アパート建築費のシミュレーション方法を紹介!費用と収益性を確認しよう
東京都内・50代女性(実家を相続、2026年8月)
更地のまま持っているより、アパートを建てたほうがいいと聞くけれど、実際いくらかかるのか見当がつきません。坪数や工法でどのくらい変わるのか、まずは目安が知りたいです。
アパート建築を考え始めたばかりの方の多くが、まず知りたいのは「自分の土地の坪数・戸数・工法で、いくらくらいかかるのか」という素朴な疑問です。ところが調べていくと、坪単価の相場情報はたくさん出てくるのに、自分の条件に当てはめた金額や、その先の自己資金・収支まではなかなか一つの記事でわかりません。
さらに、いざ複数の会社に相談してみると、同じ坪数・同じ構造で依頼しても、会社によって見積額に100万円以上の差が出ることがあります。この記事では、坪数・戸数・工法別の建築費シミュレーションと自己資金・収支の目安をまとめたうえで、なぜ会社によって金額が変わるのかまで解説します。
アパート建築費用シュミレーション|坪数・戸数・工法別の建築費と自己資金・収支の目安
建築費は「坪単価×延床面積」で概算できる
アパートの建築費は、「坪単価×延床面積」の計算式でおおまかに把握できます。坪単価とは、建物本体の工事にかかった費用を1坪あたりの金額に直したもので、構造によって相場が変わります。
| 構造 | 坪単価相場 |
|---|---|
| 木造(W造) | 74万円~105万円/坪 |
| 軽量鉄骨造(S造) | 80万円~105万円/坪 |
| 重量鉄骨造(S造) | 90万円~120万円/坪 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | 95万円~125万円/坪 |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) | 110万円~140万円/坪 |
また、アパートの建築には建物本体の工事費以外に「付帯工事費」や「諸費用」がかかるため、全体では本体工事費の1.3倍程度が初期費用の目安になります。詳しい内訳は建築費の内訳に関する記事で解説しています。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を超える土地活用の相談実績あり)
「坪単価だけを比べて安心してしまう方が多いのですが、坪単価に何が含まれているかは会社ごとにばらばらです。本体工事費だけの坪単価なのか、付帯工事費まで含んだ坪単価なのかを、必ず確認するようにお伝えしています。」
坪数・戸数・工法別の建築費パターン一覧
ご自身の土地の坪数や、希望する戸数・工法に近いパターンを探してみてください。同じ坪数でも、木造・軽量鉄骨造・RC造のどれを選ぶかで建築費は大きく変わります(建ぺい率60%・容積率200%を想定)。
| 敷地面積 | 木造(坪単価80万円) | 軽量鉄骨造(坪単価95万円) | RC造(坪単価110万円) | 戸数目安 |
|---|---|---|---|---|
| 20坪 | 約1,920万円 | 約2,280万円 | 約2,640万円 | 2戸 |
| 30坪 | 約2,880万円 | 約3,420万円 | 約3,960万円 | 4戸 |
| 40坪 | 約3,840万円 | 約4,560万円 | 約5,280万円 | 6戸 |
| 50坪 | 約4,800万円 | 約5,700万円 | 約6,600万円 | 6〜8戸 |
| 100坪 | 約9,600万円 | 約1億1,400万円 | 約1億3,200万円 | 12〜14戸 |
※建ぺい率60%・容積率200%(できる限り敷地いっぱいに建築する前提)で試算。建ぺい率・容積率の緩和規定は考慮していません。実際の坪単価は会社・仕様によって変動します。
【実例データ】同じ延床面積・同じ構造でも、会社で建築費はここまで変わる
| エリア | 依頼会社 | 建築費 | 表面利回り |
|---|---|---|---|
| 愛知県名古屋市 | 東建コーポレーション | 5,000〜6,000万円 | 10.5% |
| 愛知県西尾市 | 東建コーポレーション | 4,000〜5,000万円 | 13% |
| 東京都練馬区 | 大和ハウス工業 | 4,000〜5,000万円 | 8% |
| 静岡県浜松市 | セキスイハイム | 5,000〜6,000万円 | 12.5% |
※いずれも延床面積約200㎡・木造という条件がそろった実例(イエウール土地活用に掲載の建築事例インタビューより)。同条件でも建築費は4,000万円台〜6,000万円台まで、利回りは8%〜13%まで差があります。個人が特定できないよう加工しています。
【実績データ】50〜100坪帯は実際どんな建物が建っているか
| 土地面積 | 構造・階数 | 戸数 | 建築費 |
|---|---|---|---|
| 50坪 | 鉄骨造・3階建て | 9戸 | 7,900万円 |
| 80坪 | RC造・2階建て | 12戸 | 7,000万円 |
| 100坪 | RC造・2階建て×2棟 | 8戸 | 7,900万円 |
※直近2年間にイエウール土地活用で建築プランの見積もりを取得した方のうち、建築費7,000万円台〜8,000万円台でアパートを建築した実例80件を集計した中から、代表的な3例を抜粋。土地面積が広くても建築費が同水準になる場合があるのは、戸数・構造の組み合わせが異なるためです。
木造は初期費用を抑えやすい一方、耐用年数はRC造より短くなります。RC造は初期費用が高くなる分、防音性・耐火性・耐用年数で優位です。費用だけで構造を決めず、長期的な収支・修繕計画とあわせて検討することが重要です。
「4戸」「6戸」など戸数を基準に検討したい方、あるいは「2,000万円」「2,500万円」「5,000万円」「1億円」など予算を基準に検討したい方は、それぞれ以下の詳細記事もあわせてご覧ください。
















すでに土地をお持ちで、上に古い建物が残っている場合は、上表の建築費に加えて解体・整地費用(規模により数十万円〜300万円程度)が別途かかる点も資金計画に含めておく必要があります。
自己資金・収支の目安
建築費の目安がわかったら、次に気になるのが「自己資金はどのくらい必要か」「経営としてどのくらいの収支になるか」という点です。自己資金の目安は、上の表の建築費に対しておおむね15%程度が目安になります。たとえば30坪・軽量鉄骨造(約3,420万円)であれば自己資金の目安は約513万円、100坪・RC造(約1億3,200万円)であれば約1,980万円が目安です。
ここでは代表的な3パターンについて、収支まで含めた詳しいシミュレーション例をご紹介します(元利均等返済・借入金利年3.2%を想定)。
| 条件 | 建築費 | 自己資金目安 | 表面利回り |
|---|---|---|---|
| 30坪・木造 | 4,000万円 | 400万円 | 10.8% |
| 50坪・鉄骨造 | 8,000万円 | 800万円 | 12.5% |
| 100坪・鉄骨3階建 | 1億8,000万円 | 3,000万円 | 8.6% |
※空室率10%・諸経費率15%として試算した参考値です。実際の収支は個別条件により変動します。
自己資金の目安は総費用の10〜20%程度(本記事の試算では15%を採用)が一般的とされていますが、「自分の場合いくら用意すればいいのか」は多くの方が不安に感じるポイントです。
【実例データ】実際の初期費用(自己資金相当)はどのくらい?
※イエウール土地活用に掲載の建築事例インタビュー21件における初期費用の内訳。約3分の2(14件)は120万円以下に収まる一方、600万円〜1,200万円台の例も一部あり、規模・構造によって幅があります。「総費用の10〜20%」という目安だけでは、自分がどちらに近いか判断しづらいのが実情です。
担当者
120万円以下の方が多い一方で、600万円を超える方もいるんですね。なぜこんなに差が出るんでしょうか?


アドバイス
私が年間5000人以上の方からご相談を受けてきた中で感じるのは、「自己資金=総費用の10〜20%」という目安だけを聞いても、自分の場合にいくら用意すればいいかは実感できないということです。総費用が変われば必要な自己資金も変わりますし、融資期間や金利条件によっても月々の返済負担は大きく変わります。目安の割合だけを覚えて安心してしまうのが、一番もったいないと感じています。
担当者
では具体的には、どうやって自分の自己資金の目安を掴めばいいんですか?


アドバイス
私が相談を受ける際は、まず「総費用の10〜20%」という目安を、上のシミュレーション表のようにご自身の坪数・構造に当てはめた金額に置き換えていただくようにしています。そのうえで、その金額を貯蓄だけで用意するのか、つなぎ融資や親族からの援助も含めて考えるのかを整理すると、必要な行動が具体的に見えてきます。
ここまでの内容で、ご自身の条件に近い建築費・自己資金の目安はつかめたのではないでしょうか。ただし、活用方法はアパート経営だけとは限りません。
建築費の目安が分かっても、それが本当に自分に合った選択かどうかは、活用以外の選択肢と比べてみないと判断がつきにくいものです。まずは無料で、活用・売却を含めた選択肢を確認してみましょう。
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アパート建てるといくら?
アパート建築費用シュミレーション|同じ条件でも会社によって費用が変わる理由
「坪数も構造も同じなのに、会社によって見積額が違う」というのは、実際によくあることです。ここでは、その理由と、比較する際に確認すべきポイントを解説します。
会社によって建築費が変わる3つの理由
- 坪単価に含まれる工事範囲が違う:本体工事費だけの坪単価か、付帯工事費まで含めた坪単価かは会社ごとに異なります
- 得意な構造・工法が違う:木造を得意とする会社もあれば、鉄骨造・RC造を得意とする会社もあり、得意分野によってコストの出し方が変わります
- 提案の自由度が違う:規格化されたプランで効率化している会社もあれば、混構造やオーダーメイド設計に対応できる会社もあります
会社によって提案力・実績が違うことが、実際の満足度や利回りにどう表れるか、イエウール土地活用に掲載の実例で確認してみましょう。
私は現在金融関係のサラリーマンですが、副業として賃貸経営をはじめました。始めた経緯は、金融関係のクライアントと不動産投資関係の話をしているときに空き地でまだ土地オーナーが決まっていないところの話がありました。
この方の体験談を読む →※イエウール土地活用に掲載の建築事例インタビューより。個人が特定できないよう加工しています。掲載費用・利回り等の数値はご本人から提供いただいた情報に基づきます。
この方は3社を比較したうえで、現場作業員の評判の良さを決め手に東建コーポレーションと契約しています。「坪数・構造が同じでも会社によって費用・収益性が変わる」という前提のもと、複数社を比較して選んだことが、この利回り(10.5%)につながったと読み取れます。
【実例比較】同じ建築費帯(5,000万〜6,000万円)でも利回りが変わる
※いずれも自社記事に掲載された実在の施工事例(表面利回り)を比較。建築費帯・戸数が近くても、工法・施工会社によって収益性は変わります。個人が特定できないよう加工しています。
担当者
建築費帯も戸数も近いのに、利回りに2.6ポイント以上の差があるんですね。この差は何が原因で生まれるんでしょうか?


アドバイス
私が相談を伺っていて多いのは、坪単価という「1つの数字」だけで比較してしまい、その中身(本体工事費だけか、付帯工事費まで含むか)を確認していないケースです。同じ坪単価80万円でも、片方は総額に近い数字、もう片方は本体工事費だけの数字ということがあり、それだけで数百万円の見え方の差が生まれます。


先ほどお話しした「坪単価の中身」の他に、そもそも土地の規模によって差の出方も変わってきます。


正直、うちの土地は42坪程度で特別広くもないんですが、それでも会社によって内訳の見せ方に差が出るものなんでしょうか。


坪数の大小はあまり関係ありません。むしろ小規模な土地ほど、付帯工事費(外構・給排水引き込みなど)が総費用に占める割合が相対的に大きくなりやすく、内訳の見せ方による差が目立ちやすい傾向があります。良ければ、今検討している構造と、見積もりを受け取っている会社の数を教えていただけますか。それをもとに確認すべき項目を具体的にお伝えできます。


木造2階建てを考えていて、今は1社からしか見積もりをもらっていません。


木造で1社のみだと、その1社の坪単価の出し方が高いのか安いのか判断する基準がまだない状態です。まずは同じ木造を得意とする会社をもう1〜2社加えて、付帯工事費まで含めた総額で並べて比較することをお勧めします。それだけで、今の見積もりが妥当かどうかの見当がつきます。


なるほど、あと1〜2社増やして総額で並べるだけでいいんですね。何を基準に見ればいいか分かって、少し肩の力が抜けました。
担当者
日々いろいろな方からご相談をお受けしていますが、最初は1社だけの見積もりで契約を決めかけていた、という方は実はとても多いです。あとから他社と比べて「もっと早く比較すればよかった」という声もよく聞きます。
比較する際に確認すべきポイント
複数社を比較する際は、以下の観点を確認すると、坪単価の見え方だけに惑わされずに判断できます。
- 坪単価に付帯工事費・諸費用が含まれているか
- 同じ構造・同じ延床面積の条件で見積もりを揃えているか
- 混構造やオーダーメイド設計への対応実績があるか(前章の事例のような要望がある場合)
複数社を横断して比較したい場合は、1社ずつ問い合わせるよりも、まとめて比較できるサービスを使うほうが効率的です。イエウール土地活用では、活用・売却を含めて中立的な立場で複数社のプランを比較できます。
会社によって費用が変わる理由が分かった今こそ、実際に複数社のプランを比較するタイミングです。無料で複数社の建築プランを取り寄せてみましょう。
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まとめ
アパートの建築費は「坪単価×延床面積」で概算できますが、実際の金額は坪数・戸数・工法によって幅があり、さらに自己資金・収支まで含めて把握して初めて、現実的な判断ができます。そのうえで、同じ条件でも会社によって見積額に100万円以上の差が出ることがあるため、必ず複数社を総額で比較することが大切です。
まだ坪数や工法が決まっていない段階でも、まずは概算を把握し、複数社のプランを比較することから始めてみましょう。
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