建築費5000万で建てられるアパートは?費用の抑え方と建築会社の選び方も紹介!

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アパート建てるといくら?
埼玉県さいたま市(郊外)在住の50代・男性
相続した実家の土地でアパート経営を考えています。手元に用意できる建築費は5,000万円ほどですが、この予算でどれくらいの規模のアパートが建てられるのか、費用の内訳も含めて具体的なイメージが持てずにいます。
アパートの建築費は「坪単価×延べ床面積」でおおよその目安を計算できます。ただし、坪単価は構造やエリアによって大きく変わるため、5,000万円という同じ予算でも建てられる規模は条件次第で変動します。
本記事では、建築費5,000万円で建てられるアパートの坪数目安・費用内訳・収支計画のポイントを、国土交通省のデータをもとに整理しました。予算内で失敗しないアパートを建てるための判断基準まで解説します。


建築費5000万円で建てられるアパートの目安
アパートの建築費は坪単価×延べ床面積で決まる
アパートの建築費は、「坪単価×延べ床面積」の計算式でおおよその目安を出すことができます。坪単価100万円のアパートであれば50坪、坪単価50万円であれば100坪の広さが建てられる計算です。
▼建築費5,000万円で建てられる延べ床面積の目安(坪単価別)
| 坪単価 | 建築費5,000万円で建てられる延べ床面積 | 該当しやすい構造 |
|---|---|---|
| 50万円 | 100坪 | 木造(地方・郊外) |
| 70万円 | 約71坪 | 木造(都市部) |
| 100万円 | 50坪 | 軽量鉄骨造 |
| 130万円 | 約38坪 | 重量鉄骨造・RC造 |
※坪単価に幅がある本体工事費のみの単純計算です。実際は付帯工事費・諸費用が別途発生するため、総額の目安は次のH3「構造ごとの坪単価」以降で解説します。
そのとおりです。ただし、延べ床面積は土地の「建ぺい率」「容積率」によっても上限が決まります。建ぺい率は建築面積の上限、容積率は延べ床面積の上限を指す用語で、たとえば敷地面積100坪・建ぺい率60%・容積率200%の土地なら、建築面積60坪・延べ床面積200坪が最大です。坪単価だけでなく、自分の土地の建ぺい率・容積率を先に確認しておくことが、規模を判断する第一歩になります。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「実際に相談を受けていると、坪単価を「参考値」ではなく「確定額」だと思い込んでいる方がとても多いという印象があります。同じ構造・同じ坪数でも、前面道路の幅員や地盤の強さ、建材のグレードによって実際の見積額は上下します。坪単価から逆算した坪数は、あくまで打ち合わせの出発点と考えてください。複数社から見積もりを取り、坪単価の差がどの項目から生まれているのかを確認すると、適正価格かどうかを判断しやすくなります。」
アパートの構造ごとの坪単価
アパートの坪単価は構造によって大きく変動します。本体工事費の目安は、木造で56万円〜75万円、鉄骨造で83万円〜110万円、鉄骨鉄筋コンクリート造で96万円〜125万円です。
▼構造別の坪単価と建築費5,000万円で建てられる坪数の目安
| 構造 | 坪単価の目安 | 建築費5,000万円で建てられる坪数 | 法定耐用年数 |
|---|---|---|---|
| 木造 | 56万円〜75万円 | 約66坪〜89坪 | 22年 |
| 鉄骨造 | 83万円〜110万円 | 約45坪〜60坪 | 34年 |
| 鉄筋コンクリート造 | 83万円〜110万円 | 約45坪〜60坪 | 47年 |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造 | 96万円〜125万円 | 約40坪〜52坪 | 47年 |
出典:国土交通省「建築着工統計調査 住宅着工統計」の構造別・坪数別工事費データをもとにイエウール編集部が坪単価・坪数を算出。エリア・仕様グレードにより実際の金額は変動します。
坪数だけで見れば木造が有利ですが、法定耐用年数が短い構造ほど、アパートローンの融資期間も短く設定されやすいという側面があります。融資期間が短くなれば月々の返済額は増えるため、初期費用の安さがそのまま手取り収入の多さにはつながりません。
たとえば5,000万円を金利2.5%・元利均等で借りた場合、返済期間が22年なら月々の返済額は約26.9万円ですが、返済期間34年なら約19.3万円まで下がります。月々の差額は約7.6万円で、これは家賃収入1〜2部屋分に相当する規模です。木造は坪単価が安い分、部屋数や専有面積を増やせる一方、鉄骨造・RC造は返済期間を長く取りやすく月々のキャッシュフローに余裕が生まれやすいという、逆方向のメリットがあります。
- 初期費用を抑え部屋数を優先したい方:木造は坪単価が安く、同じ予算でも延べ床面積を確保しやすい構造です。
- 長期の融資と月々の余裕を優先したい方:鉄骨造・RC造は法定耐用年数が長く、融資期間を延ばして月々の返済負担を抑えやすくなります。
- 担保価値・売却のしやすさを重視したい方:RC造は資産価値の評価が安定しやすく、将来の売却や借り換えの選択肢が広がります。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「構造選びを「今の建築費の安さ」だけで決めるのは避けてください。近年は資材価格・人件費の上昇が続いており、坪単価の相場自体が数年前より上振れしやすい局面です。構造ごとの坪単価差は、融資期間や修繕サイクルまで含めた30年単位で比較することが欠かせません。複数社の見積もりで坪単価の内訳(躯体・仕上げ・設備)まで確認し、価格差の理由を必ず聞いてください。」


アパートの地域ごとの坪単価
アパート建築費の坪単価は、建てるエリアによっても変動します。人件費が高い都市部ほど建築費は高くなりやすく、地方や郊外では相対的に抑えられる傾向にあります。
▼主要都市におけるアパート建築費の坪単価比較
| 地域 | 木造 | 鉄骨造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 59万円 | 124万円 | 117万円 |
| 神奈川県 | 55万円 | 91万円 | 100万円 |
| 愛知県 | 58万円 | 67万円 | 83万円 |
| 大阪府 | 53万円 | 79万円 | 85万円 |
| 福岡県 | 54万円 | 69万円 | 77万円 |
| 北海道 | 57万円 | 72万円 | 89万円 |
出典:国土交通省「建築着工統計調査 住宅着工統計」のエリア別坪単価データをもとにイエウール編集部が作成。同一都道府県内でも賃貸ニーズや建築会社のプランにより坪単価は異なります。
読者の多くはすでに土地を所有しており、エリアを選び直すことはできません。大切なのはエリアを比較することではなく、自分の土地があるエリアの坪単価水準を把握することです。相場より大幅に高い見積もりが出た場合は、地盤改良や解体費など別途工事費が坪単価に含まれていないか、内訳を確認してください。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「エリア相場との比較は、あくまで見積もりの妥当性を確認するための道具です。資材価格の高騰や人件費の上昇は全国共通で進んでおり、統計データより実際の見積もりが高めに出るケースは珍しくありません。複数社の見積もりを取り、坪単価の差の理由を確認することが、結果的に一番確実な相場確認になります。」


アパート建築費5000万円の費用内訳と総工費に占める割合
建築費5,000万円でアパートを建てる場合、費用は本体工事費(約70%)・別途工事費(約20%)・諸費用(約10%)の3つに大きく分かれます。
【図解】建築費5,000万円の費用内訳(総額に占める割合)
※本表は公的な統計データではなく、アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)の実務知見をもとにした一般的な構成比の目安です。実際の内訳は土地の状況・建築会社のプランにより異なります。
本体工事費
本体工事費はアパート本体を建築するための費用で、前述の「坪単価×延べ床面積」で目安を計算できます。内訳は「躯体・仕上げ・設備」の3つに分かれ、それぞれ40%・40%・20%の割合で構成されることが多いです。
▼建築費5,000万円の場合の本体工事費の内訳目安
| 項目 | 割合 | 金額目安 |
|---|---|---|
| 躯体工事 | 約40% | 2,000万円 |
| 仕上げ工事 | 約40% | 2,000万円 |
| 設備工事 | 約20% | 1,000万円 |
※本体工事費(3,500万円)に対する構成比。監修者の実務経験をもとにした一般的な目安であり、設備グレードや間取りにより変動します。
見積もりの設備工事費が1,000万円を大きく上回っている場合、設備のグレードが必要以上に高い、あるいは他の項目の費用が設備欄に紛れ込んでいる可能性があります。内訳の比率を確認する材料として使うと、割高な工事がないかをチェックしやすくなります。


アドバイス
「見積書は総額だけでなく、躯体・仕上げ・設備の内訳比率まで確認してください。同じ総額でも、内訳の偏りによって将来の修繕費や資産価値が変わってきます。内訳が不明瞭な見積もりを出す会社には、遠慮なく詳細を質問してみてください。」
別途工事費(付帯工事費)
別途工事費(付帯工事費)は、アパート本体以外の工事にかかる費用で、駐車場・外構・地盤改良、電気・ガス・水道の引き込み工事などが含まれます。古い建物の解体を同時に行う場合は、解体費用もここに計上されます。
付帯工事費とは、建物本体以外にかかる工事費(外構・設備の引き込み・解体など)のことです。土地の状況によって金額の振れ幅が最も大きい項目のため、事前に自分の土地に何が発生しそうかを確認しておくと、資金計画のズレを防げます。
地盤が弱い土地では地盤改良費が数十万円〜100万円以上追加になることがあります。本体工事費の見積もりだけで予算を確定させると、着工後に別途工事費が予算を圧迫するおそれがあるため、契約前に地盤調査の要否と概算費用を必ず確認してください。


アドバイス
「別途工事費は「本体工事費に含まれない費用」という理由で見積もりから省かれがちです。総額の見積もりを取る際は、別途工事費が含まれているかを必ず確認してください。解体や地盤改良の有無が事前にわかっている場合は、その旨を最初に業者へ伝えておくとスムーズです。」
諸費用
諸費用には、不動産取得税・登録免許税・火災保険料・地震保険料・アパートローンの手数料や保証料などが含まれます。オーナーの判断で地鎮祭・竣工式を行う場合の費用や、入居者募集の広告費が発生することもあります。
設計費
設計費はアパートの設計を発注する際にかかる費用で、発注先により相場は異なります。大手ハウスメーカーに依頼する場合は工事費の1%〜3%、工務店・設計事務所へ別々に依頼する場合は工事費の7%〜8%が目安です。
建築費5,000万円の場合、大手ハウスメーカーなら設計費は50万円〜150万円程度、工務店・設計事務所への別発注では350万円〜400万円程度が目安になります。設計の自由度は工務店・設計事務所への発注のほうが高い一方、設計費・工期の面では大手ハウスメーカーに分があります。


アドバイス
「設計費の安さだけで発注先を選ぶと、希望の間取り・階数を実現できないケースがあります。2階建てか3階建てか、間取りの自由度をどこまで求めるかによって、適した発注先は変わります。設計費と自由度のバランスを、複数社のプランを比較しながら判断してください。」


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アパート建てるといくら?
アパートを建てる可能性が出てきたら、複数の企業の建築費用の見積もりを比較しましょう。プランによって将来の利回りも変わるため、建築費がいくらなら収益性の高いアパート経営ができるのか、建築会社に相談してみることをおすすめします。
アパート建築費5000万円は高い?同じ50坪でも会社選びで3000万円変わる理由
ここまでの構造別・エリア別の坪単価は、あくまで公的統計にもとづく相場です。実際の建築費は、依頼する会社のタイプによっても大きく変わります。「自分の見積もりは高いのか安いのか」「もっと抑えられる余地はないか」を判断するために、会社タイプ別の坪単価の違いを見てみましょう。
会社タイプ別の坪単価早見表
アパートを建てる会社のタイプによって、坪単価には大きな幅があります。同じ50坪のアパートを建てる場合でも、坪単価が最も低いローコスト系ハウスメーカーと、坪単価が最も高い設計事務所とでは、建築費に約3,000万円もの差が生まれることがあります。
イエウール土地活用には、直近2年間で累計約1.4万人の見積もり・建築実例が寄せられています。その中でも繰り返し見られるのが、会社タイプによる坪単価差です。複数のハウスメーカー・工務店・設計事務所を横断して見てきたからこそわかる、会社タイプ別の坪単価傾向を以下にまとめました。
▼会社タイプ別の坪単価と、50坪で建てた場合の建築費目安
| 会社タイプ | 坪単価の目安 | 50坪で建てた場合の建築費目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ローコスト系ハウスメーカー | 50万円前後 | 約2,500万円 | 規格化された仕様・工法で坪単価を抑えている。間取り・外観の自由度は限定的 |
| 大手ハウスメーカー | 65万円〜90万円 | 約3,250万円〜4,500万円 | ブランド保証・アフターサービスが手厚い分、坪単価はやや高め |
| 地域密着型の工務店 | 56万円〜75万円 | 約2,800万円〜3,750万円 | 自由設計に対応しやすく、会社ごとの価格差も大きい |
| 設計事務所(設計施工分離) | 90万円〜110万円前後 | 約4,500万円〜5,500万円 | デザイン性・自由度は高いが、設計費が別途7%〜8%程度上乗せされる |
※会社タイプごとの坪単価傾向は、上記の相談・見積もり実例とアドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)の実務知見をもとに整理した一般的な目安です。同じ会社タイプでもプラン・仕様グレードにより金額は変動します。
差が出ます。「今の見積もりが高いのか安いのか」を判断するには、まず自分が依頼を検討している会社がどのタイプに近いかを確認し、上記の表と照らし合わせることがはじめの一歩になります。実際に複数社を比較したうえで会社を決めたオーナー様の事例を見てみましょう。
当初、3社で悩んでいましたが、たまたま現場の作業員の方と話す機会があり、一番評判が良く待遇の面でよかった東建コーポレーションと契約することを決めました。
この方の体験談を読む →※イエウール土地活用のオーナー事例データより。掲載している費用・利回り等の数値はご本人から提供いただいた情報に基づき、個人が特定できないよう加工しています。
この事例が裏付けているのは、坪単価の差を知らずに1社だけで即決するのではなく、複数社を比較したうえで会社を決めた方が、納得感のある選択につながるという点です。


相続された土地でアパート経営をお考えなんですね。5,000万円というご予算であれば、会社タイプによって建てられる規模がかなり変わってきますよ。


正直に言うと、うちの土地は特別広くも狭くもない普通の広さなので、そこまで会社選びで差が出るとは思っていませんでした。1,000万円以上変わるというのは本当なんですか?


本当です。私が相談を受けたケースでも、同じ50坪前後の土地で、ローコスト系ハウスメーカーと設計事務所の見積もりを両方取った方がいて、その差はおよそ3,000万円でした。坪単価の差は、規格化された仕様で建てるか、自由設計で建てるかという設計思想の違いから生まれています。


では、私の場合は具体的にどのタイプの会社に相談すればいいのか、どうやって見極めればいいんでしょうか。


私が相談を受ける際は、まず「間取りの自由度」と「初期費用の安さ」のどちらを優先したいかを整理していただいています。部屋数を優先するならローコスト系や工務店、資産価値の安定や保証を優先するなら大手ハウスメーカーというように、優先順位が決まれば相談すべき会社タイプは自然と絞り込めます。そのうえで、同じ条件で最低2〜3タイプの会社から見積もりを取ることをおすすめしています。


なるほど、優先順位さえ決めれば会社タイプを絞れるんですね。闇雲に1社だけに決めず、まずは複数タイプで見積もりを比較してみようと思います。
坪数条件別に「建てられるか」早見表
坪単価×延べ床面積の一般式だけでは、「自分の土地の坪数で、5,000万円という予算が現実的かどうか」がすぐには判断できません。自分の土地の坪数に近い行を確認するだけで、5,000万円という予算が余裕を持って建てられる規模なのか、予算の上限に近い規模なのかが一目でわかります。
▼坪数条件別に見る、建築費5,000万円での実現可否早見表
| 坪数 | 木造(56万円〜75万円/坪) | 鉄骨造(83万円〜110万円/坪) | RC造(83万円〜110万円/坪) | 鉄骨RC造(96万円〜125万円/坪) |
|---|---|---|---|---|
| 30坪 | ○ 建築費目安1,680万円〜2,250万円。予算に大きく余裕あり | ○ 建築費目安2,490万円〜3,300万円。余裕を持って建てられる | ○ 建築費目安2,490万円〜3,300万円。余裕を持って建てられる | ○ 建築費目安2,880万円〜3,750万円。予算内で建てられる |
| 40坪 | ○ 建築費目安2,240万円〜3,000万円。予算に余裕あり | ○ 建築費目安3,320万円〜4,400万円。予算内で建てられる | ○ 建築費目安3,320万円〜4,400万円。予算内で建てられる | △ 建築費目安3,840万円〜5,000万円。予算の上限に近づく |
| 50坪 | ○ 建築費目安2,800万円〜3,750万円。標準的に建てられる | △ 建築費目安4,150万円〜5,500万円。予算の上限に近く、仕様を抑える必要が出やすい | △ 建築費目安4,150万円〜5,500万円。予算の上限に近く、仕様を抑える必要が出やすい | × 建築費目安4,800万円〜6,250万円。5,000万円では厳しいケースが多い |
| 60坪 | △ 建築費目安3,360万円〜4,500万円。予算内だが仕様を抑える余地を検討 | × 建築費目安4,980万円〜6,600万円。5,000万円を超えやすい | × 建築費目安4,980万円〜6,600万円。5,000万円を超えやすい | × 建築費目安5,760万円〜7,500万円。大幅な予算超過になりやすい |
※本記事「アパートの構造ごとの坪単価」の坪単価データ(国土交通省「建築着工統計調査 住宅着工統計」をもとにイエウール編集部が算出)に、各坪数を乗じて試算した目安です。○△×の判定基準:○=建築費目安の上限が4,500万円以下(予算に余裕あり)、△=建築費目安の上限が4,501万円〜6,000万円(予算の上限に近い、または一部超過)、×=建築費目安の下限が5,000万円を超える(5,000万円では厳しい)。実際の金額は付帯工事費・地域・仕様グレードにより変動します。
60坪を超える広めの土地や、3階建てを検討している方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。




「絶対に無理」ではなく、「仕様や間取りを見直す必要が出やすい」という意味の△です。前章の会社タイプ別早見表と組み合わせると、50坪・鉄骨造でも、坪単価を抑えられる会社タイプを選べば5,000万円に収まる可能性は十分にあります。坪数だけでなく、会社タイプの選択肢と合わせて検討することがポイントです。


アドバイス
「△や×と出た坪数・構造の組み合わせでも、部屋数を1〜2室減らして専有面積を広げる、設備グレードを標準仕様にとどめるといった調整で、予算内に収まるケースは多くあります。大切なのは、早見表を『もう無理だ』という結論ではなく、『どこを調整すれば予算内に収まるか』を会社に相談するための出発点として使うことです。」
実際に、愛知県西尾市で木造4戸のアパートを建てたオーナー様は、建築費4,000万円〜5,000万円・利回り13%という条件で、「トータルで3社と打合せや比較検討を行い選定しました」と振り返っています(詳しくはこちら)。坪数・構造が変わっても、複数社を比較する姿勢は共通しています。
隣接予算(4000万・6000万)と比べるとどうか
5,000万円という予算が現実的かどうかは、隣接する予算帯と比べてみるとより判断しやすくなります。「もう少し予算を抑えられないか」「あと少し予算を積み増すとどう変わるか」を確認したい方は、以下の比較を参考にしてください。
▼建築費4,000万円・5,000万円・6,000万円で建てられる規模の比較
| 建築費 | 木造(坪単価65万円目安) | 鉄骨造・RC造(坪単価96万円目安) |
|---|---|---|
| 4,000万円 | 約61坪(ワンルーム換算で8戸程度) | 約41坪(ワンルーム換算で5戸程度) |
| 5,000万円 | 約77坪(ワンルーム換算で10戸程度) | 約52坪(ワンルーム換算で7戸程度) |
| 6,000万円 | 約92坪(ワンルーム換算で12戸程度) | 約62坪(ワンルーム換算で8戸程度) |
※坪単価は本記事「アパートの構造ごとの坪単価」のレンジの中間値を採用して試算。戸数は1戸あたり専有面積25㎡(約7.5坪)のワンルームタイプを想定した目安であり、実際の戸数は間取り・共用部の設計により変動します。
木造であれば、5,000万円から6,000万円へ予算を1,000万円積み増すことで、部屋数を2戸ほど増やせる計算になります。反対に4,000万円まで抑えると、5,000万円のケースよりも2戸ほど少ない規模が目安です。今の想定予算が「無理をして5,000万円に合わせている」のか「多少の増減にも対応できる」のかを、この比較で確認しておきましょう。
より詳しい内訳・自己資金の目安を知りたい方は、それぞれの金額帯を解説した記事もあわせてご確認ください。






坪数条件や隣接予算との比較で「自分の場合は現実的そうだ」と判断できたら、次は実際に近い条件で建てられたオーナー様の事例を確認してみましょう。ここで確認してほしいのは、会社選び・坪数条件が本記事の目安どおりでも、経営が始まった後の実感まで含めて「妥当だったか」を判断する材料になるかという点です。
土地活用をするにあたり4社ほどに相談して、その中でも地元に一番強い会社が一番信頼できたと思います。地元の大手数社のアパート建設費用をしっかり比較した上で、複数社のプランを比較検討した後に建設会社を決めました。
この方の体験談を読む →※イエウール土地活用のオーナー事例データより。掲載している費用・利回り等の数値はご本人から提供いただいた情報に基づき、個人が特定できないよう加工しています。
この事例が裏付けているのは、坪数・構造が早見表の目安どおりでも、複数社を比較して初めて「信頼できる会社」を選べたという実感です。このオーナーも1社だけで即決せず、地元の大手数社を比較したうえで建築費用と内容の両方に納得して契約しています。早見表で「自分の坪数条件は現実的か」を確認したうえで、こうした実際の声も踏まえて、次の一歩を検討することをおすすめします。


アドバイス
「早見表や事例は、あくまで『自分の場合はどうか』を考えるための材料です。最終的には、ご自身の坪数・希望条件を複数の会社に伝えたうえで、実際の見積もりを比較することが欠かせません。会社タイプ・坪数条件・隣接予算のどれか1つだけで判断せず、3つを組み合わせて検討することをおすすめします。」
結論として、5,000万円という建築費は「高すぎず、かといって誰でも余裕を持って収まるわけでもない」中間的な水準です。ローコスト系ハウスメーカーや工務店を選び、坪数を50坪前後に抑えれば十分に余裕を持って収まりますが、大手ハウスメーカーや設計事務所を選ぶ場合、あるいは60坪を超える規模を希望する場合は、5,000万円では仕様やプランの調整が必要になりやすい水準です。つまり「高いか安いか」は金額単体では決まらず、会社タイプ・坪数条件との組み合わせで初めて判断できる、というのが本記事の結論です。
アパート建築費5000万円で建築工事を進める際の注意点
実質利回りを踏まえて収支計画を作成する
アパート経営の収益性は、表面利回りではなく実質利回りで考える必要があります。
▼表面利回りと実質利回りの計算式・目安の違い
| 指標 | 計算式 | 特徴 |
|---|---|---|
| 表面利回り | 年間家賃収入 ÷ 建築費 | 経費を考慮しないため実態より高く見える |
| 実質利回り | (年間家賃収入-諸経費)÷ 建築費 | 管理費・税金・修繕費を反映した実際の収益率 |
表面利回りは経費を考慮していないため、実際に手元に残る金額とは差が生まれます。たとえば建築費5,000万円・満室時年間家賃収入500万円(表面利回り10%)のアパートでも、管理費・固定資産税・修繕積立などの諸経費が年間150万円かかれば、実質利回りは7%まで下がります。収支シミュレーションは必ず実質利回りをもとに試算してください。


アドバイス
「満室想定の表面利回りだけで判断すると、実態より安全に見えてしまいます。空室率・修繕費を織り込んだ実質利回りで、賃料が下落した場合にも耐えられる設計かを確認することが欠かせません。賃料が1〜2割下落してもプラスを維持できるかを、ハウスメーカーの収支計画書で必ず確認してください。」


建築費の10%〜30%は自己資金で支払う
アパートローンを利用する場合、建築費の10%〜30%の自己資金を用意しておくことが大切です。5,000万円の建築費であれば、500万円〜1,500万円が目安となります。
自己資金を用意せずフルローンで組んだ場合、月々の返済負担が重くなるだけでなく、金融機関の審査そのものが通りにくくなることがあります。諸費用に含まれる支出(不動産取得税・保険料など)は自己資金での支払いが前提になる点にも注意してください。まずは手元資金と、10%・20%・30%それぞれのケースで月々の返済額がどう変わるかを、金融機関に確認することが対処法になります。


アドバイス
「自己資金の比率は金融機関の融資条件・金利にも影響します。自己資金が多いほど返済能力があると判断され、金利や融資期間で有利な条件を引き出しやすくなります。複数の金融機関に相談し、自己資金比率ごとの融資条件の違いを比較しておくと安心です。」
- 諸費用分は自己資金で確保する:不動産取得税・保険料などはローンに組み込めないケースが多くあります。
- 自己資金比率別の返済額を比較する:10%・20%・30%それぞれのシミュレーションを取り寄せて月々の負担を比較しましょう。
- 審査への影響を金融機関に確認する:自己資金比率が融資条件にどう影響するかを事前に相談しておくと安心です。


アパート経営の出口戦略を考慮しておく
アパート経営を始める際は、将来の出口戦略を念頭に置いて建築を進める必要があります。出口戦略とは、アパート経営を終わらせるタイミングや方法を考えることで、相続や売却による利益確定などが挙げられます。
出口戦略の想定は、建てる段階の構造選びや資金計画に直接影響するため、着工前に考えておく必要があります。たとえば10年後の売却など短期保有を想定する場合は、今後10年間満室経営を目指せる物件を建て、可能な限り建築費を抑えたほうが有利です。一方、30年後に解体して別の土地活用へ転用する場合は、耐久性の高い構造を選ぶべきといえます。
アパート経営では、大規模修繕のためのリフォーム代や固定資産税などのランニングコストも継続的に発生します。出口戦略を決める際は、この維持費も含めた長期の収支で判断することが欠かせません。


アドバイス
「出口戦略は着工後に修正するのが最も難しい判断です。短期保有なら初期費用を抑えた構造、長期保有・相続なら耐久性の高い構造というように、保有期間の想定次第で最適な選択は変わります。建築会社との打ち合わせの最初の段階で、保有予定期間を明確に伝えるようにしてください。」
アパート建築費5000万円で建てる物件に悩んだ時の考え方
近隣の競合物件を確認する
新築するアパートの設計では、同じ地域にある満室経営の競合物件を参考にするのがおすすめです。間取りや家賃相場を参考にしながら設計を進めることで、収益性の高いアパート経営を実現しやすくなります。
具体的には、周辺の入居者募集サイトで似た条件(駅距離・築年数)の物件の間取り・設備・家賃を確認し、自分のアパートの設計に反映させる方法が現実的です。満室が続いている物件ほど、そのエリアの需要と合致した設計になっている可能性が高いといえます。


アドバイス
「競合物件の確認で見るべきは家賃の水準だけではありません。空室期間の長さや募集条件(フリーレント・敷金礼金の有無)まで確認すると、実際の稼働状況が見えてきます。具体的な建築プランは、ハウスメーカーや建築会社と相談しながら詰めていくとよいでしょう。」


開発状況や人口増減をもとに考える
アパートを建てる地域の再開発予定や人口の増減などのデータをもとに、建築プランを立てることも大切です。大学・企業オフィスが多く単身者の賃貸ニーズが高い地域か、保育園・小学校が近くファミリー層のニーズが高い地域かによって、適した間取りは変わります。
人口総数が減少している地域でも、単身世帯や特定の年代の世帯数が増えているケースはあります。市区町村が公表する人口統計を年代別・世帯構成別で確認すると、総人口の増減だけでは見えない需要を把握できます。


アドバイス
「人口データは「総数」だけでなく「世帯構成」まで見ることが重要です。単身世帯数・ファミリー世帯数がそれぞれどう推移しているかで、間取りの需要は大きく変わります。自治体の統計ページや国勢調査データを、建築会社との打ち合わせ資料として活用してください。」
複数のハウスメーカーに相談する
ハウスメーカーからの建築プランを取り寄せる際は、複数の会社に問い合わせるのがおすすめです。1社のみに依頼する場合と比べて、割高な建築費を請求されるリスクを抑えられるほか、地域の建築費相場を把握し価格交渉に役立てることもできます。
- 坪単価の内訳を横並びで比較する:総額だけでなく躯体・仕上げ・設備の内訳を比較すると、価格差の理由が明確になります。
- 収支シミュレーションの前提条件を確認する:満室想定か、空室率を織り込んだ実質利回りかを必ず確認しましょう。
- 大手ハウスメーカーと地域密着型の工務店を両方比較する:規格化されたプランと自由設計のプラン、両方の選択肢を検討しておくと判断材料が増えます。


アドバイス
「見積もりの比較は「金額の高い・安い」だけで終わらせないでください。同じ坪数・同じ構造という条件をそろえたうえで比較しないと、正しい相場判断はできません。条件をそろえた一括見積もりを取り、内容を横並びで比較する習慣をつけてください。」
とはいえ、会社タイプの異なる複数社に、1社ずつ自分で問い合わせて回るのは大きな手間です。イエウール土地活用なら、あなたの土地の条件を入力するだけで、ローコスト系ハウスメーカー・大手ハウスメーカー・地域密着型の工務店まで、会社タイプを横断した複数社の建築プランを無料で一括取得できます。1社の営業担当では出てこない「他社と比べてどうか」という視点を、最初から複数社分まとめて得られるのは、特定の1社に属さないポータルだからこそ提供できる価値です。
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アパート建てるといくら?
会社選びで迷ったときは、実績や評判をまとめた記事も参考になります。






よくある質問
Q1. 建築費5,000万円だと何坪のアパートが建てられますか?
構造によって異なりますが、木造で約60坪以下、鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造で約40坪以下が目安です。坪数条件ごとの詳しい実現可否は、本記事の「坪数条件別に「建てられるか」早見表」で解説しています。
Q2. 5,000万円の建築費に自己資金はどれくらい必要ですか?
- 目安は10%〜30%:金額にすると500万円〜1,500万円程度が目安です。
- 諸費用分は別枠で確保:不動産取得税や保険料などはローンに組み込めないケースが多くあります。
Q3. 見積もりの坪単価が相場より高い場合はどうすればいいですか?
本体工事費だけでなく、別途工事費(地盤改良・解体費など)が坪単価に含まれていないかをまず確認しましょう。そのうえで複数社に同条件で見積もりを依頼し、内訳を比較することで適正価格かどうかを判断しやすくなります。会社タイプによる坪単価の違いは「会社タイプ別の坪単価早見表」もあわせてご確認ください。
Q4. 5,000万円は高いですか?もっと安くできませんか?
会社タイプ・坪数条件・隣接予算のどれと比べるかによって答えは変わります。ローコスト系ハウスメーカーや工務店を選び、坪数を50坪前後に抑えれば余裕を持って収まる水準ですが、大手ハウスメーカーや設計事務所、60坪超の規模を希望する場合は5,000万円では厳しくなりやすい水準です。詳しくは「会社タイプ別の坪単価早見表」「坪数条件別に「建てられるか」早見表」「隣接予算(4000万・6000万)と比べるとどうか」をあわせてご確認ください。
建築費5000万円でアパートを建てる場合は専門家にも相談を
建築費5,000万円で建てられるアパートは、木造で60坪以下、鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造で40坪以下が目安です。建築費は「坪単価×延べ床面積」でおおよそ見積もれるため、自分の土地の広さ・建ぺい率・容積率を踏まえて構造や規模を判断していきましょう。
ただし、実質利回りでの収支計画・10%〜30%の自己資金の準備・出口戦略の3点は、着工前に必ず確認しておきたいポイントです。数値の目安を知ることと、自分の土地でその数値がどう当てはまるかを確認することは別だという点を踏まえ、次のアクションに進みましょう。
- 自分の土地の建ぺい率・容積率を確認する:役所の都市計画課、または登記情報から確認できます。
- 複数社の収支シミュレーションを無料で取り寄せる:同条件で比較し、坪単価と実質利回りの両方をチェックしましょう。
- 保有予定期間を整理してから相談する:短期売却か長期保有かを事前に決めておくと、提案されるプランの精度が上がります。
大手ハウスメーカーの建築プランを一括で取り寄せたい場合は、「イエウール土地活用」をご利用ください。提携するハウスメーカー10社から収益プランを一括で取り寄せ、比較・検討しながらアパート経営を始めることができます。プラン請求は無料です。
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