2階建てアパートの建築費用の相場は?費用の抑え方と建築会社の選び方も紹介!
神奈川県横浜市(郊外)在住の50代・女性(2026年8月)
「親から相続した土地に2階建てのアパートを建てようか検討していますが、建築費がいくらかかるのか見当がつきません。ハウスメーカーに相談すると会社ごとに言うことが違って、どれを信じればいいのか分からず困っています。」
※イエウール土地活用に寄せられる相談内容の傾向をもとに構成した、代表的な相談内容の一例です。
2階建てアパートの建築を検討し始めたばかりだと、構造によって費用が変わることも、会社によって見積もりが大きく違うことも、実際に見積もりを取るまで実感しにくいものです。この記事では、木造・鉄骨造・RC造それぞれの建築費の目安と、あなたの坪数に当てはめたときの概算を確認できるようにしています。さらに、なぜ同じ条件でも建築会社によって建築費に数百万円の差が出るのか、自分の坪数で実際に何戸建てられるのか、自己資金はどのくらい必要なのかまで踏み込んで解説します。読み終えたときには、自分の土地でどのくらいの予算感が必要か、そして次に何をすべきかが具体的に見えている状態になるはずです。
2階建てアパート建築費はいくら?構造別の坪単価とシミュレーション
構造別に見る2階建てアパート建築費の坪単価
2階建てアパートの建築費は、木造・軽量鉄骨造・重量鉄骨造・鉄筋コンクリート(RC)造のどの構造を選ぶかによって坪単価が大きく異なります。さらに、同じ構造でも「都市部」「地方中核都市」「郊外」のどのエリアで建てるかによって、坪単価は10万円〜20万円ほど変動します。これは職人の人件費(労務費)や資材の運搬コストが、エリアの人口密度・物流事情によって変わるためです。低層の2階建てであれば、耐久性や遮音性を過度に求める必要がない分、木造や軽量鉄骨造を選ぶことで建築費を抑えられるケースが多くなります。
| 構造 | 都市部の坪単価 | 地方中核都市の坪単価 | 郊外の坪単価 |
|---|---|---|---|
| 木造 | 82万円〜105万円 | 76万円〜95万円 | 74万円〜88万円 |
| 軽量鉄骨造 | 88万円〜105万円 | 82万円〜98万円 | 80万円〜92万円 |
| 重量鉄骨造 | 98万円〜120万円 | 92万円〜112万円 | 90万円〜104万円 |
| RC造(鉄筋コンクリート) | 105万円〜125万円 | 98万円〜118万円 | 95万円〜110万円 |
※上記はイエウール土地活用に寄せられた建築プラン・見積もり実例(累計約2万件の相談実績の一部)を、都市部(東京23区・大阪市・名古屋市など)/地方中核都市(県庁所在地クラス)/郊外(上記以外の市区町村)の3区分に分けて集計した坪単価レンジです。同一区分内でも依頼先によって変動します。
表からもわかるとおり、木造と軽量鉄骨造では坪単価に大きな差はなく、どちらも2階建てアパートで選ばれやすい構造です。一方でRC造は坪単価が最も高くなりやすく、2階建てという規模ではコストに対して性能が過剰になりがちです。3階建て以上の建物や、遮音性を重視する物件でなければ、無理にRC造を選ぶ必要はないケースが多くなります。また、都市部と郊外では同じ木造でも坪単価に8万円前後の差があるため、自分の土地がどのエリア区分に近いかを踏まえて相場感をつかむことが大切です。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「実際に相談を受けていると、坪単価の安さだけで構造を決めてしまい、あとで間取りの自由度や資産価値の面で後悔したという声を伺うことがあります。2階建てくらいの規模であれば、構造そのものの性能差よりも、周辺エリアの家賃相場に見合った間取りにできるかどうかを先に確認しておくことをおすすめしています。」
建築費の内訳(本体工事費・付帯工事費・諸費用)
建築費は坪単価×延べ床面積の「本体工事費」だけで完結しません。実際には、本体工事費に加えて付帯工事費・諸費用が発生し、総額は本体工事費の1.3倍前後になるのが一般的です。
| 費用区分 | 目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 本体工事費 | 全体の70〜80% | 建物本体そのものの工事費(躯体・仕上げ・設備) |
| 付帯工事費 | 本体工事費の約20% | 給排水管の引き込み、外構工事、地盤改良など |
| 諸費用 | 本体工事費の約10% | 登記費用、税金、火災保険料、ローン手数料など |
この内訳を知らずに「坪単価×坪数」だけで予算を組んでしまうと、実際の総額との間に数百万円のズレが生じることがあります。土地の状況(地盤の強さ、前面道路の幅など)によって付帯工事費が増減するため、見積もりを受け取る際は本体工事費だけでなく、総額での比較を必ず行うようにしましょう。アパート建築費は「坪単価×坪数」では出ない?では、この内訳の考え方をさらに詳しく解説しています。
付帯工事費・諸費用は抑えられるのかについて、結論から言うと、本体工事費に比べると圧縮できる幅は小さいものの、ゼロにはできません。付帯工事費のうち地盤改良費は土地の地盤強度に左右されるため大きくは動かせませんが、外構工事(フェンス・駐車場舗装など)の仕様をシンプルにすることで、数十万円〜100万円程度は抑えられるケースがあります。諸費用のうち登記費用や税金は法律で定められた金額のため圧縮できませんが、ローン手数料や火災保険料は金融機関・保険会社によって条件が異なり、複数を比較することで数万円〜数十万円の差が出ることもあります。
どの企業に頼んでも大きく変わらないのかという点については、本体工事費と異なり、付帯工事費・諸費用は「会社の規模」による差は比較的小さい一方、「見積もりに何を含めているか」という会社ごとの範囲設定の違いが総額に大きく影響します。たとえば、ある会社は地盤改良費を本体工事費に含めて提示し、別の会社は付帯工事費として別枠で計上するといったケースがあり、見積書の表記だけを比較すると「本体工事費が安い会社の方が得」と誤解してしまうことがあります。そのため、本体工事費・付帯工事費・諸費用を合算した総額で複数社を比較することが欠かせません。
なお、建ぺい率・容積率や高さ制限との関係で、そもそも2階建てアパートを建てられない土地もあります。また、防火地域・準防火地域に該当する土地では、耐火性能を高める必要があり建築費が上がる傾向があります。土地の条件によって建築費の前提が変わるため、見積もりを取る前に自分の土地がどの制限に該当するかを確認しておくことをおすすめします。
【坪数別】2階建てアパート建築費シミュレーション
延べ床面積40坪・60坪・80坪・100坪の4パターンで、構造別の建築費総額(本体工事費+付帯工事費+諸費用)の目安をまとめました。坪単価は全国平均の中間値(木造85万円・軽量鉄骨造92万円・重量鉄骨造105万円・RC造112万円)を用い、本体工事費に対して付帯工事費・諸費用を含めた総額は本体工事費の1.3倍として算出しています。
| 構造 | 40坪 | 60坪 | 80坪 | 100坪 |
|---|---|---|---|---|
| 木造(85万円/坪) | 約4,420万円 | 約6,630万円 | 約8,840万円 | 約1億1,050万円 |
| 軽量鉄骨造(92万円/坪) | 約4,780万円 | 約7,180万円 | 約9,570万円 | 約1億1,960万円 |
| 重量鉄骨造(105万円/坪) | 約5,460万円 | 約8,190万円 | 約1億920万円 | 約1億3,650万円 |
| RC造(112万円/坪) | 約5,820万円 | 約8,740万円 | 約1億1,650万円 | 約1億4,560万円 |
※上記は建ぺい率60%・容積率200%を想定した簡易シミュレーションです。坪単価は前章のエリア別レンジの中間値を採用しています。実際の建築費は、地盤条件、間取り、設備仕様、前面道路の幅、外構工事の規模、依頼する会社などによって変動します。より詳しい試算はアパート建築費のシミュレーション方法を紹介!もあわせてご確認ください。
自分の想定坪数が表にない場合も、上記の坪単価に想定坪数を掛けて1.3倍すれば概算がつかめます。ただし、ここで出た数字はあくまで「目安」です。次の章で説明するとおり、同じ坪数・同じ構造であっても、依頼する建築会社によって実際の見積もり額は大きく変わってきます。
建築費は何年で回収できる?表面利回りの目安
建築費の総額がわかっても、「この金額は自分にとって高いのか安いのか」「投資した分をきちんと回収できるのか」が判断できなければ、次の一歩に進みにくいものです。ここでは、建築費に対してどのくらいの家賃収入が見込めれば「回収の当たり」がつくのか、簡易的な考え方を紹介します。
回収可能性を確認する最初の指標は「表面利回り」です。表面利回りは、年間の家賃収入を建築費総額(土地代を除く)で割った数値で、次の式で求められます。
回収までの目安年数 = 建築費総額 ÷ 年間家賃収入
たとえば、延べ床面積60坪・木造で建築費総額が約6,630万円だったケースで考えてみます。1戸あたりの想定家賃を8万円、戸数を8戸とすると、年間家賃収入は「8万円×8戸×12ヵ月=768万円」です。この場合の表面利回りは「768万円÷6,630万円×100=約11.6%」、回収までの目安年数は「6,630万円÷768万円=約8.6年」となります。
| 表面利回りの目安 | 回収までの目安年数 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 10%以上 | 約10年以内 | 回収スピードが速い部類。ただし空室リスクが高いエリアでないか確認が必要 |
| 7%〜10% | 約10〜14年 | 2階建てアパートとして一般的な水準 |
| 7%未満 | 14年以上 | 建築費が家賃相場に対して高すぎないか、プラン自体を見直す余地あり |
※上記は新築時の満室想定であり、実際には空室期間・管理費・固定資産税・修繕費等の経費が発生するため、実質的な回収年数はこれより長くなります。あくまで「当たりをつける」ための簡易目安としてご活用ください。
ここで重要なのは、表面利回りは「建築費」と「想定家賃」の両方が変数になる点です。前の章で見たとおり、同じ坪数・同じ構造でも会社によって建築費に数百万円の差が出るため、建築費が下がれば表面利回りは上がり、回収までの年数も短くなります。つまり、想定家賃が同じであっても、複数社を比較して建築費を適正な水準に抑えられるかどうかが、回収スピードを左右する大きな要因になるということです。自分の土地の想定家賃と、複数社から出てくる建築費の総額を照らし合わせることで、初めて「回収できるかどうかの当たり」がつけられます。
2階建てアパート建築費は会社によってなぜ数百万円変わるのか
「相場はわかったので、あとは近くの建築会社に頼めばいい」と考える方は少なくありません。しかし、同じ延べ床面積・同じ構造の2階建てアパートであっても、依頼する建築会社によって見積もり額が数百万円単位で変わることは決して珍しくありません。
先ほどの表で見たとおり、木造の坪単価は会社によって74万円〜105万円という幅があります。これは1社が幅を持って提示する数字ではなく、依頼する会社ごとに坪単価そのものが異なることを示しています。仮に延べ床面積60坪の場合、この幅(坪あたり31万円)がそのまま自分への見積もりに反映されると、本体工事費だけで最大1,860万円もの差になり得る計算です。この差は、会社の規模や仕入れルート、設計施工を一括で行うか分離して行うか、標準仕様の範囲がどこまでかといった要因によって生まれます。1社だけに見積もりを依頼すると、自分が受け取った金額がこの幅のどのあたりに位置するのか、つまり「相場並みなのか、それとも割高なのか」を判断する手段がありません。
- 仕入れルートの違い:資材の調達先や発注量によって、同じ材料でも仕入れ価格が変わります
- 設計施工の発注方式:設計と施工を一括で行う会社は設計費を圧縮できる一方、分離発注の会社は設計費が別途かさみやすくなります
- 標準仕様の範囲:見積もりに含まれる範囲(外構・給排水・地盤改良など)が会社によって異なり、総額の見え方が変わります
- 会社の規模・体制:大手ハウスメーカーは資材を大量調達できる分コストを抑えやすい一方、地域の工務店は営業コストを抑えられる分、価格に反映されるケースがあります
イエウール土地活用は、特定の建築会社の営業窓口ではなく、複数の建築会社・複数の土地活用プランを横断的に見比べられる立場のポータルサイトです。1社の担当者から「これが適正価格です」と言われても、それが本当に妥当かどうかを自分だけで判断するのは難しいものです。複数のプランを横並びで比較することで、初めて「この見積もりが相場の範囲内かどうか」を客観的に判断できるようになります。
担当者
同じ坪数・同じ構造でも、会社によって1,000万円以上の差が出ることがあるなんて驚きですよね。1社だけの見積もりで決めてしまうと、この差に気づくチャンスすら失ってしまいます。
実際に、イエウール土地活用に寄せられた土地活用の相談は累計約2万件にのぼりますが、その中でも「1社目の見積もりだけで契約してよいか」という相談は多く、複数社を比較した結果、当初の提示額より有利な条件を引き出せたという声を多くいただいています。1社の担当者の言葉だけを信じるのではなく、複数の視点を持つことが、適正価格で契約するための最初の一歩になります。
「どの会社に頼めばいいのか分からない」という迷いを感じたら、まずは複数社のプランを横並びで比較してみることをおすすめします。自分の土地の条件を1回入力すれば、複数の建築会社・土地活用プランをまとめて比較できるため、営業担当者一人の言葉だけを信じて判断するリスクを避けられます。
\最大10社と比べられる!/
アパート建てるといくら?
2階建てアパート建築費が同じでも、建てられる戸数は坪数で変わる
ここまでの相場・内訳・会社差の話だけでは、「結局、自分の土地に何戸のアパートが建てられるのか」がまだ見えていません。実際、2階建てアパート建築費の記事を読んだ方の一部は、この続きとして坪数別の記事(50坪・60坪・70坪・100坪など)を読み比べており、坪数が変わると戸数や間取りの選択肢がどう変わるのかを確認しようとしている様子がうかがえます。この章では、その代表的な考え方を先にまとめて解説します。
建ぺい率・容積率から戸数を試算する考え方
2階建てアパートで実際に建てられる延べ床面積は、「建ぺい率」と「容積率」という2つの法規制で決まります。建ぺい率は土地面積に対する1フロアあたりの建築面積の上限、容積率は土地面積に対する延べ床面積(各階の合計)の上限を示す割合です。
たとえば建ぺい率60%・容積率200%の土地であれば、1フロアの建築面積は「土地面積×60%」まで、延べ床面積の上限は「土地面積×200%」までと計算できます。ここで見落とされがちなのが、2階建ての場合、実際に使える延べ床面積は「1フロアの建築面積×2階分」、つまり「土地面積×60%×2=土地面積×120%」にとどまり、容積率200%の上限まではまだ余力が残るという点です。つまり2階建てでは、容積率よりも建ぺい率の方が実質的な制約になりやすく、この余力をどう使うかが3階建てを検討する際の判断材料にもなります(3階建てとの比較は後述の章で解説します)。
※上記は建築基準法上の一般的な考え方に基づく試算です。延べ床面積・建築可否の実際の上限は、用途地域や前面道路の幅員、防火地域の指定などによって自治体ごとに細かく異なります。実際の建築計画を進める際は、必ず自治体の都市計画情報・建築会社の調査結果で確認してください。
【坪数別】建てられる戸数の目安
上記の考え方をもとに、建ぺい率60%・容積率200%の土地を例に、代表的な土地面積(40坪・60坪・80坪)で建てられる延べ床面積と、間取りタイプ別の戸数目安を試算しました。
| 土地面積 | 2階建ての延べ床面積目安 | ワンルーム中心の戸数目安 | ファミリー中心の戸数目安 |
|---|---|---|---|
| 40坪 | 約48坪 | 6戸程度 | 4戸程度 |
| 60坪 | 約72坪 | 10戸程度 | 6戸程度 |
| 80坪 | 約96坪 | 13戸程度 | 8戸程度 |
※延べ床面積は建ぺい率60%・容積率200%・2階建てを想定した試算(土地面積×60%×2階分)。戸数目安はワンルーム中心を専有・共用込み1戸あたり約7坪、ファミリー中心を1戸あたり約12坪として概算したものです。実際の戸数は間取り・共用部の設計・駐車場の有無などにより変動します。自分の坪数がここにない場合や、より正確な戸数を知りたい場合は、下記の坪数別記事もあわせてご確認ください。
「同じくらいの広さの土地なのに、戸数がこんなに違うことがあるんですか?」と感じた方もいるかもしれません。実際にイエウール土地活用に寄せられた相談・建築実例のデータでも、この違いははっきり表れています。
土地面積が近い相談者における、実際の建築戸数の分布
※対象:イエウール土地活用の建築実例のうち、土地面積が約80〜120㎡(2階建てアパート相当規模)の案件7件(2023年5月〜8月投稿分)。戸数の内訳は「1〜5戸」42.9%(3件)、「6〜9戸」14.3%(1件)、「10戸以上」42.9%(3件)。件数が少数のため参考値としてご覧ください。
【調査結果】土地面積が近い相談者における戸数のばらつき
イエウール土地活用に寄せられた建築実例のうち、土地面積が約80〜120㎡(2階建てアパート相当規模)の案件7件を確認したところ、戸数は1戸から15戸までばらついており、「10戸以上」の案件が全体の42.9%を占める一方、「1〜5戸」の案件も同じく42.9%ありました。
※対象:イエウール土地活用の建築実例のうち、土地面積が約80〜120㎡の案件7件(2023年5月〜8月投稿分の相談記録分析)。戸数の内訳は「1〜5戸」42.9%(3件)、「6〜9戸」14.3%(1件)、「10戸以上」42.9%(3件)。件数が少数のため、傾向の参考値としてご覧ください。
担当者
同じくらいの広さの土地なのに、戸数がここまで違うんですね。この差はどこから来るんですか?


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「同じ延べ床面積でも、1部屋あたりの広さをどう取るかで戸数は大きく変わります。ワンルーム中心にすれば戸数を最大化できますが、ファミリー向けの間取りにすると戸数は減る代わりに1戸あたりの家賃を高く設定しやすくなります。どちらが正解ということではなく、周辺エリアにどんな入居者が多いかによって最適な選び方が変わる、というのが実際に相談を受けていて感じることです。」
担当者
なるほど。じゃあ具体的には、どうやって自分のエリアに合う戸数を決めればいいんですか?


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「私が相談を受ける際は、まず単身向けの賃貸需要が多いエリアか、ファミリー層が多いエリアかを確認するようお伝えしています。単身向け需要が多いエリアなら部屋を小さめにまとめて戸数を増やす、ファミリー層が多いエリアなら戸数を絞ってでも広めの間取りにする、という判断に落とし込むと迷いが少なくなります。実際にこの考え方で部屋を小さめにまとめ、2階建ての規模で経営を始めた方もいらっしゃいます。」
この事例で確認してほしいのは、2階建てという同じ規模の中でも、部屋の広さの取り方次第で戸数の考え方が変わるという点です。
建築費 1億円〜
内階段の紹介もされましたが、やはり外階段で2階建ての規模の小さいアパートを建てることにしました。ライフスタイルもやはり昔と今は違いますので、今の時代にあったミニマム化した部屋を作ることが大切だと思っています。
※イエウール土地活用のオーナー事例データより。掲載している費用・利回り等の数値はご本人から提供いただいた情報に基づき、個人が特定できないよう加工しています。
この事例から読み取れるのは、部屋を大きくすることだけが正解ではなく、エリアの入居者ニーズに合わせて部屋を小さめにまとめる判断も、2階建てという規模だからこそ選びやすい戦略だということです。
間取りタイプで変わる戸数・家賃・入居ターゲット層
間取りタイプの選び方は、大きく「ワンルーム中心」と「ファミリー中心」の2方向に分かれます。どちらが正解ということではなく、それぞれにメリット・デメリットがあります。
| 間取りタイプ | 戸数 | 1戸あたりの家賃 | 向いている入居ターゲット層 |
|---|---|---|---|
| ワンルーム中心(1R・1K) | 多い | 低め | 単身者・単身赴任者が多いエリア |
| ファミリー中心(1LDK・2DK以上) | 少ない | 高め | ファミリー層・学校や職場が近いエリア |
ワンルーム中心にすると戸数を最大化しやすく、単身者向けの賃貸需要が多いエリアに向いています。一方、ファミリー中心にすると部屋数は減りますが、1部屋あたりの家賃を高めに設定しやすく、長期入居につながりやすい傾向があります。自分の土地の周辺にどんな入居者が多いエリアかを確認したうえで、間取りタイプの方向性を決めることが、戸数と収益性の両方を無理なく成立させる近道です。
2階建てアパート建築費、自己資金の目安はどのくらいか
自己資金の目安早見表(建築費に対する割合)
建築費・戸数の目安が見えてきたら、次に気になるのが「自己資金はどのくらい用意すればよいか」という点です。一般的に、アパートローンを組む際の自己資金の目安は、建築費総額の10〜30%程度とされています。
| 建築費総額 | 自己資金の目安(10%) | 自己資金の目安(30%) |
|---|---|---|
| 4,500万円(40坪・木造目安) | 約450万円 | 約1,350万円 |
| 6,600万円(60坪・木造目安) | 約660万円 | 約1,980万円 |
| 8,800万円(80坪・木造目安) | 約880万円 | 約2,640万円 |
※自己資金の目安は建築費総額に対する一般的な水準(10〜30%)を用いた試算であり、金融機関・個人の年収や信用情報によって実際の必要額は変動します。詳細は金融機関・建築会社への相談が必要です。
「建築費をきちんとかければ、それに見合った収益が自動的に出るのでは」と思う方も多いのですが、実際のデータを見るとそう単純ではありません。
土地活用の建築実例における表面利回りの分布
※対象:イエウール土地活用の建築実例18件(2023年5月〜8月投稿分・全構造・全規模)における表面利回りの内訳。「3%未満」16.7%(3件)、「3〜6%」38.9%(7件)、「6〜9%」27.8%(5件)、「9%以上」16.7%(3件)。
【調査結果】建築費をかけても利回りが伸び悩むケースがある
イエウール土地活用の建築実例18件を確認したところ、表面利回りが3%未満にとどまった案件が16.7%ある一方、9%以上を実現した案件も16.7%あり、建築費をかけたからといって自動的に高い利回りになるわけではないことがわかります。
※対象:イエウール土地活用の建築実例18件(2023年5月〜8月投稿分・全構造・全規模の相談記録分析)。利回りの内訳は「3%未満」16.7%(3件)、「3〜6%」38.9%(7件)、「6〜9%」27.8%(5件)、「9%以上」16.7%(3件)。
担当者
建築費をかけたのに利回りが伸び悩むケースがあるんですね。なぜこんな差が出るんですか?


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「利回りは建築費だけでなく、想定家賃とのバランスで決まります。建築費を多くかけても、周辺の家賃相場に見合わない家賃設定をしてしまうと、利回りは伸び悩みます。逆に建築費を抑えつつ、エリアの需要に合った家賃設定ができれば、無理なく高い利回りを実現している方もいます。建築費の金額だけを見て安心するのではなく、想定家賃とセットで確認することが大切だと、相談を受けるたびに感じています。」
担当者
なるほど。じゃあ相談する時は、具体的に何を確認すればいいんですか?


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「私が相談を受ける際は、まず総額の何割を自己資金で用意できるかを最初に伺うようにしています。そのうえで、複数のプランを並べて利回りを比較していただくようお伝えしています。1社だけの提案だと、その利回りが高いのか低いのか自分では判断できないためです。実際、複数社を比較したうえで融資の相談も並行して進めた方の中には、無理のない自己資金の範囲で高い利回りを実現できたケースもあります。」
この事例で確認してほしいのは、自己資金の準備と融資の見通しを早い段階でクリアにしていたことが、無理のない資金計画につながっている点です。
建築費 5,000万〜6,000万円
駅から徒歩15分というところで賃貸を開始すれば必ず一定以上の利益が出ると思い、地主に話をし、銀行融資のため銀行に相談したところ問題なく審査が通ったのではじめました。
※イエウール土地活用のオーナー事例データより。この方はご自身で銀行に融資相談をされ、審査に通ったことが土地活用開始の後押しになりました。掲載している費用・利回り等の数値はご本人から提供いただいた情報に基づき、個人が特定できないよう加工しています。
※本体験談は、イエウール土地活用に寄せられた建築実例データをもとに作成しています。掲載している費用・利回り・戸数等の数値はご本人から提供いただいた情報に基づき、個人が特定できないよう加工しています。
この事例から読み取れるのは、建築費の総額だけでなく、自己資金の準備状況と融資の見通しを早めに確認しておくことが、結果的に高い利回りにもつながりやすいという点です。
自己資金が目安に届かない場合の対応策
自己資金が目安(建築費総額の10〜30%)に届かない場合、融資審査での評価に影響することがあります。まずは複数の建築プランを比較し、自己資金の範囲内で無理のない規模から検討することをおすすめします。
2階建てアパートの建築事例と体験談


ここでは、木造・鉄骨造・RC造それぞれで実際に想定される建築事例を紹介します。自分の土地の規模や目的に近い事例があれば、参考にしてみてください。
例①:木造2階建てアパート
- 性別:男性
- 年齢:20代
- 坪数:100坪
- 建築費:5,000万円
- 構造:木造
- 部屋数:8部屋
- 目的:収益性の高い事業として魅力的だったから
- こだわりのポイント:できるだけ駅から近い立地にすることで、入居者を確保しようとした
投資として高い事業性に魅力を感じたため、100坪の土地に約5,000万円の建築費をかけて、木造の8部屋2階建てアパートを建築した事例です。
施主のこだわりとして、入居者確保のしやすさを第一に考え、できるだけ駅から近い立地を選んだそうです。
投資目的でアパート経営を始めるのであれば、初期費用を抑え、できるだけ空室を減らして収益性を高めることが望ましいです。
この事例では、アパート本体の建築費を抑えるために坪単価の安い木造建築を選び、空室のリスクの少ない駅から近い立地を選んでいて、適切な手法で不動産投資を行えていると言えます。
新築アパートへの投資に関しては、以下の記事もご参考になります。


例②:鉄骨造2階建てアパート
- 性別:男性
- 年齢:30代
- 坪数:120坪
- 建築費:1億2,000万円
- 構造:鉄骨造
- 部屋数:12部屋
- 目的:使っていない土地を活用するため
- こだわりのポイント:1Kと1LDKの間取りを組み合わせることで、幅広いニーズに対応した
未利用の土地の活用を目的に、120坪の土地に約1億2,000万円の建築費をかけて、鉄骨造の12部屋2階建てアパートを建築した事例です。
施主のこだわりとしては、幅広いニーズに応えたいという想いから、1Kや1LDKの間取りを組み合わせたそうです。
たとえばワンルームや1Kの間取りのアパートの多いエリアであれば1LDKの間取りの部屋を設けてみることで、エリア内で「もう少し広い部屋に住みたい」というニーズに応えられるようになり、周辺物件と差別化できます。
周辺物件にはない特色があるアパートは築年数が経ってからもアピールポイントが残るため、退去があった後も再び入居者を見つけやすくなります。また、部屋を12戸設けることも、空室リスクの分散と安定した家賃収入に繋がっています。
部屋数を増やすと、その分建築費は増えてしまいますが、満室時の家賃収入も増えるだけでなく、空室が出た際に減収する割合を抑えられるため、アパート経営を始めるときは、できる限り部屋数を確保することを意識してアパートを建てるのがおすすめです。
アパートを建てる構造を迷っている方は、以下の記事もご参考にしてください。


例③:RC造2階建てアパート
- 性別:女性
- 年齢:20代
- 坪数:100坪
- 建築費:1億円
- 構造:鉄筋コンクリート造
- 部屋数:6部屋
- 目的:相続税対策として有効な手段だったから
- こだわりのポイント:ペットと一緒に暮らしたいという需要に応えるような間取りや入居条件を設定した
相続税対策のために、100坪の土地に約1億円の建築費をかけて、鉄筋コンクリート造の6部屋2階建てアパートを建築した事例です。
施主のこだわりとして、ペットと一緒に暮らしたいという需要に応えたいという想いから、入居条件を緩和し、ペットと暮らせる間取りを作ったそうです。
土地に賃貸住宅を建てると、土地の相続税評価額が減額されたり、現金を不動産に換えられるため、相続税の節税効果があります。さらに、建てたアパートから家賃収入を得ることで、本業とは異なる収入源を持つことができます。
ただし、アパートの空室が多ければ土地の評価減の効果が薄くなるだけでなく、家賃収入が十分に得られなければローンの返済をし続ける難しくなります。
今回のケースのアパートがペットオーナー向けの住宅として設計されているように、入居者をきちんと呼び込めるようなアパートづくりを心がけましょう。
また、今回のケースではRC造で2階建てアパートを建築していますが、初期費用をかけすぎてしまっても、ローンの返済が立ち行かなくなることがあります。
アパートの建築を計画する際は、必ず長期的な収益のバランスも考慮に入れて検討しましょう。
3事例に共通するのは、いずれも延べ床面積・戸数・仕様の組み合わせによって総額が大きく変わっている点です。事例①のようにワンルーム中心で戸数を増やすか、事例③のようにペット可などの差別化要素を加えて賃料を上げるかは、どちらが正解ということではなく、その土地のエリア特性によって最適解が変わります。より規模の大きい建築を検討している場合は建築費5,000万円台の規模を見るや建築費1億円規模の事例を見る、小規模から始めたい場合は4戸のアパート建築費を見るも参考になります。


アドバイス
アドバイザー(年間5000人を越える土地活用の相談実績あり)
「相談を受ける際は、まず総額の何割を自己資金で用意できるかを最初に伺うようにしています。自己資金が少ないほど返済負担が重くなり、想定家賃が周辺相場より高すぎる設定だと、空室リスクと返済負担が同時にのしかかってしまうケースを何度も見てきました。総額感を把握したら、次は自己資金と返済計画を含めて複数プランを比較することをおすすめします。」
2階建てアパート建築費を抑えつつ3階建ても検討する価値はある?
2階建てで建築費を検討していると、「同じ土地に3階建てを建てれば、もっと収益性が上がるのではないか」と気になる方もいます。結論から言うと、建ぺい率・容積率に余裕があり、かつ日照や周辺環境の制約が少ない土地であれば、3階建てを検討する価値はあります。前の章で見たとおり、2階建てでは容積率200%のうち120%分しか使い切っておらず、まだ余力が残っているケースが多いためです。ただし、3階建てにすると構造がより強固なものを求められる傾向があり、坪単価が上がりやすい点には注意が必要です。
2階建てのまま建築費を抑えるか、3階建てにして戸数を増やすかは、土地の建ぺい率・容積率と、周辺エリアの賃貸需要のバランスで判断すべき問題です。3階建てにした場合の建築費の詳しい目安や構造別の注意点は、3階建てアパートの建築費を紹介!で詳しく解説しています。
2階建てアパート建築費を抑える5つの方法
- 規格化された設計プランを選ぶ:あらかじめ用意された設計プランを使うことで、設計費や工期を抑えられます
- 設計施工一貫方式を選ぶ:設計と施工を同じ会社に任せることで、設計費を工事費の1〜3%程度に圧縮できるケースがあります(分離発注では7〜8%程度かかることもあります)
- 設備や内装をシンプルにする:賃貸物件はシンプルな間取り・設備の方が入居者に好まれやすく、コストと使いやすさの両方を満たせます
- 間取りをやや広めに設計する:狭い部屋を多く作るより、ある程度広さを持たせた間取りの方が坪単価を抑えやすい傾向があります
- 複数社のプランを比較する:前の章で説明したとおり、1社だけでは見積もりが適正価格かどうか判断できません。複数社を比較することが、結果的に最も確実なコスト削減策になります
この中で最も効果が大きいのは、5つ目の「複数社のプランを比較する」ことです。規格化プランや設計施工一貫方式は個別の工夫で数十万円〜数百万円のコスト削減につながりますが、複数社比較はその前提となる「そもそも適正価格で契約できているか」を確認する土台になります。
2階建てアパート建築費、比較して依頼先を選ぶなら
ここまで、2階建てアパートの構造別建築費の目安、建築費の内訳、会社によって建築費が変わる理由、そして自分の坪数で建てられる戸数・自己資金の目安について解説してきました。相場や規模感を知ることは第一歩ですが、実際に依頼先を決める段階では「自分の土地の条件で、複数社がどのようなプランを提示してくるか」を比較することが欠かせません。
イエウール土地活用は、特定の建築会社の営業ではなく、複数の建築会社・複数の土地活用プランを横断的に比較できるポータルとして、累計約2万件の土地活用相談を受けてきました。相談を寄せられる方の多くが「今の見積もりが適正価格かどうか自分では判断できない」という悩みを抱えており、1社の担当者の説明だけでは、その見積もりが本当に適正な価格なのか、判断材料が不足してしまいます。複数のプランを並べて初めて、自分の土地に合った選択ができるようになります。
今すぐ建築を決める段階でなくても、まずは概算のプランを比較してみることで、今後の判断材料を手に入れることができます。無料で複数社の建築プランをまとめて確認できますので、ぜひ活用してみてください。
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アパート建てるといくら?








