東京都は全国で最も建築費が高いエリアです。狭小地が多く、足場設置や重機搬入に制約が生じやすいため、同じ坪数でも全国平均より2〜3割高くなるケースがあります。
東京都の建築費用相場(土地面積:30坪・60坪・100坪)
| 延べ床面積 | 木造(93万円/坪) | 軽量鉄骨(130万円/坪) | 重量鉄骨(148万円/坪) |
|---|---|---|---|
| 36坪(土地30坪目安) | 3,348万〜4,338万円 | 4,680万〜6,084万円 | 5,328万〜6,926万円 |
| 72坪(土地60坪目安) | 6,696万〜8,676万円 | 9,360万〜1億2,168万円 | 1億656万〜1億3,853万円 |
| 120坪(土地100坪目安) | 1億1,160万〜1億4,460万円 | 1億5,600万〜2億280万円 | 1億7,760万〜2億3,088万円 |
出典:国土交通省「建築着工統計調査 住宅着工統計(2023年)」のエリア別構成比をもとに、2025年全国平均水準へ換算してイエウール編集部が作成。東京都の坪単価(木造93万円、軽量鉄骨130万円、重量鉄骨148万円)×延べ床面積×1.3倍(総額)で試算。建ぺい率60%・容積率200%の条件。
東京都のアパート建築費想定事例(エリア区分別)
本章では、東京都近郊におけるアパートの想定建築事例を分かりやすくまとめました。「エリア区分」や「土地面積」の条件から、ご自身の計画イメージに最も近い実例を探してみてください。なお、建築費や収支データの根拠となる「算定ロジック」については、一覧表の下部にて詳しく解説しています。
| エリア区分 | 坪面積 | 建築費(構造) |
|---|---|---|
| 東京23区内墨田区錦糸町 | 60坪 → | 1億1,300万円(軽量鉄骨造) |
| 東京23区内東京都練馬区 | 40坪 → | 5,600万円(木造) |
| 東京23区内東京都北区赤羽 | 55坪 → | 9,800万円(軽量鉄骨造) |
| 東京23区内東京都江戸川区西葛西 | 45坪 → | 5,900万円(木造) |
| 東京23区外武蔵野市吉祥寺 | 50坪 → | 4,700万円(木造) |
| 東京23区外東京都町田市 | 35坪 → | 3,800万円(木造) |
| 東京23区外東京都八王子市 | 65坪 → | 5,400万円(木造) |
| 東京23区外東京都立川市 | 48坪 → | 6,200万円(軽量鉄骨造) |
💡 本コラムに掲載している事例データの「算出ロジック」と根拠
本コラムに掲載している建築費や坪数の数値は、単なる予測値や理想の金額ではありません。近年の首都圏における「実際の建築市場トレンド」と「構造別の坪単価相場」をベースに、以下の3つのロジックに基づいてリアルにシミュレーションした数値です。
【1】構造別の「坪単価」の標準ロジック
アパートの建築費は「構造」によって坪単価の目安が大きく変わります。本事例では、昨今の資材高騰の状況を鑑みた、以下のリアルな坪単価ロジックを採用しています。
-
木造アパート:坪単価 約75万〜95万円
(例:事例 武蔵野市吉祥寺:50坪 × 坪単価約94万円 = 4,700万円) -
軽量鉄骨造アパート:坪単価 約110万〜135万円(※地方・郊外の標準値)
※東京23区などの都市部では、以下の立地条件により坪単価がさらに変動します。
【2】「東京23区内」のコスト跳ね上がりロジック
事例の一覧表を見ていただくと、同じ構造でも「23区内」のほうが建築費が高くなっていることがわかります。これには、都市部特有の以下のような明確な理由(ロジック)があります。
23区内(墨田区や練馬区、北区、江戸川区など)は、敷地が狭い、前面道路が狭いといったケースが多々あります。大型の工事重機やトラックが敷地に入れない場合、資材を手作業で小分けにして運ぶ「小運搬費」や、交通誘導のための「警備員の配置費用」が上乗せされ、坪単価を押し上げる要因になります。
23区内の多くは「防火地域・準防火地域」に指定されています。万が一の火災に備え、耐火性能の高い高価な建築資材(サッシや外壁、玄関ドアなど)を使用することが法律で義務付けられているため、標準的な地域に比べて坪単価が20万〜30万円ほど高くなるロジックを反映しています。
【3】「23区外・近郊エリア」のスケールメリットロジック
一方で、武蔵野市・町田市・八王子市・立川市など多摩地域の事例では、坪数が大きくなるにつれて、「1坪あたりの単価が割安になる(スケールメリット)」という建築の基本ロジックを反映しています。
▼ 設備費の分散と施工効率の向上敷地が広く工事がしやすいことに加え、全体の床面積が広くなることで、キッチンや浴室・トイレといった「どうしても固定でかかってしまう高額な水回り設備費」が、全体の坪数で薄まります。そのため、広くなればなるほど1坪あたりの単価が抑えられ、総額が現実的な範囲に落ち着く計算ロジックになっています。
1億1,300万円(墨田区錦糸町・60坪) 軽量鉄骨造 大規模・混合型
墨田区錦糸町
JR総武線
「錦糸町」駅 徒歩9分
建物:1K×10戸+1LDK×2戸(軽量鉄骨3F)
総建築費
1億1,300万円
自己資金
2,300万円
借入(ローン)
9,000万円
月返済額
29.8万円
想定家賃収入(満室時)
604,000円/月
月次CF(満室時)
+306,000円
※CF=家賃収入-ローン返済額。管理費・修繕費・空室リスク等を別途考慮
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「錦糸町は再開発が続く注目立地で、1LDKを2戸組み合わせた混合型は空室リスクの分散として非常に有効です。私の経験では1LDKは1Kより入居期間が1.5〜2年長い傾向があり、少数でも収益の安定に大きく効いてきます。ターゲットをDINKSかシニア層かで先に決めてから間取りを確定することが、長期稼働率を維持するうえで最も重要なポイントです。」
5,600万円(東京都練馬区・40坪) 木造 23区・単身型
東京都練馬区
西武池袋線
「練馬」駅 徒歩10分
建物:1K×6戸(木造2F)
総建築費
5,600万円
自己資金
1,200万円
借入(ローン)
4,400万円
月返済額
14.6万円
想定家賃収入(満室時)
456,000円/月
月次CF(満室時)
+310,000円
※CF=家賃収入-ローン返済額。管理費・修繕費・空室リスク等を別途考慮
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「練馬区は単身世帯の需要が安定したエリアで、木造2階建て・1K6戸というコンパクトな構成は初期投資を抑えながら堅実に運用しやすいプランです。月次CFが31万円前後出ている計算は健全な水準ですが、木造は法定耐用年数22年を踏まえた修繕計画を早期に立てておくことが長期経営のポイントです。単身向け物件は入退去の頻度が高くなりやすいため、原状回復費をあらかじめ家賃収入の一定割合で積み立てておくと安心です。」
9,800万円(北区赤羽・55坪) 軽量鉄骨造 ファミリー混合型
北区赤羽
JR京浜東北線・埼京線・南北線
「赤羽」駅 徒歩8分
建物:1K×6戸+2DK×2戸(軽量鉄骨3F)
総建築費
9,800万円
自己資金
2,000万円
借入(ローン)
7,800万円
月返済額
25.8万円
想定家賃収入(満室時)
518,000円/月
月次CF(満室時)
+260,000円
※CF=家賃収入-ローン返済額。管理費・修繕費・空室リスク等を別途考慮
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「赤羽は再開発が進み、単身者・ファミリー層ともに需要が厚いエリアです。1Kと2DKを組み合わせた混合型はターゲット層を分散できる分、防音性能や水回りのグレード差など設備仕様の使い分けを意識すると稼働率の差が出やすくなります。軽量鉄骨3階建ては中規模物件の定番構造で、長期保有を見据えるなら大規模修繕の周期(15年目安)を早期に積立計画へ組み込んでおくことをお勧めします。」
5,900万円(江戸川区西葛西・45坪) 木造 23区・単身型
江戸川区西葛西
東京メトロ東西線
「西葛西」駅 徒歩7分
建物:1K×7戸(木造2F)
総建築費
5,900万円
自己資金
1,100万円
借入(ローン)
4,800万円
月返済額
15.9万円
想定家賃収入(満室時)
406,000円/月
月次CF(満室時)
+247,000円
※CF=家賃収入-ローン返済額。管理費・修繕費・空室リスク等を別途考慮
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「西葛西は東西線沿線の単身需要が安定したエリアで、木造2階建て・1K7戸というシンプルな構成は運営の手間を抑えやすいプランです。月次CFが24万円台と堅実な水準ですが、木造アパートは法定耐用年数22年を踏まえた修繕計画を早期に設定していないと、築15年前後で大規模リフォームの判断に迫られるケースが多くなります。低コストで始められる強みを活かすためにも、修繕積立の仕組みを最初から組み込んでおくことが重要です。」
4,700万円(武蔵野市吉祥寺・50坪) 木造 多摩地域・単身型
武蔵野市吉祥寺
JR中央線・京王井の頭線
「吉祥寺」駅 徒歩12分
建物:1K×6戸(木造2F)
総建築費
4,700万円
自己資金
1,000万円
借入(ローン)
3,700万円
月返済額
12.3万円
想定家賃収入(満室時)
390,000円/月
月次CF(満室時)
+267,000円
※CF=家賃収入-ローン返済額。管理費・修繕費・空室リスク等を別途考慮
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「吉祥寺は人気エリアながら、木造2階建て・1K6戸で建築費を抑えた分が利回りに直結する収益構造になっています。月次CFが26万円台というのは50坪・木造としては堅実な数字です。人気エリアは入居者を見つけやすい一方で競合物件も多いため、駅徒歩12分という条件を踏まえた宅配ボックスや独立洗面台などの差別化設備に予算を割いておくと、長期的な競争力を保てます。」
3,800万円(東京都町田市・35坪) 木造 郊外・単身型
東京都
町田市
小田急線
「町田」駅 徒歩15分
建物:1K×4戸(木造2F)
総建築費
3,800万円
自己資金
500万円
借入(ローン)
3,300万円
月返済額
11.0万円
想定家賃収入(満室時)
248,000円/月
月次CF(満室時)
+138,000円
※CF=家賃収入-ローン返済額。管理費・修繕費・空室リスク等を別途考慮
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「町田市は小田急線沿線で一定の単身需要があるエリアです。35坪・1K4戸というコンパクトな規模は、初期費用を抑えてアパート経営を始めたい方に向いた構成といえます。一方で4戸という小規模物件は1戸あたりの空室インパクトが大きく、月次CFも14万円弱とゆとりが少ないため、空室が出た際の運転資金(家賃数ヶ月分程度)を別途確保しておくことを強くお勧めします。」
5,400万円(八王子市・65坪) 木造 郊外・ファミリー混合型
東京都八王子市
JR中央線・京王線
「八王子」駅 徒歩14分
建物:1K×5戸+1LDK×2戸(木造2F)
総建築費
5,400万円
自己資金
700万円
借入(ローン)
4,700万円
月返済額
15.6万円
想定家賃収入(満室時)
341,000円/月
月次CF(満室時)
+185,000円
※CF=家賃収入-ローン返済額。管理費・修繕費・空室リスク等を別途考慮
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「八王子市は土地が比較的取得しやすく、1Kと1LDKを組み合わせたファミリー混合型は単身一辺倒よりも空室リスクを分散できる構成です。郊外エリアは入居までの期間が23区内より長くなりやすい傾向があるため、駅からの距離や駐車場の有無といった条件を設計段階でしっかり確認しておくことが満室経営の近道になります。月次CFが18万円台というのは65坪規模としては堅実な数字です。」
6,200万円(立川市・48坪) 軽量鉄骨造 多摩地域・単身型
東京都立川市
JR中央線・南武線・多摩モノレール
「立川」駅 徒歩10分
建物:1K×6戸(軽量鉄骨2F)
総建築費
6,200万円
自己資金
1,200万円
借入(ローン)
5,000万円
月返済額
16.6万円
想定家賃収入(満室時)
300,000円/月
月次CF(満室時)
+134,000円
※CF=家賃収入-ローン返済額。管理費・修繕費・空室リスク等を別途考慮
※RC系建築・経営コンサルティング歴20年以上・累計440件以上の案件支援
「立川市は多摩地域の中でも商業・交通の利便性が高く、単身需要が比較的安定しているエリアです。軽量鉄骨2階建て・1K6戸という構成は木造よりやや建築費が上がるものの、耐久性の高さが資産価値の維持に直結します。月次CFが13万円台というのは48坪規模としては平均的な水準ですが、6戸という規模では空室1戸あたりの収益インパクトが大きいため、家賃数ヶ月分の運転資金を別途確保しておくと安心です。」
■ 数値の前提条件
建築費=坪単価×延べ床面積(土地面積×1.5)×1.3(付帯工事費込)/ローン返済:金利2%・35年・元利均等返済(月返済係数0.003314)/家賃収入は2026年時点の周辺相場を参考にした満室想定値 /CF は家賃収入からローン返済額を差し引いた概算値であり、管理費・固定資産税・修繕積立金・空室損失等は含みません。実際の収支は個別条件により大きく異なります。
実際、いくらで建てた? ー 東京都のアパート建築相場実例
イエウール土地活用のご成約者様へのアンケートをもとに、実際のアパート建築費用や収益をご紹介します。一人ひとりの体験談から、あなたの建築計画のヒントを見つけてください。
【掲載している体験談について】本ページの体験談は、2023年2月時点までに土地活用を完了されたイエウール土地活用のご成約者様を対象に、運営事務局が2023年にメールにてアンケートを実施し、ご回答いただいた内容をもとに作成しています。費用・収益・利回りなどの数値はご本人の回答をそのまま掲載しており、個人が特定できないよう氏名・住所等の情報は非公開としています。費用・相場は取得当時のものです
501万~750万円(東京都足立区~80㎡)

「足立区で15戸規模、利回り3.90%という今回のケースは新築ではなく既存アパートを引き継いだ案件のため、建築費というより取得・改修コストとして501~750万円という数字になっています。新築の建築費相場と単純比較できない点は注意が必要ですが、丁寧な施工会社のサポートを受けながら未経験でも経験を積める好例といえます。管理会社に任せきりにせず、自身で現地確認を続けている点も空室対策として有効です。」
1,000万円(東京都千代田区100㎡)

「千代田区という都心一等地で12戸規模、利回り7.00%は非常に優秀な数字です。ただし土地面積100㎡に12戸を計画する場合、各戸の専有面積は限られるため、単身者向けなど想定する入居者層に合わせた設備計画が満室経営の鍵になります。複数社のプラン比較によって精度の高い提案を引き出せた点は、今後の運用判断にも活きてくるはずです。」
1,000万円~2,000万円(東京都世田谷区~120㎡)

「世田谷区の戸建賃貸で鉄骨造、建築費1,000万円台というのは比較的コンパクトな投資規模です。利回り4.14%は都心近接エリアの戸建賃貸として妥当な水準で、空室期間がそのまま収入減に直結しやすい一戸建てだからこそ、長期入居が見込めるファミリー層をしっかり捉えることが重要です。担当者との継続的な相談体制を保ちつつ、将来的な用途変更(自己居住への切替など)も視野に入れた運用を心がけるとよいでしょう。」
1,001万~2,000万円(東京都世田谷区200㎡超)

「世田谷区200㎡超で20戸規模はかなり高密度な計画です。利回り8%は祖父の代からの好立地を活かした好例といえますが、世帯数が多くなるほど共用部の清掃や設備の劣化対応など管理コストもかさみやすくなります。週3回の清掃やバリアフリー対応など入居者目線の管理を継続している点が、高い入居率維持の決め手になっていると考えられます。」
3,001〜4,000万円(東京都杉並区の〜200㎡)
の実例.jpg)
「杉並区は第二種中高層住居専用地域で容積率200%と比較的高く、鉄骨造なら3〜4階建ての設計が現実的です。〜200㎡の土地に6戸・建築費3,000万円台は標準的な水準ですが、都内中古アパートとの競合を考えると、間取りや設備のグレード感で差別化することが長期入居率の維持につながります。この事例のようにマーケットリサーチを丁寧に行い、専門家を使い分けた意思決定プロセスは非常に理想的です。」
3,400万円(東京都板橋区~120㎡)

「板橋区での建て替えによる木造マンション経営、4戸規模で利回り5.80%は親子で引き継ぐ長期保有型の資産運用として手堅い数字です。木造は鉄骨・RCに比べ建築費を抑えやすい一方、経年劣化への定期メンテナンスが資産価値の維持に直結します。月次の清掃などオーナー自身が関与を継続している点は、空室率を抑えるうえで非常に有効な取り組みです。」
4,001〜5,000万円(東京都練馬区の〜200㎡)
の実例.jpg)
「練馬区は第一種低層住居専用地域・建ぺい率50%という制約の中で、木造4戸・4,000〜5,000万円台は堅実な選択です。木造は初期費用を抑えられる反面、耐用年数や修繕計画をRC・鉄骨造より早めに意識する必要があります。利回り8%は都内木造としては良水準ですが、20〜30年後の建て替えコストも含めたトータルの収支シミュレーションを竣工時点で手元に持っておくことを強くお勧めします。」
~自分の予算が気になる方へ~
私の土地だと、建築費はいくら?
地域や立地の条件から無料でシミュレーションします。ご利用ください
5,000万円(東京都葛飾区80㎡)

「葛飾区・商業地域でRC造の戸建賃貸という組み合わせは、容積率200%を活かした将来的な建て替えも選択肢になり得ます。4LDKというファミリー向けの広さは賃貸需要が限られる一方、一度入居が決まれば長期化しやすい傾向があります。築年数が進むほど修繕費がかさむため、退去時の原状回復費用も含めた運転資金を確保しておくことが安定経営のポイントです。」
6,000万円(東京都練馬区の200㎡超)
の実例.jpg)
「練馬区の200㎡超でRC造4戸・6,000万円は、第一種低層住居専用地域の容積率80%という制約を踏まえると妥当な規模感です。RC造は耐久性・遮音性に優れ長期保有に向いていますが、木造と比べて建築費が1.3〜1.5倍程度高くなります。4戸という小規模な場合は1戸あたりのコスト負担が大きくなるため、空室リスクへの備えとして半年分程度の家賃収入相当の運転資金を確保しておくことが安定経営の基本です。」
8,001万~9,000万円(東京都中野区200㎡超)

「中野区200㎡超の土地で賃貸併用住宅、建築費8,000万円台・利回り3.8%は、自宅部分を含む総事業費としては妥当な水準です。賃貸併用住宅は自己居住部分があるため表面利回りは低めに出やすいですが、ローンの一部を家賃収入でカバーできる安心感は大きなメリットです。1LDKなど部屋を広めに設計し入居者属性を絞ったことは、音トラブルなどのリスクを下げる工夫として参考になります。」
1億円~1億5,000万円(東京都港区~120㎡)

「港区の高級住宅エリアで木造戸建賃貸、建築費1億円超というのは取得した土地のグレードを反映した投資といえます。利回り5%は都心一等地としては想定通りの水準で、ブランド力ある外壁・設備への投資は空室期間の短縮や賃料の下支えに寄与します。一方でファミリー向け戸建は退去後の空室がそのまま収入ゼロに直結するため、仲介力のある複数の管理会社を比較しておくことも有効です。」
1億5,000万~2億円(東京都世田谷区~120㎡)

「世田谷区でアパート12戸、利回り5.3%は農地から切り替えた相続案件として手堅い数字です。建築費1.5億円超という規模になると、賃貸管理会社との交渉力が収益を大きく左右します。サービスや賃料の引き下げ提案を安易に受け入れず、一度下げた賃料は元に戻しにくいことを念頭に、譲れる条件と譲れない条件を事前に整理しておくことが長期経営の要になります。」
まとめ:東京都でアパートを建てる際の建築費の考え方
東京都のアパート建築費は、全国でも最も高い水準にあります。狭小地が多く工事条件が制約されやすいことに加え、防火・準防火地域の指定によって資材コストが上乗せされる点が大きな要因です。一方で、坪数が大きくなるほど設備費が分散され、1坪あたりの単価が下がる「スケールメリット」が働くため、エリアや土地面積によって建築費の感覚は大きく変わります。
この記事のポイント
- 東京都の建築費は木造・軽量鉄骨・重量鉄骨の順に高くなり、同じ坪数でも数千万円単位の差が出る
- 東京23区内は狭小地対応や防火地域規制の影響で、23区外より坪単価が高くなりやすい
- 23区外・近郊エリアは土地を確保しやすく、坪数を増やすことで1坪あたりの単価を抑えやすい
- 本記事のシミュレーション事例・実例はあくまで目安。実際の費用は土地の形状や法規制、依頼先によって変動するため、複数社から見積もりを取って比較することが失敗を避ける一番の近道
「建築費は『高いか安いか』だけで判断せず、なぜその金額になっているのかという構造を理解することが大切です。同じ予算でも、構造・エリア・間取りの組み合わせ次第で、10年後の空室率やキャッシュフローは大きく変わってきます。本記事の事例を参考に、まずは自分の土地に近い条件のケースを見つけ、そこから複数のハウスメーカー・建築会社にプランを依頼して比較することをお勧めします。」
