の金利相場はアパートローンの金利相場の詳細記事をあわせてご確認ください。
アドバイス
私が相談を受ける際は、まず都市銀行1行だけで結論を出さず、地方銀行・信用金庫・日本政策金融公庫のいずれか1つは並行して相談するようお伝えしています。審査基準の重み付けがタイプごとに異なるため、同じ属性・物件条件でも結果が変わることを実際に何度も見てきました。
属性別に見る、アパートローンが借りやすい銀行タイプの実際の承認実態
「自分の属性・物件条件だと、実際どのタイプが通りやすいのか」は、一覧表だけではわかりません。イエウール土地活用の相談記録から見えている実際の承認実態を紹介します。
【調査結果】金融機関タイプを変えることの効果
最初に相談した金融機関で否決された相談者のうち、3割が別タイプの金融機関への相談で承認に至っています。1つの金融機関の結果がすべてではないことが、データからも見えてきます。
※イエウール土地活用の相談記録分析(対象約150件・直近2年間)。回答内訳:別タイプで承認30%、承認に至らず・その他70%。
具体的な金融機関を1行ずつ比較する前に、相談を受けてきた実感として見えている「属性ごとの相談先の傾向」を整理します。
| 属性・状況 | 相談先として検討しやすい傾向にあるタイプ |
|---|---|
| 勤続年数が長い会社員・公務員 | 都市銀行・地方銀行 |
| 自己資金の割合が高い方 | 都市銀行・地方銀行(金利水準の低さを活かしやすい) |
| 自営業・事業歴が浅い方 | 地方銀行・信用金庫・日本政策金融公庫(実績よりも事業計画を重視) |
| 既存借入が多く返済負担率が高めの方 | ノンバンク(審査は通りやすいが金利は高め) |
| 物件所在地の地域金融機関と接点がある方 | 信用金庫(地域密着で土地勘を評価に加えやすい) |
※上記はイエウール土地活用の相談対応から見えている一般的な傾向であり、個別の可否・条件を保証するものではありません。実際の承認可否は年収・自己資金・物件条件などを総合して金融機関が判断します。
年収帯別に、実際にどのタイプでどの程度承認され、いくらぐらい借りられているのかを仮の数値でイメージしてみましょう
| 年収帯 | 都市銀行 | 地方銀行 | 信用金庫 | 日本政策金融公庫 | ノンバンク |
|---|---|---|---|---|---|
| 〜500万円未満 | 承認率目安 約2割 借入額目安 2,000万円台 | 承認率目安 約3割 借入額目安 2,000万円台 | 承認率目安 約4割 借入額目安 1,800万円台 | 承認率目安 約5割 借入額目安 1,500万円台 | 承認率目安 約6割 借入額目安 1,800万円台 |
| 500万〜800万円未満 | 承認率目安 約4割 借入額目安 3,500万円台 | 承認率目安 約5割 借入額目安 3,300万円台 | 承認率目安 約5割 借入額目安 2,800万円台 | 承認率目安 約5割 借入額目安 2,000万円台 | 承認率目安 約7割 借入額目安 2,800万円台 |
| 800万円以上 | 承認率目安 約6割 借入額目安 5,000万円台 | 承認率目安 約6割 借入額目安 4,500万円台 | 承認率目安 約6割 借入額目安 3,800万円台 | 承認率目安 約5割 借入額目安 2,500万円台 | 承認率目安 約7割 借入額目安 3,800万円台 |
※上記はサンプルデータです。イエウール土地活用の相談実績(累計約2万人)のうち、アパートローンに関する相談約150〜200件規模を仮に想定して作成したイメージ値であり、実際の集計結果ではありません。年収帯以外にも自己資金割合・物件の収益性・信用情報など複数の要素が絡むため、実際の承認率・借入額はこの表と異なる場合があります。実データの集計が完了次第、正式な数値に差し替えます。
この仮の傾向からも、年収帯が上がるほど、また金利が高めのタイプほど承認率が高くなりやすいという、審査基準・金融機関タイプの解説内容と整合する傾向でした(サンプルデータ)。ただし、これはあくまでイメージをつかむための仮の数値であり、実際の判断材料としては前述の体験談や専門家のアドバイスとあわせて参考にしてください。
前述の八王子市・船橋市の事例のように、属性・条件が近い相談者が実際にどのタイプへ相談し、どう条件を組み直して承認に至ったかという実例は、この記事の随所で紹介しているとおりです。まずはこの傾向表と事例を照らし合わせて、自分がどのタイプから相談を始めるべきかの見当をつけてみましょう。年収帯・自己資金割合ごとのより詳細な承認実績データについても、社内の集計が整い次第、随時この記事に追記していきます。
担当者
同じ属性・物件条件でも、なぜ金融機関タイプによって結果が変わるのでしょうか。
アドバイス
都市銀行は全国一律に近い基準で判断する一方、地方銀行や信用金庫は営業エリア内の土地勘・実績を評価に加える傾向があります。日本政策金融公庫は創業・実績の少ない方への支援という制度趣旨があるため、属性面で不利に見える方でも相談の土台に乗りやすいのが実務上の実感です。
担当者
相談する順番は、どのように決めればよいのでしょうか。
アドバイス
私は相談者の方に、まず金利水準が低い都市銀行・地方銀行から打診し、平行して物件所在地の信用金庫にも声をかけるようお伝えしています。属性面に不安がある、あるいは創業間もない方には、この段階で日本政策金融公庫への相談も同時に進めるべきだと具体的にお伝えしています。1つの回答を待ってから次に動くと、数か月単位の遅れにつながるためです。
専門家のアドバイスどおりに複数の金融機関を並行して検討した方の事例を紹介します。この事例で確認してほしいのは、条件をどう見直して承認に至ったのかという経緯です。
この事例から読み取れるのは、金融機関タイプを変えるだけでなく、同じ金融機関でも融資条件の組み方次第で結果が変わる場合があるという点です。
※本事例は、イエウール土地活用にご相談いただいた方への取材・ヒアリングをもとに、個人が特定できないよう内容を一部加工して作成しています。数値はご本人からの申告に基づきます。
何かご不安な点があれば、遠慮なく伺いますよ。
正直に伺いたいのですが、私は自営業でパート収入もあり、会社員の方より不利になりますか。ノンバンクしか選択肢がないのでは、と不安です。
自営業の方が不利というより、収入の見え方が会社員と違うため、確認できる材料を用意できるかが分かれ目です。具体的な数字を伺えれば、目安をお伝えできます。直近の確定申告での所得額と、事業を始めてからの年数はどのくらいでしょうか。
直近の所得は480万円程度で、事業は8年目になります。パート収入は年60万円ほどです。
事業歴が8年あり、直近所得も480万円で安定していれば、ノンバンクありきで考える必要はありません。地方銀行・信用金庫であれば、直近3期分の確定申告書と納税証明書をそろえたうえで相談すれば、十分に土台に乗る水準だと考えます。ノンバンクは選択肢の1つとして残しつつ、まずは地域の金融機関から声をかけることをお勧めします。
ノンバンクしかないと思い込んでいたので、地方銀行から相談してみます。必要な書類も分かって安心しました。
担当者
「自営業だからノンバンクしかない」というご相談は、日々本当に多く寄せられます。実際にお話を伺うと、地方銀行・信用金庫の土台に乗る方も少なくありません。思い込みで選択肢を狭めず、まずは条件をそろえて複数のタイプに声をかけてみることをお勧めしています。
アパートローンが借りやすい銀行ほどリスクが高い?金利・返済負担の関係
審査が通りやすいタイプほど、金利は高くなる傾向があります。金利が上がれば毎月の返済額が増え、想定していた収支計画が崩れるリスクも高まります。「通りやすいから」という理由だけでノンバンクを選ぶと、後になって返済負担の重さに気づくケースも少なくありません。
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1 金利差を毎月の返済額に置き換えて比較する「金利〇%」という表示だけでなく、実際の借入額・返済期間で毎月いくら返済額が変わるかを試算してから判断する
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2 空室が出ても返済できる余力を確認する満室想定だけでなく、空室率が一定程度上がっても返済を継続できるかをシミュレーションしておく
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3 通りやすさだけでなく借り換えの可能性も確認する経営実績を積んだ後に、より低金利の金融機関へ借り換えできる余地があるかをあらかじめ確認しておく
アドバイス
目安として、金利が2%上がると、借入額3,000万円・35年返済のケースで月々の返済額は3万円前後増える計算になります。私は相談者の方に、この差額を家賃収入の何か月分に相当するかまで一緒に計算し、空室が出た月でも耐えられるかを確認するようお伝えしています。
アパートローン審査通らない場合に取れる3つの対処法
審査通らないときに自己資金・事業計画を見直して再挑戦する
審査に通らなかった場合、まず見直したいのは自己資金の割合と事業計画の実現性です。自己資金を増やせば借入額そのものが減り、返済負担率も下がるため、審査上の評価が改善しやすくなります。
また、想定家賃収入が周辺相場より高すぎる事業計画になっていないかも確認が必要です。楽観的な数字ではなく、現実的な空室率・賃料を反映した計画に修正するだけで、金融機関からの評価が変わることがあります。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「事業計画の数字を少し見直すだけで審査結果が変わった案件を何度も見てきました。空室率を厳しめに見積もり直す、家賃を周辺相場に合わせて修正するといった小さな調整が、金融機関からの信頼につながります。」
ノンバンク等、審査基準の異なる金融機関を検討する
都市銀行や地方銀行での審査が難しい場合でも、ノンバンク(銀行以外の金融機関)であれば、金利は高めになるものの、審査基準が異なるため融資を受けられる可能性があります。日本政策金融公庫のように、実績の少ない方でも相談しやすい公的機関を検討する方法もあります。
金利が高くなる分、長期的な返済計画への影響は大きくなります。ノンバンクを検討する際は、金利差が経営全体にどう影響するかを事前に確認しておくことが大切です。
▼金融機関タイプ別の金利・審査難易度の目安
| 金融機関タイプ | 金利目安(年率) | 審査難易度の傾向 |
|---|---|---|
| 都市銀行 | 1.5〜2.5%程度 | 属性・物件とも厳しめ |
| 地方銀行・信用金庫 | 2〜3.5%程度 | エリア・物件次第で柔軟な場合あり |
| 日本政策金融公庫 | 1〜2%台前半 | 実績が少ない方でも相談しやすい |
| ノンバンク(信販・リース会社系) | 4〜9%程度 | 属性・信用情報に不安があっても相談しやすい |
※金利・審査傾向は金融機関ごとの個別条件により異なるため、上記は一般的な目安です。イエウール土地活用の相談記録および各社公表情報をもとにイエウール編集部が作成。

【調査結果】1行に否決された相談者のうち、別の金融機関で承認が出たケースは約3割
ある相談者は、まず都市銀行に自身で融資を打診して否決された後、ご自身でノンバンク数社にも相談されたそうです。後日イエウール土地活用の窓口でその結果を伺ったところ、都市銀行では否決だったものの、ノンバンク1社では条件付きで承認が出たとのことでした。イエウール土地活用の相談記録(直近2年間・最初の1行で否決されたと申告した相談者約150件を分析)でも、その後ご自身で他行やノンバンクに相談し直した結果、約3割が別の金融機関から承認を得られたと回答しています。
※イエウール土地活用の相談記録分析(対象:最初の金融機関で否決されたと申告した相談者、集計対象約150件、直近2年間)。金融機関への相談・交渉は相談者ご自身が行ったものであり、イエウール土地活用が金融機関を紹介・あっせんしたものではありません。その後の結果の内訳は「別の金融機関(地方銀行・信金・ノンバンク等)で承認」31%、「条件を見直して再挑戦中」34%、「申込みを見送った」35%。
担当者
1行に断られても、別の金融機関なら結果が変わることもあるんですね。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「1行に断られる理由は、属性・物件・信用情報のどれか、あるいはその組み合わせです。金融機関によって重視するポイントの配分がまったく違うため、ある銀行では致命的とされた要素が、別の金融機関では大きな問題にならないということが実際に起こります。地方銀行は物件の地域性を重視し、ノンバンクは信用情報より返済能力そのものを重視する傾向があるなど、評価の軸自体が異なるのです。」
担当者
じゃあ、次にどこに相談すればいいか、判断のコツはありますか?
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「私は1行に断られた相談者の方には、まず断られた理由が属性・物件・信用情報のどれだったかを整理してもらい、理由に応じて次の相談先を変えるようお伝えしています。属性が理由なら地方銀行・信金、物件が理由なら日本政策金融公庫、信用情報が理由ならノンバンクを優先候補にする、という振り分けです。あわせて、ノンバンクの金利で試算した場合の月々の返済額を必ず出してもらい、無理のない範囲かを確認してから申込みを勧めています。」
日本政策金融公庫を利用するメリットについては、日本政策金融公庫でのアパートローンで詳しく解説しています。
複数の土地活用会社に相談し、アパートローン審査に通る条件を見直す
金融機関の審査基準は1行ごとに異なるだけでなく、提案する建築プランの規模・構造・想定収支によっても評価は変わります。1社の担当者から「この条件では厳しい」と言われても、プランを提案する会社が変われば、借入希望額や収益計画自体が変わり、結果が変わることは珍しくありません。
ここで大切なのは、1社の視点だけで判断しないことです。イエウール土地活用は、複数の土地活用会社を横断して比較できる立場にあります。1社のプランでは審査が厳しいと言われた場合でも、規模や構造を見直した別のプランであれば可能性が広がるケースを、複数社の提案を横並びで確認することで見つけやすくなります。
また、アパート経営そのものが難しいと判断された場合でも、土地の売却や、駐車場・保有継続といった別の選択肢を含めて中立的に比較検討できる点も、単一のハウスメーカーや金融機関の窓口にはない強みです。
\最適な土地活用プランって?/
土地からお探しの方は、まずはご希望のエリア、または現住所をご入力いただければ、最適なプランをご紹介します。
アパートローン審査通らないに関するよくある質問
Q1. 年収がいくらあれば審査に通りやすいですか?
年収500万円前後からの相談がしやすい傾向にあります。ただし年収だけでなく、既存借入との合算による返済負担率や、物件の収益性も合わせて判断されるため、年収水準だけで可否が決まるわけではありません。
Q2. 審査に落ちてから次に申し込むまでの期間はどのくらい空けるべきですか?
明確な決まりはありませんが、落ちた原因を整理し、事業計画や自己資金を見直したうえで、数か月程度の間隔を空けるのが一般的です。イエウール土地活用の相談記録(対象約90件)では、再申込みまでに3か月以上空けたグループの承認割合が61%だったのに対し、1か月未満では24%にとどまっています。
Q3. 審査に落ちた記録は次の申込み先にわかりますか?
審査結果そのものが他の金融機関に共有されることはありません。ただし、申込みの履歴は信用情報機関に記録が残ります。結果が共有されないからといって同じ状態で再申込みを繰り返すのではなく、否決の原因を整理し対策を講じたうえで再挑戦することが大切です。
Q4. アパートローンの審査基準は金融機関によってどのくらい違いますか?
年収・返済負担率・自己資金・物件の収益性など見られる項目自体は共通していますが、それぞれの重み付けは金融機関タイプによって異なります。都市銀行は属性・物件とも厳しめに見る一方、地方銀行・信用金庫は営業エリア内であれば実績や土地勘を加味しやすく、日本政策金融公庫は実績が少ない方でも相談しやすい傾向にあります。1つの金融機関の基準がすべてではないため、複数のタイプを比較することが大切です。
Q5. アパートローンを複数の金融機関に同時に申し込んでもいいですか?
複数の金融機関に相談すること自体は問題ありません。実際に、最初の相談先で否決された方の3割が、別タイプの金融機関への相談で承認に至っています。ただし、短期間に多数へ同時申込みをすると、資金繰りへの不安と判断され、かえって審査に不利に働く場合があります。まずは2〜3の金融機関タイプに絞って並行相談する形が現実的です。

【調査結果】再申込までの期間を3か月以上空けた相談者は、承認率が高い傾向
イエウール土地活用の相談記録(直近2年間・一度否決された後に再申込を行ったと申告した相談者約90件を分析)では、再申込までに3か月以上空けたグループの方が、1か月未満で再申込したグループよりも、その後の承認につながった割合が高い傾向が見られました。焦って動くよりも、対策を整理する時間を取ることが結果的に近道になる場合があります。
※イエウール土地活用の相談記録分析(対象:一度否決された後に再申込を行ったと申告した相談者、集計対象約90件、直近2年間)。再申込までの期間別の承認割合は「1か月未満」24%、「1〜3か月」38%、「3か月以上」61%(各期間グループ内での承認割合)。
担当者
急いで申し込み直すより、少し時間を置く方がよさそうですね。
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「再申込までの期間そのものは、金融機関にとって重要な判断材料ではありません。重視されるのは、前回の否決から何が変わったかです。同じ状態のまま期間だけ空けて再申込しても結果は変わらない、というケースを数多く見てきました。」
担当者
じゃあ、具体的にはどう準備すればいいですか?
アドバイス
石川 龍明(アパートメントクリエーター・賃貸経営リスクコンサルタント)
「私は再申込を検討する相談者の方には、まず否決理由を1つずつ紙に書き出し、そのうち何を・いつまでに・どう改善するかをスケジュールに落とし込んでもらうようお伝えしています。改善に3か月かかる項目なら3か月後に申込む、というように期間そのものより改善計画を先に決めることを優先しています。」
実際にこの進め方で結果が変わった相談者の事例を紹介します。
※インタビュー実施時期/2026年4月・対象ユーザー層/イエウール土地活用の相談窓口を利用した個人オーナー様・取材方法/編集部による電話でのヒアリングを個人が特定できない形に加工して掲載しています。
この事例から読み取れるのは、否決理由が明確であれば、期間を空けるだけでなく計画そのものを修正することで再挑戦の結果が変わるという点です。
経営を始めた後の維持費・利回りの考え方まで含めて確認しておきたい方は、アパート経営の維持費・収支の詳細もあわせてご覧ください。
まとめ:アパートローン審査通らないと感じたら、まず状況を整理しよう
アパートローンの審査に通らない原因は、本人の属性・物件の収益性・信用情報のいずれかにあることがほとんどです。まずはどこに当てはまりそうかを整理し、対策できる点から手をつけることが第一歩になります。
それでも難しいと感じた場合は、1社の結果だけで諦める必要はありません。金融機関ごと、そして提案する会社ごとに評価の基準は異なり、複数の会社に相談することで、当初は難しいと思われたプランでも可能性が見つかることがあります。